アニメどろろの新オープニングと愛と萌えについて

アニメどろろのオープニング(OP)変わりましたね~~~。
変わるのは知ってたしアジカンなのも知ってたしなによりまだアニメが続いてくれることがうれしくて「火炎」のままで良いのにな~とか思いつつそこそこ楽しみにしていたのですが…。

正直言うとね、ガッカリしました……。

アジカンのこととてもすきだし、曲自体がそこまで悪いとも思わない。絵の内容も、新しいキャラクターが登場する中での多宝丸のラスボス感が判りやすいし、暗い世界にいた百鬼丸がどろろとこれから明るい未来に向かっていくのを表現したんだろうなってのも判る。
たぶんアニメが始まった当初からあんなノリならそれほど引っ掛かりなく見れたと思うんです。


でもね…1クール目OP「火炎」の作り出した世界観が本当にあまりにも美し過ぎたんですよね……。

「火炎」を初めて見た時、なんて美しいOPなんだ…と感動しました。幽玄で切ない音楽はもちろん、現代寄りにブラッシュアップされたキャラクター、かと思いきや時折出てくる手塚風味、みおのシーン等ほんのすこしの表現で何となくの流れや関係性が読み取れる画面。
この雰囲気で出来たアニメが今から始まるのか…と一気に期待が高まりました。


なのに新OPは急に冒険活劇アニメになったみたい…。いやそれも間違いじゃないんだけど、前のOPで感じた曖昧でうつろうような不安定で幻想的な世界観はすっかりどこかへ消えて、闇がなく妙にカラッと明るい今日も元気に妖退治!みたいな画面になってしまった…。
どろろも女の子らしさを意識して描かれているぽくて百鬼丸との関係性もなんだかいい感じ…。それがイヤって訳ではないけれどこの物語にそういった愛をとくに求めていない私としてはちょっとくどいというか…。
闇っぽさは最初のカットでちゃんと出てるでしょ~とか言われてしまうかもしれないけど、もしもあのグロテスクさがどろろという作品の持つおどろおどろしさのつもりなら激しい解釈違いに目眩がしそう。
ある意味歌詞どおりとはいえ、あれ、単なる悪趣味な性癖にしか見えないよ…。

ここで新OPを作ったのが、かのFree!の内海監督だと知って、ちょっとね、いやなかんじに腑に落ちてしまったんですよね。

前に本当に意味判らんラストを迎えたアニメとしてFree!のわるぐちをすこし書いたんですけど、その時には書かなかったけれど感じていたことが実はありまして。
それはFree!一期の終わり方は恋愛ものとして見たらちょっと判るな、てことなんですけど。

わりとクールな主人公くんが昔の仲間が水泳を止めるとか言い出したショックからかるく廃人みたいになっちゃうんですけど、あれが愛する人をまた(また)傷つけてしまった…みたいな気持ちだったのなら…。でも自分の行動でその人を救えるなら、スポーツマンシップ的に問題があっても他の人間が多少どうなっても構わない…!みたいな思考の流れだったとしたら…。男同士の友情ならそんな甘っちょろい「救う」みたいな発想ピンとこないけど、恋愛感情だとしたらなんかありえそう…。

つまり内海監督の萌えは多くの視聴者が感じていただろう友情青春ものとしてのFree!の中には実は無くて、Free!はもっと直接的にラブストーリーとして作られていた話だったのでは…?そんな結論が私の中で出たとき、意味判らんラストになった流れがちょっとだけ判った気がしたんです…。

で、どろろ新OPの話に戻るんですけど、内海さんは自分の萌えにただひたすら正直に、腐乱したような百鬼丸と、かわいい女の子であり百鬼丸とこれから素敵な恋をしそうなどろろを全部ぶっ混んだんではないかな?と思ったんです。
1クール目OPの世界観を愛するひとたちとは見てるところがもう最初から違うんですよね。まあ完全に想像でしかないですが。

なのでこれ、性癖が合う人にはサイッコーのOPなんじゃないでしょうか?

残念ながら私はパスですね。

4/19追記

2クール目始まってすぐの絵がなんとなく今までと違ったこともあってちょっとナイーブになりすぎたかもなぁ。
本編が以前の雰囲気を取り戻した感があったのであの内容を保ってくれるならOPのテイストが変わってもまあもういいか、という気持ちになってきました。

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