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旅の終わりに(ポケモンダブルバトル)

皆さん、はじめまして。
社会人ポケモントレーナーのナルサスです。
今回私の2024年のVGC(ゲーム部門)が終わりましたので、
プレーヤーとして長いお休みをすることにしました。
※敢えて引退とは言いませんが、
   それでも2023-2024よりも時間をかけることはないと思います
※追記補足:引退ではありません。のんびりポケモンは続けます

今回の記事では、私の約3年半の歩みを記しながら
ダブルバトルの"面白さ"と"上達への過程"
を話していこうと思います。
かなり長文になるかと思いますので、
目次から興味のある部分を読んでいただけると幸いです。
特に"ダブルバトルの面白さ""上達への過程"がお勧めです。
残りは自分語りになります。


ダブルバトルとの出会い

ポケモンバトルのきっかけ~シングル

きっかけは2020年夏のコロナ化で仕事を辞めた有給消化の1か月です。
一人旅に出かけることもできないため、Switchの剣盾を買いました。
(当時の生活リズム:朝ピアノ→昼打ちっ放し→夜ゲーム 夢の生活でした笑)
遊んでいる中でランクマッチがあることをそこで初めて知りました。
実は剣盾を買うまでは、
ポケモンにランク戦や公式大会があることすら知りませんでした。

最初は旅パに近しいPTでシングルバトルを遊んでいましたが、
これがなかなか勝てません。
ちょっと調べてみると、YouTubeで配信している人や、
X(旧Twitter)でレンタルパーティーを載せてくれいる人がいたので、
それを参考にしながら楽しんでいました。
(当時の記憶だと3-4桁うろうろぐらい)

ダブルバトルへ

もちろん、シングルをしていると、シングルの下にあるダブルにも気づき、
なんだこれ?と当時思っていたことをよく覚えています。

ポケモン配信者のYouTubeを見ていると、
あるダブルバトル配信者がおすすめに出てきました。
そう、、ダブルバトルの第一人者:ビエラさんです。
当時の強いポケモンの紹介やギミック、
なによりビエラさんが面白くて、それまでの動画を漁りました。
すべて見終わるころには自分もやってみたい気持ちでいっぱいでした。

初めてみた見た動画が偶然にも世界大会の決勝解説でした。
ここで世界大会の存在を知ることになります。
25歳超えても世界大会に出れる可能性があるなら
出てみたいなとも思いました。(当時27歳ぐらい?でした)

動画の中で紹介してくれているレンタルや
cobaltさのレンタルでダブルバトルを始めることになります。

やはり対戦をしたことがない人間からすると、
レンタルチームがあることはとても助かります。
レンタルを載せられている方、いつも本当にありがとうございます。

ダブルバトルの面白さ

これは性格の好みもありますが、
私は考えることがとにかく好きです。

正直、ダブルはシングルよりも考えることが2倍以上あります。ギミックもあるし、2体の動きを選択しないといけない
(技の選択・方向・交代)
1ターンにできる選択が何パターンあるかわかりません。
でも難しいからこそ、それが面白い!と思います。

少し前に素晴らしい記事を書いてくださった、
たいようさんの記事を参照しながら話していこうと思います。

とてもわかりやすくまとめられているため、
正直、私が話すことがほとんどないのですが、
私が思うダブルバトルの醍醐味は、

①2匹のポケモンを並べたときに起こせるシナジー
②サポートポケモンの活躍
③公式大会(世界大会)があること

この3つだと思っています。

①2匹のポケモンを並べたときに起こせるシナジー
ダブルバトルでは様々な2匹でのシナジーを生むことができます。

・味方弱点保険起動
敢えて味方に攻撃して、弱点をつかれると攻撃が上がる
弱点保険を起動し、味方の攻撃力を上げる戦術です

・天候を活かした戦術

ペリッパーで天候を雨にして、
ブリジュラスで強力なエレクトロビームを打ちます

天候は全部で雨・晴れ・雪・砂の4つありますが
各々の効果を活かした戦術が各存在します。

・フィールドを活かした戦術

イエッサン♀でサイコフィールドを展開し、
テツノカシラで超強力なワイドフォースを放ちます

・災いを活かした戦術

イーユイのわざわいのたまで特殊攻撃力をUPし、
ハバタクカミとW特殊攻撃をします
パオジアンのわざわいのつるぎで物理攻撃力をUPし、
カイリューのノーマルテラス鉢巻しんそくで相手を倒します
私の一番お気に入りの組み合わせです

・合体寿司

シャリタツのダブルバトル専用特性によって、
2匹が場に出ると合体して、ヘイラッシャが全2段階強化されます
とても凶悪なコンボです
私は一時大好物の寿司が嫌いになりかけました

まだまだその他にも多くのギミックコンボや強い並びがあります。
この並びを駆使して戦うのがダブルバトルの醍醐味といえます。
まだ世にない並びやPTを作って、名前を残している方もいます。

たいようさんの記事から画像を拝借しました

②サポートポケモンの活躍
有名な話だと、
2014年世界大会優勝 パチリス
2016年世界大会優勝 ライチュウ
等々
これらのサポートポケモンが大活躍します。

単体では活躍しにくいポケモンでも、
ダブルバトルでは別の形で活躍できる可能性が広がります。
自分の好きなポケモンの可能性を見出すことが
できるのもダブルバトルの魅力だと思います。

パチリスがりゅうせいぐんを耐える
有名な場面のイラストです

③公式大会(世界大会)があること
これは私が始めたきっかけにもなりますが、
"自分が世界大会に出られるかもしれない"って
考えただけでわくわくしませんか?

実際に日本のライブ大会や世界大会は、
一生忘れることのできない素晴らしいものでした。
会場の華やかさや実際に対戦する相手と目の前で
熱い勝負をすることができます。
ダブルバトルを始めれるのであれば、
是非とも目標にすることをお勧めしたいです。

2023年の横浜世界大会の写真を少しだけ貼っておきます

スタッフが拍手で迎えてくれました
選手の試合風景

エルムさんが海外大会のVlogを上げられているため
ご興味ある方は雰囲気がわかるためお勧めです。


上達への過程

私の3年間の経験で、
必要なことやわかったことを選別して
書いていこうと思います。

情報サイト・ツール編

ポケモン対戦というものは情報戦です。
前提に必要な知識も多いことも事実のため、
まずは情報を知る・集めるためのサイトやツールを紹介します。

過去にcobaltさんがまとめてくれたサイト
必要なものがすべて揃っています。
特にvgchelperというアプリが神アプリです。
アプリ内で各ポケモンや技も調べてるので、
使ってみることをお勧めします。

対戦で知らない技が使われたときには、
すぐに調べる・計算する癖をつけるといいと思います。

どのポケモンを使えばいいのかわからない人は、
リバティノートのおすすめ記事を読んだり、
ポケモンバトルデータベースの使用率を見ながら
パーティーを組んでみましょう。

取り組み方編(始めたての人向け)

①難しい構築を使うことはやめましょう
→やりたいことがシンプルな構築を使う
 (やりたいことを押し付ける構築とも言えます)

例えば、天候を使ったPTおいかぜを使って素早さで
上を取って攻撃するようなPTがお勧めです。
※上位の人が使っているスタン構築(スタンダード)は
対応力が高くとても強い構築ではありますが、
各ターンの選択肢が多いため非常に難しいです。
最初は避けることをお勧めします。

とにかく、自分の動かし方をある程度決めたPTで
いいと思います。
過去に紹介した初心者おすすめPT6選は、
当てはまっているものばかりになりますので、
イメージだけでも参考にしてみてください。

②基本選出を決めてみる
実は選出を考えるということは、
中級-上級者でもとても難しいことです。
そのレベルの人たちで難しいことを始めたてで
考えないといけないのはハードルが高いと思います。
そこで、いっそのこと基本選出を決めてしまい、
先発はこの2匹で決定!
裏の2匹は、相手とタイプが良さそう!
ぐらいの感覚で選ぶのがいいかと思います。
この方法の良いところは、基本選出で出して、
選出負けして惨敗した時に学習しやすい点です。
一番良くないことは選出をあれこれ変えて、
結局何が悪かったのかわからないことですが、
これならこの相手には基本選出ではダメなんだという学びがあります。

実は私も2023年、2024年の全国予選を
この方法で突破しています。
考えていることをやめているように見えますが、
意外と理にかなっている方法です。
※基本選出がある程度強くないといけない点は注意です

③まずは使用率の高いポケモンを使ってみる
使用率が高いポケモンには使われる理由があります。
理由は個々によって様々化と思いますが、
共通していることは強いという点です。

正直、最初はなぜそのポケモンが強いのか
わからなくてもいいと思います。
ただある程度使ってみると、
このポケモンはこんな時に強いなとか、
逆にこの時には弱いなということが徐々にわかります。
それが対戦知識の基盤になり、
・どうやって勝てばいいのか
・自分の使いたいポケモンを活躍させるには
に繋がっていくと考えます。

④まずは数をこなしてみる
ポケモンに限らずですが、
何かを新しく始めたときは、
最初はやればやるだけ伸びて、ある程度すると停滞します。
逆を言えば、最初の内は伸びるので数をこなすべきです。
停滞を感じたら、数ではなくて質を見直すフェーズに入ったと考えます。

雑ですが、イメージ図

取り組み方編(ある程度対戦に慣れた人向け)

①環境調査をすること
→環境にどんなポケモン・テラス・技が流行っているのか
強いポケモンの組み合わせ・PTを知ることが必要です。
②につながりますが、環境を知らないと、
どんなPTを組めばいいのかわからなくなるからです。

ex.レギュFで例えると、ガエンゴリラ水ウーラを軸としたスタン構築やトルネブリジュラス構築等々

②構築の軸を決める
→①をもとに自分が強いと思うポケモンを選んで、
そこから構築を作ります。(後述、略して軸ポケ)
ダブルバトルは相乗効果(シナジー)を生むことが、
大事だと考えるため、軸ポケに対して、
・サポートする(おいかぜやねこだまし等々)
・軸ポケの苦手なポケモンに強いポケモン
を意識して相性の良い取り巻きを決めていきます。

また構築づくりでもう1点意識したいことは
強い並びを複数作ることです。
6体の中で、強い並びが多ければ多いほどいいです。
→相手のPTに対して強い並びの中から
一番相性の良さそうなを選出すれば、
選出負けを減らすことができます

下記、私の過去PTでの一例になります。

2023年WCS構築です
強い初手の並びが多い構築でした

結果的に①と②の順番が逆になってもいいのですが、
必ず①を確認するようにしましょう。
私の経験では、最強構築できた!→惨敗!は、
①の環境に対して戦えるのかの確認を怠っている場合が
多いかと思います。

③実践→振り返り→反省のサイクル
私の実際の練習例になります。
ランクマをyoutubeで録画(非公開でOK)
5-10試合程度こなしたら、振り返ります。

負け試合を振り返るのはもちろんそうなのですが、
勝ち試合も必ず振り返りましょう。
どんな試合にも必ず学びがあります。

今年の本戦前は毎日最低5戦目標でこなしていました

そして反省に移るのですが、
私は①選出 ②試合展開 ③詰め盤面
にわけてどこが反省点だったのかを考えています。

①選出では、いわゆる出し負けた場合に
もっと他の出し方はなかったか?
相手が別の出し方をしていたとしても
有利が取れる選出はなかったのかを考えます。

②試合展開は自分の立てたゲームプランを振り返ります。
ex.相手の残りのポケモンを予想して、
どのポケモンから処理するのか
自分のどのポケモンを最後通して勝ちを狙うのか等々

③詰め盤面
これは詰将棋のイメージになります。
最終2-3ターンぐらいで十分です。
相手がもしこう動いてきた場合を
可能な限り全てのパターンを想定して、
シミュレーションをします。
どんな動きに対しても不利を取らなそうな選択を考えます。
これを何度も行うことで自然と最適解が出せる可能性が高くなるはずです。

この①-③を10戦ほど繰り返してから、
足りないなと思った部分を補完枠の変更
技・持ち物の調整をかけていき、
PTの完成度を上げていく流れになるかと思います。
(=PDCAサイクルを回す流れになります)

全国大会・世界大会への出場

2022年(28歳)から初めて公式大会に参加しましたが、

2022年 インターネット大会300位ぐらい
2023年 日本17位→世界大会出場
2024年 日本78位(日本代表には一歩及ばずでした)

といった結果でした。

決して結果自慢がしたいわけではなく、
経験が5年や10年なくても
ある程度正しい方向に取り組むことができれば、
少ない経験でも全国大会や世界大会に出れる可能性はあるということです。

なぜお休みするのか

昨年の世界大会後の記事に近しいことが書いてるのですが、
簡潔にまとめると、
30歳になって、私生活が忙しくなりました
→今年結婚しました。健やかな家庭を築いていきたいです。
 今秋には結婚式と新婚旅行を予定しています。
 妻と人生で47都道府県を2周する目標もあります。
目標が達成できたこと(世界大会出場)
に加えて、
勝つために続けることのしんどさ
→勝ちたいけど、勝つためにはそれだけの時間と労力を割かなければならない。かと言って、練習量が少ない状態で大会に出て負けるのもまた悔しい。
甘い世界ではないとわかるが故にむずかしいですね、、、

※下記の件は私の個人的な意見であり、
題をみて、気分を悪くされた方がいましたら
大変申し訳ありません。どうか飛ばしてください。

・界隈の不正(ノイズが多いこと)
面白さを伝えたい記事なのでマイナスなことを
書きたくなかったのですが、
もう話す機会がなさそうでしたのでどうかご容赦ください。
この際はっきり言いますが、
過去の不正者が現役競技者として居残りすぎです。
(歴が浅い私が聞いただけでもTOPプレーヤーに5人以上います)
過去に不正をした人はその競技をする資格はないと思います。
※これは日本人に限った話ではありません
啓蒙活動?関係ありません。あなたが不正したことで不利益を被った人がいる事実は変わりません。啓蒙すれば許されるだなんて、
あまりに自分に都合が良い捉え方かと思います。
本当に反省しているなら競技者を引退して、
啓蒙活動をすることもできるはずではないでしょうか。
もちろん、正式に処分等を判断するのは公式だと思いますが、
周りの人間もその人のことを本当に思うのであれば、不正をした人に厳しくしないと勘違いしてしまう
のではないでしょうか。
不正者が簡単に戻ってこれる残れる空気感を作っていることも
大きな問題と思いました。
公式が不正を生まないルールやシステムを構築するのも必要ですし、
私たち一般プレーヤーも不正が生まれない空気作りをすること
どちらも大事なことだと思います。

自分だけが"ずる"をして、それがのうのうと世間に許されるほど、
人生というのは甘くないです。
必ずどこかでツケが回ってくると個人的に思います。

最後に

去年の世界大会でWolfe選手に負けて、
もう一度リベンジしたい気持ちで1年間延長して、
がんばってきましたが、流石に1年間しか持ちませんでした。

本気で向き合った今年の全国大会本戦では、
ほぼ全試合でカイリュー選出しました!
(たしかKP19/20)
一緒に戦えて本当に楽しかった。

FFさんに書いていただいた宝物のイラストです
相棒ポケモンと一緒に飲めるなんて最高ですね

たった3年でしたが、とても濃い3年を過ごさせてもらいました。
ポケモンを通じてたくさんの友人ができ、
目標であった世界大会へも出ることができました。
(おそらく人生で一生擦れる土産話です)
運にも人にも恵まれていたなと思います。

あとは自分の好きなダブルバトルという競技が
少しでも盛り上がると嬉しいなと思う限りです。
どこまで貢献ができるのかわかりませんが、
これからは選手としてではなく、
別の形でダブルバトルを盛り上げれたら行けたらいいなーなんて考えています。

長文読んでいただきありがとうございました。
少しでもダブルバトルに興味を持つ人が増えると幸いです。

ナルサス



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