大アラサー、アルバイトを始める
突然ですが、今週からアルバイトをはじめました。職種は今のところご想像にお任せします。
普段は某音楽教室の講師をしていて、それを辞めていないし辞めるつもりも全くない。
新しい風を入れたくなって
今日はそのことについて書き留めます。
■コロナ禍■
世の中がこうなる前からなんとなく自分が停滞していて、何がどうだったのかはもう覚えていないけれど「なんだかなーーー今の生活にはなんの不満もないけれど一年くらい休みたいな」などと呟いていた矢先にコロナ禍に突入した。
3ヶ月間休みになって、その時もアルバイトをしようか迷った。迷える選択肢があるというのは恵まれていたと思うけれど。
でも結局、目の前の忙しさにかまけて手をつけていなかった、やりたかった色々をやるインプットの期間にすることにした。(本来、私どもの仕事で忙しいというのはありがたいことだし自分の匙加減です)
色々と割愛して語弊を恐れずにいうならば自分としては実りの多い期間だった。
実際、春の緊急事態宣言が明けて3ヶ月ぶりのレッスンは頭の調子がとてもよかったし、これまでよりも内容に幅や奥行きが出てきたとも思う。
でもうっすら自分がまた停滞してきたなぁと思ってはいた。何に対しても気力がなくなっているのも感じた。
■本来の私は、暇であるとかやる気が出ないことに罪悪感を感じるタイプではない■
なにかを成し遂げたい気持ちもないし、"正社員でなければ""音楽家でいたい"みたいな肩書きへのこだわりもない。コツコツ努力出来るタイプでもない。
仕事は好きだしどんどんやりたいけれど、休みもあればあるほど嬉しい(休みがないと本当にだめ)
堂々と発表することじゃないけれど苦笑
社会と自分のバランスの良きところで、流れとタイミングに身を任せて穏やかに暮らせたら良いなと常々思っている。
でも2021年に入って明らかに自分の元気がないのがわかった。思考が健康的でなかった。
■原因■
恥ずかしながら、ジワジワと金銭に余裕がなくなってきたことにあると気付いた。
もともと貯金や節約は苦手というか重きをおかないタイプだけれど、自分なりの最低ラインみたいなものはあってそれを維持するのが厳しくなっていた。
何か企画したくてもなにか買おうと思っても、常にお金のことが気になった。
儲けようと思うことも損したくないと思うことも少しでもプラスを出したいと思うことも悪いことでは決してない。
ただ、私の大切にしている(してきた)ところが優先できなくなっていたというか、そんな感じだった。
たとえば
なにか企画するとき、自分のワクワクを遮って「もう少し利益が出せるようにするにはどうすれば良いか」みたいに思うようになった。
遊びに行くとかで車を出すとき、毎回ガソリン代を請求するようになった。(人に乗せてもらうときには請求されたり割り勘することはもちろん大丈夫。むしろ進んで払う。)
物を買う時、欲しいものなのに「もうちょっと安く手に入らないだろうか」と考えるようになっていた。
どれもこれもこの文面だけ見ると決して悪いことではないと思うのだけれど、ここに至る思考の段階がとにかく健康的ではなかった。
し、個人のポリシーではなかった。
とても簡単にいうと
自分の中で選択肢がなくなって窮屈な感じがした。
今まで選択できていたもの、これから広げようと抱いていた選択肢がみえなくなっていた。
その上、"コロナ禍の今だから出来ること"のベクトルが音楽を人に届けるということに向かなかったことやそれでも新しいことをやろう!とならないことに引け目を感じるようになっていた。
まぁ、冬は大体調子悪いってのもあると思うけど。これはあかんやつや、と思った。
人間、お金や環境に余裕がないと(自分の基準を満たせていないと)、なにもクリエイティブなことが浮かばんのだなぁと痛感した。
もともと同業者に比べてそんなクリエイティブでアクティブでもないし、実家が太いわけでもないけどさ。
それでも自分にはそれなりに選択肢があったこと、選択肢が狭まることの息苦しさを痛感した。
って書くとなんか壮絶な話みたいやけど全然そんなことないから恥ずかしいけど(笑)
で、バイトはじめるぞ〜!と思った瞬間、なんだか色々スッキリした。
あの企画動かすか?とか(もう少し先に)こういうライブやりたいなとか、プライベートでやりたいこととか考えていたことが拓けた。というか、蘇った。
昔から、決めるっていうか"降りてくる"と迷いなく早いタイプなので、実に7.8年振りくらいにバイトの面接へ行ってきた。
長所は「バランスを取るのが得意」短所は「覇気がない」「ガツガツしてない」と答えて、あとから考えたら全然自己アピールになってなくて草、と思ったけど採用していただけて良かった。。
wワークのリズムを作るまでが少し大変だけれど、がんばります。
インスタでもTwitterでも、急にバイトを始める宣言しただけの31歳にみんなめちゃくちゃ優しくてなんだか泣けてしまったな。
いつもこんな散文を読んでくださっている方もありがとうございます。
[バイトが始まって]
世界の全部を知ることなんて到底叶わないのだけれど、私のような、特にこれといったものを持ち合わせていない人間が、先生とか呼ばれてしまって図らずも甘やかされてしまう立場の仕事しかしたことがないまま4、50歳になるのが怖かった。のかもしれないなと少し思った。もちろんこれまでのアルバイト経験はあるけれど、学生や22歳頃のアルバイトって"学生アルバイト"だしね。
(講師が)甘い仕事とは決して思ってないけれど、新しいバイトは今のところ楽しくて、これまた語弊を恐れずにいうならば「私、普遍的な(?)就労もなんとか出来そうだなぁ」と少しホッとしているところです。
まだ失敗するほど働いてもないけれど。
また気分次第でなにか書きに来ます。
ご近所さんが良いポーズの大根をくれました。
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