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『LSD』は今こそVRなゲームとして復活すべきだ

今から20年前に登場した、プレステ用のゲーム『LSD』。
バイオハザードやメタルギアソリッドなど、アクション系ゲームが人気だった頃に登場した、異色の名作である。

どの辺が異色かというと、まずこのゲームには目的がない。
6つに分かれたフィールド内をただひたすらに彷徨うだけなのだ。
そして、プレイヤーの視点を上下左右に変えたり、そのまま歩いたりすることはできるが、それ以外のことはできない。
フィールド内の障害物や壁にぶつかると、別のフィールドへランダムに飛ばされるだけ。
また1日の時間が決まっていて、どのくらいでその1日が終わるのかも分からない。高いところから落ちたりすると、死ぬというか、その1日が終了する。
ゲームによくある、マップやHPの表示などもない。

分かりやすいほどに、目的のないシンプルなゲームである。

高校生の頃ドハマリして、当時入り浸っていた従弟の家で延々と遊んでいた。大人になってからもやはり時々中毒症状がごとくやりたくなり、実家に帰省した際の馴染みの電気屋でワゴンセールされていたのを購入して、現実逃避したいときにプレイしていた。

そんな『LSD』だが、個人的にはVRなどの技術が発達した今こそ、流行ってもいいのにと思う。

『LSD』はシンプルなゲームなのだが、面白い特徴がある。
世界が変わっていくのだ。
それも、とても奇妙で、サイケデリックに。

壁などにぶつかると、違うフィールドへ行くことが出来るが、その度に、フィールドの色や模様が変わるのである。
基本的なフィールドは6つしかないが、訪れる度に空の色が変わり、地面の模様が違う。建物には文字が描かれたり、奇妙な生き物に出くわすこともある。

かなり古いが、プレイ動画があったので貼っておく。

この奇妙な世界体験を、現実の世界と重ねられたら面白いのになぁと思う。

風景写真を撮る度に、空の色や模様が変わったり、文字だらけになったらきっと面白い。
もしくは、このゲーム自体をVR体験したい。体験できる場所ができたらきっと通うだろう。

そんなことを思ったのは『LSD』の20周年を記念したCDが近日発売されるのだが、それに先駆け公開されたMVがとても色鮮やかで、過去の作品の良さはそのままだったからだ。

サイケでカオス。
しかしアガる感じが心地よく、奇異な世界にシュルリと飲み込まれそう。

もしも、VRでこの世界を体験できたなら…。きっと、いま見ているこの世界がつまらなく、鮮やかさが足りない人たちの指示を得られるに違いない。

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