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日比谷野音2days

忘れもしない囲碁将棋単独の前日(12月26日)、「2月17日(土)に日比谷野外音楽堂でMの香り漂う寄席が開催される」という発表があった。人生は一度きりだから貴重な体験はしておこうと友人を誘い快諾を得た。
翌日(=囲碁将棋単独当日)の11時が先行申し込み開始だったので、昼休みに早速2人分のチケットを申し込む。
そして迎えた囲碁将棋単独ライブ『囲碁将棋』@ルミネ(12月27日)。漫才を終えたライブの終盤に、20周年ツアー@日比谷野外音楽堂が発表された。まさか、と思ったが日付は2月18日(日)。おいおい2日連続じゃないか。
設営のことなどを考えると当然至極の流れではあるが、しかしいやはや。真冬の。屋外。座りっぱなしで。3時間。2日連続。
囲碁将棋単独の方が先に発表されていたら、17日の方は行かなかっただろうなあと思うが、なにせ友人を誘って既に申し込んでいたのでこれはもう、どうしようもなかった。

装備について

以前は良く寒い時期にスポーツ観戦(サッカー・ラグビー)に行っていたので、粗末な椅子に座りっぱなしだとどうなるかは予想がついていた。
根建さんが「ドンキの裏起毛インナーにユニクロのもこもこフリースジャケット、その上からダウン。これ最強」と言っていたが、バイク乗りの意見だなと思った。電車移動の場合、車内で汗をかいたらそれは致命的なディスアドバンテージになるだろう。特に自分は汗かきなので、インナーではなくアウターで調節するのが良いだろうと判断した。

持って行ったもの

●ベンチコート
 1日目のみ。浦和レッズの年間シートを家族で所有していた頃の純正品。20年物。これがあれば何も怖くない。わりと暖かい気候だったのでひざ掛けとして使用。もしもこれがレッズではなく横浜フリューゲルスのベンチコートだったら囲碁将棋単独の厚着グランプリに出場していたかもしれない。

●ブランケット
 2日目のみ。2日目の方がさらに暖かかったので、ベンチコートはやめてブランケット2枚にした。当日の物販にも心が動いたが、付録・おまけ系のひざ掛けサイズのブランケットが家に山ほどあるからぐっと我慢。あと、結果的に家から準備していってよかった。開演前にグッズ購入できなかった(後述)。

●足元の断熱材
 両足が収まるくらいの段ボールにプチプチ梱包材を張ったもの。

●座布団型カイロ
 かねてより試してみたかったのでこの機会に購入。快適快適。暖かさは幸せに繋がる。しかしポケットカイロよりは柔らかいものの、野音の椅子の硬さを和らげる効果はなし。

●お尻の下のプチプチ梱包材
 椅子の上に直接カイロだと放熱してしまって長持ちしないと思ったので、椅子とカイロの間にセットした。しかしクッション性の足しにはならず、マフラーをさらに敷いてもお尻が死んだので、2日目は座布団も持って行った。

●座布団
 というわけで2日目のみ。でも結局お尻は痛かった。あと、野音の椅子は背もたれがないので腰にもきた。防災用品としても買おうか迷っていた↓の背もたれ付きマット(キャプテンスタッグのやつ)を迷わずに買っておくべきだったと思った。この先避難所で過ごすこともないかもしれないし、もう野音で漫才を見ることもないかもしれないけれども、この機会に買うことにした。野音漫才対策としてはあとの祭りだが、ピクニックとか行くかもしれないし……

●ホットドリンク
 紅茶にウイスキーを入れたものを水筒に用意。普段は紅茶に砂糖もミルクも使わないが、暖を取る目的で投入。トイレを気にしてちびちび飲んだ。現地で缶ビールとかも売っていて、そこそこ暖かかったので飲みたかったけど、とにかくトイレが……

●使わなかったもの
 奇跡的に暖かい2日間だったので、カイロ(貼るやつ・貼らないやつ・足首用・靴用)と目出し帽(デストロイヤーではないもの。CanDoで300円だか500円だかだったフリース製)は使わなかった。

2月18日


堂々たる誤字

オープニングの出演者紹介VTRで、一組一組に拍手と歓声を送るものかと思ったらそうではなかった。アイドルのライブならばオープニングのメンバー紹介が相当のぶち上げポイントなのに。

個人的な体感としては、拍手笑いが一番多かったのはシシガシラで、ウケの総量的にはななまがりという印象。あくまで個人の。
ダイタクは『粋』。渋めのネタだ。第2部の登場ということで日も落ちており、雰囲気があって二人の佇まいはまさに粋だった。帰宅後Spotifyで改めて聞いた。

一緒に行った友人が、『陳情令』という中国のファンタジードラマにはまっていて、主人公2人のアクスタ及び2人をモチーフにしたウサギのぬいぐるみを持ってきていたのだけれども、NON STYLEの2人と色味(白+青、黒+赤)も立ち位置も同じで、複雑な表情をしていた。

この日は休憩25分。トークなどは一切なく、たっぷり漫才を堪能した。ライブ後は銀座の火鍋に行った。

あったまる〜

2月19日

うっかり普通の芸人の単独ライブとして、物販開始時刻に合わせて会場に到着してしまう。絶望的な物販列の長さだったが、整理番号を配布して解散という形で、無事にライブ開始時には着席することができた。
開演前にさっさとブラインド販売のハンドタオルは完売してしまったが、なければないでギャンブルしなくて済んだので、少しほっとした。
休憩時間中(30分)に欲しい物は無事に買えてよかった。私は70番台だったが、呼ばれた時にスタッフさんが「まだ3分の1だよ……」と囁き合っていて震えた。でも現場で大きな混乱はなかったのでは。
休憩時間にかかったラジオは、整理番号呼び出しで若干気もそぞろになってしまっていたところもあったのだが、オンラインサロンにて改めて落ち着いて聴けるとのことでありがたい。こういう点が囲碁将棋を安心して応援できる点の一つだと思う。


メッセージボードは書かれましたか?

第1部はB’zでいうところの『Pleasure』(名刺代わりの金盤)、第2部前半はB’zでいうところの『Treasure』(ファンが愛する銀盤)、第2部後半は新譜、という感じの構成だった。少し歌ネタ多めの。
この公園にこのワードが響き渡っていいのかと思うほどの遠慮のない囲碁将棋シャワー。時々は客席も拳を突き上げさせてもらったり、唱和させてもらったり。
第2部であんぽこが披露されたのが嬉しかった。自分の一番好きな曲がベストアルバムに収録されたような気分だった。
行列に並んでくれた安部さんも大波さんも、イゴキチクレイジー後輩の小野さんとせめる。さんも、名曲を作ってくれたトニーさんも、素敵なゲストだった。
トニーさんのあの曲は、てっきり12月の単独後にどこかに上がるものだと思っていたけど、どうもそうはならないようなので、今回こそは是非お願いできませんかね。「文田さんは優しくて、根建さんは機転が利いてる」という部分って、もちろん漫才のオマージュではあるけれど(≒根建さんが機転が利いてるはさておいて)、歌詞の音符に乗り方が心地よすぎて、泣きそうになる。

永遠ていう言葉なんて知らないし、私たちは永遠を共にすることはできない。20年ですら。でも、あの3時間で囲碁将棋の20年の氷山の一角に触れられて、本当に良かった。
帰宅後、座布団カイロを布団の中に入れて寝た。起きた翌朝もまだ暖かくて、あの美しい3時間が蘇り、しんみりとした。まだ電池式のペンライトではなく折って光らせるタイプのサイリウムが主流だった頃に、ライブの翌朝もゴミ箱でサイリウムがほんのり光って同じように切なくなったことを思い出した。


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