中学生って面白い

各停電車に乗っている。
中1ぐらいの男の子が2人、猛ダッシュで車内に入ってきた。文字通り、駆け込み乗車である。

「間に合った〜」
「良かった〜」

そうか、間に合ったのか。
たかだか電車に間に合っただけなのに、
まるでアルマゲドンで隕石を撃墜したかのごとく、
ジュラシックパークでT-rexから逃げ切れたのかごとく、息も絶え絶えに喜び合う2人を見て、じわる笑

そしていきなり「粉雪」の替歌を即興で歌い出した。
タイトル「ひろあき」

「ひろ〜あき〜ねぇ、こーこーろまーでひーろく」

続きが気になる。
ひろあき、クラスメイトなのか、心が広くて良い奴なのか?気になるのに、2人の話題はもう「ひろゆき」から移っていた。
「降りんの○○やんな」
「せやで」

駅に着いた。
心のなかで「着いたで、降りなあかんで」と叫ぶ

2人は無事に降りた。そして電車の車掌さんに、
おそらく乗り換えについて尋ねているのだろう。
うんうん、と頷き、「ありがとうございました」と言っていた。

2人が無事に家に帰れますように。

見知らぬ中学生に祈りを送った、土曜日の午後。

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