見出し画像

重い鞄とする旅。

キツネは、冷たい朝の丘陵のプラットホームで、行き先のわからない電車を待ちながら思った。さてと。おれのこのカバンは、すれ違い、間違い、失意、虚無、自己嫌悪なんかで、ずっしりと重い。そしておれはこの重いカバンを持って旅を続けてゆくのが好きだ。とてもおれらしい旅をしてる、と思うんだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?