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GA4有料版(Googleアナリティクス360)導入のメリット、無料版のデメリットとは?



初めに

ECGrow noteでは、EC運営に関するノウハウを発信しています。
今回はGA4有料版(360)の利用についてです。

昨今弊社クライアントにおいても有料版GA4(360)の導入/切り替えのご相談が数多く寄せられているため、簡単ながら有料版をGA4無料版と有料版の比較、無料版を使う場合のデメリット、有料版を使うメリット、切り替えをおすすめする事例について説明します。
UAの期間も残りわずかであり、殆どの事業者様で既にGA4への切り替え済/切り替え予定と思われますので、
こちらでは「GA4とは?やUAとはどのような差、移行について」のような解説は割愛します。
GA4についての詳細説明と弊社のGA4導入・運用サービスにつきましては、こちらをご覧ください。

極小規模のサイト運用や、あくまで概要のみ把握できるので良い場合においてはGA4無料版でも問題ないですが、
下記の様な事業者様には無料版の場合大きなデメリットがある為、有料版への移行を推奨いたします。

有料版が望ましいと思われる事例

1.今後のWeb事業の拡大を検討している
2.BigQueryにGA4のデータを出力している
3.アクセス数が膨大
4.GA4の探索において非サンプリングデータを利用したい場合
5.中長期的なデータの取得と活用を行いたい場合
6.より深く、より詳細なデータ取得を行いたい場合

上記の様な事を実施中/今後実施予定がある場合、無料版を使い続けると主に4つの大きなデメリットがあります。

有料版を利用しない場合のデメリット

Web事業の拡大をしつつ継続的に無料版を使用する場合、主に下記の様なデメリットや発生が想定される問題があります。

1.無料版だとデータ探索にサンプリングが発生する為、データの全量が表示されない。
クエリごとに1,000万件のイベントを超えるとサンプリングされる。
例として
1日に平均10万イベント計測されるデータを約100日分の期間で閲覧しようとした場合サンプリングが発生する。
サンプリングされたデータのため、実データの傾向と乖離が発生する場合があります。

2.BigQueryにエクスポート可能なイベント量が無料版の場合100万件まで

こちらもGA4の大きな特徴であり、サンプリングが発生するのであればBigQueryから直に抜き出そうと考えられる方も多いかと思います。
BigQueryのエクスポート量にも上限があり、1日に100万件のエクスポートが上限になり、上限を超えるとその期間のテーブルが欠損するため、その期間分の対処が難しくなります。
また、取得するBigQuery側で料金が発生する場合もあり得ます。
管理→BigQueryのリンク→データ設定データストリームとイベント内の
エクスポートする1日の推定合計イベント数が大きくなると欠落が発生する為可能性が高くなる為、無料版を使い続ける場合注意が必要になります。

データストリームとイベントから推定合計イベント数の確認。


3.データの保持数が14か月と中長期的なデータ活用や観測を行うにあたり心許ない期間
無料版では当年分のデータしか保管出来ないため、前年や前々年との比較、参照が困難。

4.オーディエンスリスト、イベントパラメーター、カスタムディメンション、コンバージョンなどの上限が制限される為有料版と比較して詳細な分析が出来ない。

Web事業の拡大を目指す場合、また詳細なWeb解析を検討する場合、無料版を利用し続けると中長期的な分析やデータ活用と、詳細な分析、BigQueryとの連携を行う事が難しくなります。

他にも有料版と無料版との差はありますが、その他の主な差についてはこちらをGoogleのサポートページをご参照お願いいたします。

有料版を導入するメリット

1.データ探索のサンプリング上限の増加
GA4の最大の特徴として、取得データの成果をレポート画面上で更なる深堀ができる「探索」があります。
これが無料版の場合対象となるデータ量が1000万件になると、サンプリングされたデータで推測された結果が返される場合があります。
上限を超えると全量データからの正確な数値の取得が難しくなります。
有料版では、10億件が上限となるため、上限をほぼ気にせずGA4の最大の特徴であるデータの探索をフルで活用可能になります。
参考 [GA4] 非サンプリング データ探索(ベータ版)https://support.google.com/analytics/answer/10896953?hl=ja

2.BigQuery連携のエクスポートのイベント上限が100万件/日→1日あたり数十億件までに
こちらもGA4の大きな特徴であり、サンプリングが発生するのであればBigQueryから直に抜き出そうと考えられる方も多いかと思います。
BigQueryのエクスポート量にも上限があり、1日に100万件のエクスポートが上限になります。
データ量が100万件/日まで増えるとエクスポートが停止されるため、必要な項目を減らす、欠落した分を何らかの方法で処理するなどの対策を強いられます。
有料版であれば10億件/日までエクスポート可能になる為、超大規模事業以外ではエクスポート上限をほぼ気にする必要が無くなります。

3.データ保持期間の増加
無料版の場合ではGA4上でのデータ保持期間が14か月になります。
当年分のデータは保持されるものの、中長期的なデータ活用を行うには心元無い期間です。
有料版にすると最大50ヶ月=約4年まで保持期間を延ばすことが可能になります。
当年のデータと昨年・一昨年分のデータを比較するといった活用も行えるため、十分な余裕を持ち分析や過去分との比較を行う事が可能になります。

4.オーディエンスリスト制限値の上昇
無料版だと100件までしか作成できず、限られた分のリストしか作成できず、優先度の低い物については破棄を迫られます。
有料版だと400件まで作成可能な為、多くのオーディエンスリストを保存でき、多くのリマーケティングのリスト作成出来、幅広く収集可能になるのと、破棄と再作成に掛かる工数を削減する事が可能になります。

終わりに

勿論工夫しながら無料版を利用する事も大切であり、有料版においても容量が無制限になる事ではないので、すべての問題が解決するとは限らないとは存じます。
しかしながらWeb事業の拡大において必要な中長期的なデータ活用を行う観点とより詳細な分析、GA4の大きな特徴である探索やBigQuery連携を行うには有料版での機能が必要不可欠と存じます。
GA4は今後の機能面の拡充も期待される為、Web事業の拡大を検討している事業者様は是非有料版GA4導入をご検討してみてはいかがでしょうか。

※Googleアナリティクスの情報は随時更新されます。記載している情報は2023年6月13日のものです。最新の情報について、詳しくはGoogleAnalytics公式サイトをご確認いただきますようお願い致します。

#GA4 #GoogleAnalytics #Webマーケティング


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