飛ばないジェット機

 私がまだ若い頃。ミスター社格こと岩◯達◯氏に聞いた話である。
  「社格❗️社格❗️と言って何でも押し通してしまえば良いんだよ❗️頭なんてないんだ。下請けなんてのは奴隷みたいなものだよ。何でもいわれと通りにするから。これが一番男らしい生き方さ。頭を踏みつけていけば良いんだよ。」
   一面の真実かもしれない。しかし若い私には違和感があった。ミスター社格氏は◯菱商事の今はもうOBで当時は第一線の商社マンだった。確かに町工場と大企業を一緒にするわけには行かないだろう。しかし協力会社の人達を奴隷扱いするとは、なんとも解せなかった。と同時に本気で何か事業をするパートナーにするのは敬遠したいと若い私は考えた。
   このとき既に日本の産業界にはびこる病巣を垣間見た気がした。

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