見出し画像

Apple II ▷ タッチディスプレイ工作記(9)

▷ インタフェースカード
これまでに工作してきたタッチディスプレイはゲームI/Oに接続する方式ですが,Apple IIのグラフィックスの分解能を考えれば,簡単なお絵描きや前回のの記事でみたゲームのような画面入力などでは十分実用的であると考えられます.
いっぽうでこの方式は,<タッチパネル→Arduino(MetroMini328)→デジタルポテンショメータ→Apple II>とデータを段階的に変換して受け渡しており,デジタル値であるタッチパネル上の座標値をArduinoを経由することでいったんデジタルポテンショメータで抵抗値に換算したうえ,Apple IIのゲームI/Oでアナログ値として読み取った抵抗値をデジタル値に変換している点でどうしても曖昧さが含まれることになります.このことは当初の目的である「ゲームI/Oを活用したシンプルなインタフェースを工作すること」を設定した際に想定していたことであり,また冒頭で書いたようにapple IIにおいては実用上の能力として十分であるので,曖昧さ自体が大きな問題になると考えてはいません.
ところがタッチディスプレイの実験と工作をしているうちに,あえて拡張スロットに挿せる汎用インタフェースカードを工作してみようかなと考えだしていました.というのもジャンクボックスの中に長らく保管してきたあるICが気になりだしてしまったからなのです.

▷ モトローラMC6821P|PIA(Peripheral Interface Adapter)
そのICとはモトローラMC6821Pです.写真1はジャンクボックスから発掘してきたものです.デートコードからこのICは1982年製で,ぼくが高校2,3年のころに購入したものです(40年前だ・・・以下,「その昔」という).

写真1.モトローラMC6821P

MC6821のデータシートは以下で公開されています.

▷ Apple II 拡張スロットとMC6821
MC6821を使用したAppleII拡張インタフェースの回路例は多くありますが,もっともシンプルな汎用インタフェース回路,その昔実験や工作でしばしば使った回路,を採用することにしました.図1がその回路図です.向かって左側がApple IIの拡張スロットに対応し,右側が外部に対する入出力ポートになっています.

図1.Apple II - MC6821汎用インタフェース

この種の汎用インタフェースの取り扱い方法は, Apple IIでの「工夫」が求められますが,このことについてはいずれ記事にしたいと思います.
次回はタッチパネルで取得した座標データをデジタル値のこの汎用インタフェースにそのまま引き渡す回路について書くことにします.


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?