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【公認心理師】ロールプレイとアウトプット

心理色として仕事をしていると、実際のカウンセリングに追われてなかなか練習をする機会が持てない、ということが多いのではないでしょうか。特に公認心理師が誕生して以来、そもそも1対1のカウンセリングをどこかで学んだことのない人もいると予想できます。
しかし、実際にケースを持って、クライアントと向き合うのですから、それ相応の練習は必要です。ノコギリの使い方を教えてもらっていない大工さんに家を建ててもらいたい人はいないですよね。ノコギリの使い方も経験上知っている人は多いはずです。しかし、しっかりとした家を建てようと思えば、確かな技術が必要なのです。

そのためにも知識をインプットしていく必要と同時に、得た知識をアウトプットして実際に使えるようにしていくこともとても大切です。
ケースを持っていると、スーパーヴァイズ(SV)を受けて、そのケースを振り返り、自分では気づけていない部分はあるのか、相互作用の中で何が起こっていたのか、方向性はどうだったのか、そういった振り返りができます。これも非常に大切なことです。

ただ、やはりそれ以前にどこかで練習をすることも非常に大切なことだと思います。そんな時の一つの方法として、ロールプレイがあります。ロールプレイは、セラピスト役とクライエント役に分かれて、模擬面接をやってみるというもの。クライエント像を決めておき、実際にカウンセリングするように進めていきます。50分間のロールプレイをすることもあれば、10分や15分くらいの短時間でのロールプレイもあります。ロールプレイをする目的によって、時間等を使い分けられると良いですね。

ロールプレイをやった後は、振り返りをします。クライエント役から、感想を聞いて、傾聴の仕方や進行の仕方、心理教育の内容、課題の提示、感じたこと、きっと色々なフィードバックがあるでしょう。できれば、もう一人ロールプレイを見ているだけの人も作って、客観的な立場からコメントをもらうのもいいと思います。そうやって、自分のカウンセリングの様子を他の人から見てもらい、自分の癖やいいところ、直したほうがいいところなどを振り返ることで、より充実したカウンセリングができるようになります。

公認心理師が誕生して5年が経ち、様々な人が資格を得るようになりました。公認心理師だけではなく、多くの心理職に関する民間資格もあります。そのような中で、今まで心理カウンセリングをしたことがないけど、資格を持ったからカウンセリングを始めます、なんていう声も耳にするようになりました。そんな時、すぐにクライエントと向き合う前に、自分自身のカウンセリングと向き合って、よりよいカウンセリングを提供できるようになればいいなと思います。

自分にできることが何かを模索しながら、とりあえずできること、発信できることから始めようと思います。少しでもリアクション頂ければ励みになりますので、よろしくお願いいたします。