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守屋麗奈と平手友梨奈そして長濱ねる

守屋麗奈が櫻坂46の5枚目シングルのセンターになった。
15人(1名辞退)の坂道研修生として初の表題曲センターへの抜擢だ。
ここ最近の守屋の活躍からしたら在り得ないことではない。
しかし、櫻坂には森田・山﨑・田村・藤吉(c/w曲)のセンター経験者がおり、その中でセンターを掴み取るのは並大抵なことではない。
しかも櫻坂は2022年にキャプテンの菅井友香、人気メンバーの渡邉理佐、そして尾関梨香、原田葵の卒業により当初26名いたメンバーが19名になり、松田キャプテン体制となる大事な一曲でだ。

守屋麗奈はそれだけ期待されていた、もっと言えば守屋麗奈のセンター起用は2018年11月から決まっていたのではないだろか?

守屋麗奈は坂道合同オーディションに2018年8月に合格した38名の1人だ。しかし11月のセレクションには漏れてしまい配属とはならなかった。そして坂道研修生となり2020年2月にようやく欅坂46に配属される。
2018年8月に欅坂に配属されたのは9名、森田・山﨑らが配属となっている。
守屋と同世代(配属時に大学生)は関有美子・田村保乃・松平璃子、このうち関と田村は大学を中退している(私の知る限りでは)。
関・田村・松平は欅坂に対しての熱い思いがあったが、守屋はshowroomの中で「配属されればどこでも頑張る」と言っている。
守屋はオーディションにエントリーしたきっかけを、母と兄に後押しされたからと言っている。そしてこれが初めてのオーディションだとも。もしかしたら、アイドルになりたいという自分からの強い意志が少しだけ欠けていたのかもしれない。
オーディションへのエントリーは思い出作り的な面や、自分が何次審査までいけるのか?知りたい。といった側面は少なからずあるだろうし、守屋もその一人だったかもしれない。

しかし、この可愛さ! そして中学ではバトン部、高校ではダンス部に所属して素養も十分である。見事に合格してしまう。
運営からの評価もすでにエース格(S判定)だったと思う(あくまで私の考察)

守屋の人生が大きく変わっていこうとする。
現役大学生で保育関連の勉強をしていた守屋は当然家族でも話し合っただろう。
本気でアイドルをやるのなら大学との両立は難しいと考えたかもしれない。
(実際に関と田村は中退してる)
欅坂でやっていく自信がなかったのか、乃木坂への未練があったのか、それはわからないけど。
様々なことを考えて、もしかしたらその時に決断できなかったのかもしれない。

2018年11月に守屋はセレクションから漏れた。
天性のアイドルの資質を持っていたのに。
しばらくの後、守屋麗奈は坂道研修生15名の1人となる。

坂道研修生というのは第2のけやき坂、守屋は第2の長濱ねるなのかもしれない。
(他の14人も同様にね)
そう考えればスムーズに考えられる
みんな素養がないわけではない、なにしろ13万人から選ばれているのだから。

守屋麗奈がエース格として評価されていたとして、
坂道研修生となった守屋はその研修期間中に欅坂46の崩壊を目の当たりにする。

自分が配属されていたかもしれない欅坂、
自分の好きだった「二人セゾン」「世界には愛しかない」
同期だった2期生9人は、自分たちが参加する曲を1曲も世に出せずもがいていた。
自分があの時もっと強かったら、
自分がいたら欅坂に新風を吹き込み助けられたかもしれない。
守屋がエース格と期待されていたと知っていたら尚更だ。
悔しい思い、申し訳ない思いいろんな感情があっただろう。

そして2020年2月に欅坂46に新2期生として6名が配属される。
守屋もその中の一人だ。
守屋・大園・大沼・遠藤・増本・幸坂の6人は相当の覚悟をしていたはず、
この時期の欅坂に入るのは自殺行為だったかもしれない、それ故にこの6人には敬意を表したい。
実際に菅井友香はこの6人を救世主と言っている。
6人全員、腹を括って欅坂にやってきた。

そして2020年10月、欅坂46は櫻坂46として再スタートする。
約2年間、曲をリリースできなかった2期生の力が爆発する。
守屋も1stシングルから選抜入りし、2ndからは櫻エイトとして8人の中に入り順調に活動を重ねる。

2018年11月に自分が掴めなかっもの。
森田ひかる(と8人)に託したものを受け取り、
2023年、5thセンターとして19人(+11人)の先頭に立つ。

欅坂46というグループは運命に翻弄されてきた。
2015年6月にオーディション
乃木坂46でいうと
「太陽ノック」期である。
生駒里奈の再登板、いまだに紅白には出場していない。
深川麻衣や御三家が卒業を意識し始めた頃である。
12枚目 生駒里奈
13枚目 白石&西野
14枚目 深川(卒業)
15枚目 飛鳥(初)
16枚目 橋本(卒業)
飛鳥への世代交代を図るがその前後は卒業シングル(頼り)である。

強力なカリスマセンターが渇望されていた
新しいグループで新しいカリスマ
曲も今までのアイドルソングとは全く違う
極め付けは笑わないこと

平手友梨奈は欅坂のみならず坂道(SME)の命運をかけてセンターに立った。
「サイレントマジョリティ」の成功がすべての始まりだった。
これにより乃木坂は17枚目に全く曲調の違う「インフルエンサー」をリリースし、初のレコ大をつかむことになる。
そしてここから全曲センターという本当の限界突破が平手によってなされる。
しかし、グループ最年少、まだ中学生の平手。
他のメンバーも初めてのことだらけで誰も支えることができなかった。
平手一局で突き進んできた欅坂は徐々に羽車が狂い、そして一度狂い始めたグループを止めることはもうできなくなっていた。

今、坂道では連続センターはほぼない。
カリスマを作らずとも、複数のメンバーが成長しセンターを歌えるようになってきた。
そうであれば負担を分散した方がいい。
みんなが寄り添えるようになった。
新しいメンバーを前面に出す余裕もできた。
それにより世代交代も成功した。

ここまでに来るには残酷な運命を引き受けた先輩たちがいた。

守屋麗奈もそんな先輩たちの歴史を感じながら5thを踊ると思う。

幸い、櫻坂には1期生が5人いる。
この5人は坂道全体でも秋元真夏、鈴木絢音についで歴が長い。
その中で3人は13曲連続で表題曲のメンバーに選ばれている。
あの時、全てのことをうまくできなかったメンバーは、今、2期生そして3期生を支えることができている。
あの時できなかったことを今ならできる。

櫻坂の未来は明るいと思う。


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