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9月17日 沼津は晴れ

※ヘッダーは同日の熱海です。

9月17日、初めて沼津ラクーンよしもと劇場に行った。
10月の大宮ラクーンよしもと劇場のスケジュールが徐々に発表される中、石井ブレンドさんの名前がなかったので、焦る気持ちで急遽チケットを押さえた。

もともと演劇沼にいた人間からすると、お笑いの(吉本の)スケジュールが出るのは非常に遅い。急な欠席・代演も多々ある。
とはいえ、待っていても10月の大宮に石井さんの出番はないような気がした。なぜならファニーさんのお名前がそこに連なっていたから。

10月は待ちに待ったご自身のカフェの開業で、石井さんも忙しいに違いない。きっとそうだ、と思うことにした。

がむしゃララ、トットダンテ、漫才で語る90分──「一座」なんてものが名前を得る前からそれらはずっとあったのに、何もかもなくなってしまった。
本当に寂しくて悲しくて仕方がない。

5月2日のことを思い出す。たぶん18時。17時だったかも。
自分の仕事でのちょっとしたミスというか、報告の遅れがあって、連休前に上司や先輩と話し込んだ。報告する前にうっかり石井さんのインスタを見てしまって、血の気が引いて、たぶん涙ぐんでいたと思う。
まだ5月8日より前だったから、マスクもしていて、涙目ばかりが強調された私を見て、上司は「そんなに気にすることじゃない、まだまだリカバリー可能だから」と言ってくれた。
すみません。全然仕事のことなんか考えていなかったです。

それから月日は流れて、安田さんも帰ってきて、たぶんその復帰ライブの後の生配信で、「●月●日あいてる?」とプロデューサーに訊かれた安田さんは「たぶん、空いています」と答えた。
そりゃ空いてるだろうと思った。●月●日はコマンダンテ単独ツアーの地方公演日だったから。私だってその日行く予定だったんだけど。

さらに月日が流れて、トットの桑原さんの誕生日に手紙を読むイベントがあった。安田さんがMー1への想いを「僕たちにあったかもしれない未来」と言っていて、わけがわからなくなった。
トットは今が“第3章”、期待が原動力 - お笑いナタリー (natalie.mu)
(有料配信の中だけでなく、ネット記事にもなっているので引用します)

売れたくて、自分のやりたいことをやりたくて、それがピン芸だったので、解散したのではなかったのかなって。

しんどい、しんどいなあ。
うっすらわかってはいるんだ。『安田空白の一か月』も現地で見たし。
そのほかにも追える限りは追い続けているので。

全国15か所のツアーを反故にしてでも彼らが手に入れたかった物が何だったのか、それがはっきりと言語化されるまで成仏できない。

沼津の寄席は出囃子でお客さんが手拍子すると聞いていて、実際そのとおりだったので軽く感動した。一組目のぬまんづの登場時に「これフリー音源だよなあ、せっかくだから石井さんの登場には『空に星が綺麗』が聴きたかったなあ」と思って、すぐにはっとした。フリー音源云々の問題じゃなくて、『空に星が綺麗』が流れるはずはなかった。


ちなみに、9月17日はコマンダンテ結成15周年ツアーの千秋楽を新宿ルミネで迎えるはずの日だった。
ルミネのその時刻は毒にも薬にもならぬ普通の寄席になっていた。


【追記】
石井さんのnote更新に気づく前に書いてしまったのですが、このままとします。
(今までnoteに登録しておらず、有料部分はメールで届くような形で購入していたんだけど、どうせ自分でも書くことになるなら最初からアカウント登録しておけばよかった)

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