かえで_2

俺キモオタクは梓川花楓メイン回の夢を見る


タイトル意訳:青ブタ映画見てきました





※この記事はアニメ「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」ならびに、現在公開中の映画「青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない」のネタバレに触れまくった内容となります。まだ見てない人は今すぐ閉じて視聴を済ませてね!


(ヘッダー画像は公式サイトのプロフィールからお借りしました。)






私がこの青ブタに惹かれたのは原作者が”さくら荘”と同じ方であったからだが、3話まで視聴してその期待は間違っていなかったとすぐにわかった。

結論から言うと、アニメ”青ブタ”はかえでちゃんだった。完走した私の心に残ったのは、主人公の妹である、梓川かえでだった。

本編には多くの魅力的なキャラが登場する。主人公の咲太にずっと一途、普段は強気ながらも時折乙女心を覗かせる麻衣先輩。咲太との関係を終わらせまいと世界をループさせる片想いキャラの古賀(ちなみに私は片想いキャラがどうしようもなく好きだ)。たびたび毒を吐きつつも咲太を友人として大切にしている双葉。お姉ちゃんっ子ながら姉にコンプレックスを抱く豊浜。映画のメインヒロインでもあった、咲太の初恋の相手であるミステリアスなお姉さんの翔子さん。

「登場人物みんな好きになるアニメはいいアニメ」という論の通り、今挙げた子は漏れなくみんな好きなわけだが、それでもかえでちゃんの破壊力は他ヒロインの追随を許さなかった。かえでちゃん回はアニメのラスト3話になるのだが、1時間半ほぼ泣きどおしだったように思う。

ネタバレを恐れる心がなければ、「青ブタは女の子が外に出るだけで泣けるアニメだ!!」と声高に主張していた。



記憶を失い人格も変わり、自分の向こうに梓川花楓というしらない人間を見る周囲に対して、ただ一人かえでちゃんを見てくれた咲太に深く感謝しているかえでちゃん。

だから咲太がもう後悔しなくていいように「かえでの夢を一緒に叶えてあげた」という思い出を残してあげたいと、”かえでの今年の目標”を立てたかえでちゃん。

いずれ自分が消えると知っていて、それでも咲太に幸せな記憶を残したいとがんばっていたかえでちゃん。

私が好きだったのは、こういうかえでちゃんだ。梓川花楓じゃなくて、明日学校に行きたかった梓川かえでだ。



と、ここまでがアニメ本編の感想。
はやく映画の話をしろよと言われるかもしれないが、これも必要な手続きなのだ。
映画視聴時は花楓が気になって仕方なかったから。

主役となるヒロインが翔子さんであることはもちろん理解しているし花楓の出番が多かったわけでもない。というかほぼ端役と言っていいくらいだった。

しかしこちらはアニメ最終話のショックから立ち直っていない。咲太はどうにか立ち直る描写があったしおそらくアニメ最終話から映画まである程度時間があり、そこでゆっくりと受け入れられたのかもしれない。
(後で調べたら1ヶ月どころか2週間もたってなかった。咲太すごくね?)

一方の我々は置いてけぼりのままだ。こたつの準備をと突如現れた花楓の口調で不整脈を起こすし、麻衣先輩と翔子さんの修羅場を前に「あとはごゆっくり~」とそそくさと退場する花楓に「かえでちゃんなら割って入るだろ!!」と劇場内で叫びそうになってしまう。

極め付けは花楓が髪を切るシーンだ。「お前らがアニメで見てきたかえではもういない」と残酷に突き付けられたように感じた。あそこほんとに心臓握りつぶされたかと思った。
場面としては翔子さんの命と麻衣先輩との未来のどちらを取るかという究極の二択を迫られるきわめてギリギリの状況なのだが、こっちはそれどころじゃなかった。もはや本編とは別のところで泣いていた。

そのあと花楓の登場は2回くらい(麻衣先輩と電車で逃避行未遂する前、あと麻衣先輩が死んだ直後の留守電)だから安心して集中できた・・・というか本編の内容はものすごく感動したしきっちり泣いた。2回目の視聴で物語に最初から集中して見る機会も設けられた。

具体的にいうと、咲太が翔子さんに「俺は麻衣さんと生きたい」と涙ながらに伝えるシーン、麻衣先輩が咲太を連れて”あの日”より先へ逃げようとするシーン(「咲太に嫌われてもいい」ってセリフで全オタクが嗚咽したと思う)、双葉が咲太に「私は...嫌だ」と声を震わせるシーンあたりで号泣だった。みんな大好きなんだよなぁ・・・。
他にも泣いてはいるが、展開が目まぐるしいのもあってよくわかんないままずっと泣いてたという感じ。感情の交通事故だった(本編を踏まえると笑えない比喩)。
あとは誰にも見つけてもらえない咲太を見つけたのが古賀でちょっと笑った。麻衣先輩じゃないんかーい。



とにかくそんなわけで、2回視聴のおかげで映画の内容も正しく楽しめたとは思うけど、少なくとも一度目の視聴後に自分の心を占めたのは「かえでちゃん・・・」だった。
そして思うのが、花楓の話はここでは終わらないんじゃないの?ということだ。かえでちゃん回はやったけど、このあと花楓回が待ってるんじゃないんですか!?違うんですか!?

原作を持っていないのでなんとも言えないが、もし花楓の回が用意されているのであれば、ぜひ2期でやってほしい。我々は花楓の続報を待っているのだ。てか原作に絶対あるだろ!!!!(根拠のない自信)

いうなればイマジナリーフレンドと別れた展開だけ見せて後日談なしという状況だ。せめて君がいなくても頑張ってるよって示唆してくれよ!

伝わるかわからない喩えは置いといても、かえでちゃんのがんばりが報われるかどうかは、その後の花楓の行動如何によって決まると言っていいはずだ。
だからまだかえでちゃんの話は、花楓の話は終わってない!!できればかえでちゃんの日記や目標を読んで行動に影響を受けていてくれると、安らかに成仏できる気がするんだ・・・だからさ、頼むよ・・・




P.S.

映画でちょっとわからなかったところがあるんだけど、最後の改変は誰が起こしたんだろう?
描写的に翔子ちゃんが起こすのも咲太が起こすのも個人的には違和感がある。咲太が起こしたとすると花丸あげたシーンから眠るシーンに移行する演出はなんだ?ってなるし、翔子ちゃんが起こしたとすると花丸シーンでやってることってマジでお葬式になっちゃうじゃん(一度目視聴の後に「何あれ!?葬式かよ!」って言った記憶がある)。

咲太のあげた花丸が改変のトリガーになり、咲太が眠ったタイミング(もしくは大きく関わる咲太、翔子ちゃん、麻衣先輩が眠ったタイミング?)で改変が起きた(現在の翔子ちゃんに干渉した)、というのが一番気持ち的には納得がいくと思うんだけど、未来の行動が現在に影響を及ぼすのか?そして主観者のいない改変ってなんだ?という疑問もある・・・。

有識者・・・。




#アニメ #映画 #感想 #青ブタ #青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない #青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない

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