未来を怖がる人

不確かな未来が怖い。
大好きな彼は、明日は別の人と手を握ってデートしているかもしれない。
お酒の飲みすぎと、贅沢な食べ物の食べ過ぎで早死にしてしまうかもしれない。
行った先の海外で、何か危ない目に遭って日本に帰って来なくなってしまうかもしれない。

それを防ぐために真剣なお付き合いという考え方があり。
健康診断というものがあって病気を未然に防ぐことが出来たり。
危ない事にならないように警戒することを本人は忘れないはずなんだけれど

彼は、刺激と楽しいことがないと生活が灰色になってつまらないと思ってしまう。より強い刺激、より楽しいことへ。だから、手にするものがどんどん減ってきてしまっていることを嘆いてる。

「これまで付き合った男性、そしてこれまで出会ったどの人よりも感じがよく、特別だと思っていても、明日はもっと素敵な人と出会うかもしれないよ?
自分も、もしかしたら明日エマ・ワトソンがいきなり目の前にあらわれて素敵な恋におちるかもしれない。だって、何が起こるかわからないじゃない?」

そんなことを冗談めかして言う。

「数年後も同じ気持ちでいる約束は出来ない。だから誰か特定の人と交際はしない、保障が出来ないから。人の人生は自由だ。相手の行動に制限を掛けることはしたくないし、自分も自由でいたい。
ねえ、ずるいでしょう?数年後、違う男性と結ばれていたら自分は祝福するよ。だから、違う女性と結婚するとしても祝福してね。」


巷でよく言われる、素直になるのがちょっと遅かったみたいなもの。最初から素直でいないと、あとから素直になったって特に良いことがない。