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2024年3月「読んだ!」マンガまとめ

こんにちは。マンガライターのちゃんめいです。

新旧問わずに今月読んだマンガを全て紹介する本企画。元々マンガが大好きで毎月たくさんマンガを読んでいましたが、マンガライターとして活動し始めてから読む量が尋常じゃなく増えました。できることなら全作品しっかりとした漫画評を書きたい! けれど、現実的になかなか難しい。いやでも、せめてあらすじや一言感想メインだけでも!……という謎の使命感からこのnoteが誕生しました。

ちなみに、「Real Sound ブック」さんでは“今月発売された新刊”というしばりでおすすめのマンガを紹介しているので、とにかく新作が読みたい! という方はこちらもぜひ。

読み応えのある、または濃密な漫画評が読みたい方にとっては、こちらのnoteはかなり薄く感じるかもしれませんが、もし良ければ読んでいってくださいませ。この記事があなたにとって新たなマンガとの出会いになりますように。

▼ 過去の記録はこちら


恋とか夢とかてんてんてん(1巻)

恋とか夢とか……生きていく上で付き纏う色んなものを覆すほどの熱烈な片想い。恋物語というより、もはや闘いの記録です。 青山ブックセンターで開催中の原画展へ行ってきまして1巻とホログラムシールをゲット。あと大好きなシーンの原稿を拝めて嬉しい。

写して(読み切り)

卒業シーズンの今、これ出してくるジャンプラ天才かよ……と思った読み切り。 みんなもそうだと思うけど、あたしも卒アルの写真撮影に命懸けてたし。その裏にはみんなの譲れない物語があるんだよ。

ババンババンバンバンパイア(7巻)

アニメ・ドラマ化が発表され盛り上がり最高潮な『ババンババンバンバンパイア』最新7巻。 葵ちゃんと坂本先生の一生噛み合わない恋愛相談に、ババっと大集合なハロウィンイベント。ちなみにベストコスプレは、コールド負けした野球部のコスプレです。

幸せは食べて寝て待て(1〜4巻)

ネガティブなことばの後に、そう思っていなくてもとりあえず「なーんて嘘だけど」と付け足す。そうするといじけた気持ちもなんとなく薄れていく。 水凪トリ先生の『しあわせは食べて寝て待て』から教わったこの習慣に最近すごく助けられている。色々と心が萎んでいる人にぜひおすすめしたい作品。

箱庭綺談(1巻)

芸術書をメインに刊行されてきたパイインターナショナルさんによる漫画レーベル「パイコミックス」。新刊が発売されたとのことでご恵贈いただきました。 耽美、ギャグ、BLがゆるやかに共存している衝撃作。カバー裏まで仕掛けが細かくて、とっても贅沢な読書体験でした。

推し殺す(1巻)

地球のお魚ぽんちゃん先生のファンアートきっかけで読み始めた、タカノンノ先生の『推し殺す』。すんごいタイトルだけど最高でした! 推しのマンガ家を絶対に超えたい(ペンで殺したい)女子大生のお話。彼女はガチモンの“おもしれー女”です。SNS全盛の創作論なんかも描かれていて読み応えあります。

七つ屋志のぶの宝石匣(21巻)

質屋が舞台の宝石ミステリーものなんだけど、不穏な怖々展開 → ギャグ&ラブ展開が毎巻絶妙なバランスで交互にやってくるのでやめられないとまらない。 ちなみに21巻はギャグ多め。ちょうど金曜日の夜に読んだから、最高にハッピーな気持ちでその1週間を終えることができました。ジュエリー熱も高まる!

この世は戦う価値がある(2巻)

限界OLの人生総決算物語! 待望の最新巻。 自分のためだけにお金、時間、人生をフルで使えたら……誰もが一度は抱く夢を紀理が着実と叶えていく姿は本当に気持ちが良い。 特に「公営ギャンブル制覇」夏の平日に飲む「みぞれ酒」は私もやりたいなあ。

なんか、今までやりたくてもできなかったこと、我慢してきたことを全部やるって。例えば「世界の美しい絶景を観る」でも良いのに、「昼から酒飲む」「公営ギャンブル制覇する」……このバランス、温度感が本作の好きなところかもしれない。

スキップとローファー(10巻)

好きな作品を購入することが支援に繋がるならと能登半島地震応援版を購入。淡いグリーンの表紙が目印でポストカードが付いてきます。 おミカとナオちゃんの関係性が益々推せる巻だった。友達や恋人、親でもなく、ただ無意識に互いを救済しあえる関係。良いなぁ。

へぼ侍(1巻)

明治時代初期。没落士族出身の浪速商人の少年が武勲を立てると意気込み、西南戦争に志願。いざ出陣! と思いきや、剣術ではなく銃を扱う部隊に配属され、仲間は一癖も二癖もある“へぼ侍”たち…….。理想と現実に落ち込みながらも、持ち前の個性を活かして戦いに挑むという歴史青春活劇もの。原作は同名タイトルの小説で、コミカライズされたことでドタバタ青春みがアップしていて面白かった。

文春オンラインさんでレビューを書かせてもらったので、詳しくはこちらをぜひ。

四月になれば彼女は(1巻)

恋の終着点とは一体どこなんだろう。そんな恋愛の普遍的な問いを描いた、大ヒット小説のコミカライズ。

文春オンラインさんでレビューを書かせてもらったので、詳しくはこちらをぜひ。

アヤシデ 怪神手(1巻)

いじめられっ子の少年の手に宿った“怪異”。この出来事によって、想像だにしない過酷な運命に巻き込まれていく。主人公の背負うものがデカいというか、エグすぎて……。なのになんでこんなに絵が可愛いんや……。情緒がバグる。1巻は序章って感じだったので2巻以降が楽しみ!

クロエマ(2巻)

一緒に暮らしているけれど家族でも友達でもない。絶妙な距離感の2人の女性が織りなす謎解き人間ドラマ。いや、謎解きと言っても別に犯人を見つけるとかそういう話ではなく、日常生活にあるバイアスとか見過ごしている格差みたいなものに焦点をあてる話です。でも今巻はちょっと背筋がゾクっとする話があって、サスペンスホラー好きとしては沸きました。

西洋骨董洋菓子店(全4巻)

「LINEマンガ」で毎日1話無料をやっていて、懐かしい気持ちで夜な夜な読み直していたんだけど。いや、一気読みしたい! と電子版を買ってしまいました。もう24年前の作品なんだね。昔読んだ時は、大人になったらこういう洋菓子店に通うんだ! と思っていたけど、いまだに出会えていません。あと、大人になってから読むとストーリー展開の巧妙さに恐れ慄く……。

君は武道館に立てない(1〜2巻)

武道館を夢見ているけれど、結局“武道館に立てない側”のアイドルたちの葛藤と闇を描いた作品。各章ごとに主人公というか、スポットが当たるメンバーが変わって、それぞれにテーマがある感じです。これがリアルであってほしくないなぁ〜と思うほど割と救いがない。退場して行ったメンバーが後々集結して胸熱展開があったら良いなと願っています。

けがわとなかみ(1巻)

くらげバンチ様よりご恵贈いただきました。きつねとうさぎ……..果たして食うものと、食われるものは共に生きることができるのか? という、種族を越えた恋物語。「きつねがこの世に何百何千といてもあなたは一匹なんですよ」と、うさぎがきつねに向けるひたむきな愛に胸を打たれる。あと、うさぎの造形がかなり個性的なんだけど、それがすごく可愛い!

夏目アラタの結婚(12巻)

最終巻。間違いなく近年のサスペンス系漫画でTOP3に入る神作です。あと、最終巻だけ表紙が絵本みたいに温かくて可愛い絵柄になってるの、本編とリンクしてて良すぎるぜ。

ミワさんなりすます(9巻)

映画オタクのミワが他人になりすまして推しの俳優の家政婦になる話……から、なんだか良い意味ですごく遠いところまで来てしまった! “好き”を崇拝するひと、敬愛するひと、守ろうとするひと。各々の信念がぶつかる骨太な最新巻でした。

2024年3月雑記🌪️

ここからは毎月恒例、今月のお仕事報告です。

▼ コラム連載:あちらのお客さまからマンガです 第14回

今イチオシの美容マンガである、まんきつ先生の『そうです、私が美容バカです。』について語っています。美容って実はかなり体育会系じゃないすか? ってのに共感する人は絶対に刺さる作品です。

▼ コミックナタリー:橋本祥平さんインタビュー

大のマンガ好きとして知られる俳優・橋本祥平さんに、自身の半生を“思い出のマンガ”とともに振り返っていただきました。橋本さんの小学生時代から舞台俳優として活躍する近年までを、思い出の5作品と共に深掘りします。

橋本さんのインタビューは、コミックナタリーさんの「ホタルの嫁入り」特集、SWITCHさんの「LINEマンガ」特集に続き、今回で3回目だったのですが。 本当にいつもマンガ語りが秀逸というか、語られる視点や言葉選びが豊かですごいです.…..。

▼ ダ・ヴィンチWeb:『ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ』魚豊先生インタビュー

『ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ』『ひゃくえむ。』『チ。―地球の運動について―』と、ひとつのことに対して人生を懸けて取り組む人々の姿を描いてきた魚豊先生。衝撃の最新作『ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ』のテーマである、陰謀論と恋の原点について迫ります。

▼ 週刊スピリッツ:あのさんインタビュー

「週刊スピリッツ」16号にて、あのさんインタビュー担当させていただきました。映画『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』前章は、絶賛公開です。 おんたんを演じるあのさんが好きなセリフ、共感したシーンとは?

ちなみに公開2日目に映画デデデデを観に行ったのですが、以下の通りのくそヤバかったです。

▼ 文化放送 超!A&G+「ちゃんめいのラジラブ!」

今年の1月から隔週水曜放送でパーソナリティを務めている文化放送 超!A&G+「ラジラブ!」。毎回、喜怒哀楽……と、人間の感情を刺激するマンガを紹介しています。YouTubeにアーカイブがアップされているのでぜひ。

3月6日放送回
3月20日放送回

その他執筆記事一覧はこちら

3月は卒業シーズンですが、私も一つとあるお仕事を卒業しまして……。

今年の1月から隔週水曜放送でお送りしてきた文化放送 超!A&G+「ちゃんめいのラジラブ!」が今月で最終回でした。1クールお付き合いいただき、本当にありがとうございました。

好きな漫画をテキストではなく声で伝える。

この新たな挑戦は、普段とは違う脳筋がこわばる感じがありましたが、それも含めてとっても楽しかったです。ぜひまたどこかで。


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