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DVの原因を発達障害のせいかのように煽る記事について

Twitterで見かけて、大変憤慨した話。

デイリー新潮の「わたしってカサンドラ?」というシリーズの記事である。

内容はこうだ。

これまで大きな問題のない夫婦だったのに、妊娠を告げた途端、夫が無視をするようになった。
子どもが生まれてからは怒鳴られたり、暴力を振るわれたり、典型的なDV夫になってしまった。

そんな記事。
読めばまぁ、大変そうだなぁと思うのだが、私が憤慨したのは、夫がDVをするようになった原因を『発達障害』と名言してしまうように書いていたことである。

この記事を読めば、発達障害の人はDVをする人と思い込んでしまうだろう。

実際、転載されたニフティニュースではそのことを煽るような見出しにあえて直して転載しているし、Yahooニュースのコメント欄では「発達障害者は迷惑だから、そう申告するように義務化してほしい」という意見に、500近くのイイネが押されていた。

あーあ、である。

障害を抱えていることを悪とするような、いわゆる『差別』を煽るような記事で喜ぶのは、はたして誰だろうか?

該当記事はシリーズで、医療関係者に取材した内容も今後公開されるとのことだが、果たしてちゃんと『夫が発達障害』だった、という確固たる根拠を提示するのだろうか?

すでに離婚している夫に「あなたは発達障害の可能性があるから、医師に診てもらって」なんて伝えて「医師からそう診断された」と書く予定だから、確定的な見出しで記事が始まっているんだよね?どうなんですか?

そういう結末じゃないなら、「発達障害が原因と思われる」という理由だけでシリーズ化し、もし記事にしたのなら、開いた口が塞がらない。

ただただ発達障害者を差別するための記事でしかない。
そう感じた。

私の息子は軽度だがASDの特性があり、療育にも通っていた。

そうやって、自らの困難をなんとか乗り越えようとしている子どもにすら、この辛辣な差別は突きつけられるようになるのだろう。

同じ療育に通っていたママ達と話せば、子供達の将来を憂う話になる。
そこに合わせて、世間様から差別的な視線で撃ち抜かれると思うと、命が持たない。

ただでさえ、心配事はつきないのに、世間とも戦わなければいけない。

なんだ? 死んでしまえというのか?

そのくらい、怒りと悲しみを感じたので、絶対に記事のリンクなんて貼ってやらない。

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