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【ジャニーズJr.22歳退所制度実施について思うこと】

#ジャニーズJr . #ジャニーズ事務所 #アイドルの賞味期限 #厳しい現実

ジャニーズJr.の22歳退所制度が決まった。2023年の3月末時点でどこのユニットにも所属していない22歳以上のJr.は退所となるという。私はジャニヲタでもアンチでもないが、この案には全面的に賛成する。

かつての司法試験は受験回数無制限であったが、それ故人生を棒に振る人達が多かったがめに受験回数を制限したときも、同じことを思った(司法試験に関しては今後、院卒者に関しては延長が決まったようだが)。

夢を追いかけるのは悪いことではない。ただ、ジャニーズJr.に関してはやはり退所年齢を設けた方がよいと思うのだ。30歳を過ぎてもデビューのめどが立たず、いつまでも事務所にしがみついていたら、何も出来ないおじさんになっていたーー表に出ないだけで、実はそんな風に人生を狂わされた人達は、山ほどいたのではなかろうか。

他の芸能事務所なら遅咲きの俳優や女優はたくさんいるだろうが、ジャニーズ事務所はあくまでも【アイドル専門事務所】だ。だいたいジャニーズ事務所入りをしたのは、母親や姉が勝手に応募して、という話をよく聞く。

本人の意志ではないにしても、結果的にデビュー出来たならそれに越したことはないが、自分の意志ではない形で入所したものの、まったくデビュー出来ないというケースは悲惨だ。

だからこそ、22歳退所制度を決定したのはよいことだと思う。ネットやマスコミが書いているように、22歳は世間一般であれば大学4年生。小学生の頃からジャニーズJr.の活動を続けていたなら、高校生になってもバイトの経験をしたことがない者もたくさんいるだろう。

一部マスコミでは滝沢副社長による大規模リストラという、悪意ある報道もなされているが、例え実質的にはリストラであろうと、個人的には事務所内のコスパと、年を食ったジャニーズJr.達の今後を考えたからこその大英断であると思えるのだ。

高校時代にバイトの経験すらなく、毎日ダンスやボイトレのレッスン漬けで過ごした高校生と、一度きりでもバイトの経験がある高校生とでは、社会に出たときの差は雲泥のものだ。

V6の坂本くんは一時期事務所を退所し、旅行会社のリーマン生活を経て再び事務所に戻ったというが、それでも復帰したのは28歳。ぎりぎりとはいえ、まだ20代だった。

これは極めてレアなケースであると思うし、だからこそV6の年長組ことトニセンのメンバーにしてグループのリーダーとなり、年少組のカミセン達に煙たがられながらも、一端芸能界から外へ出た社会人経験者として、礼儀や、芸能人もれっきとした社会人であることの心構えを、年少組の彼らに教えることが出来たのだろう。

だからこそ、V6というグループは長年に渡ってひとりの脱退者も出さず、息の長いグループ活動を維持出来たのではないか。

私は10代の頃V系にハマっていたが、その当時もてはやされていたバンドのメンバーは現在では解散し、一般人に戻っていたり、メジャーデビューを果たしたものの契約を解除され、インディーズ(アマチュア)に戻り、働きながら音楽活動を続けていたり、専門学校の講師に転職した方々が大多数を占めている。

アイドルであれミュージシャンであれ、芸能界は「売れると思ってメジャーデビューさせたけど、思っていたより売れなかった」と一度認定されてしまえば、あっけないほど簡単に切られ、干される。

そんな過酷な世界で生き残り続けられるのは、やはりほんのひと握りなのだ。もちろん、芸能界を目指す者達は皆、

「自分はそのひと握りの存在になれる」

であると信じて疑わない。

しかし、芸能界に限らず、現実は恐ろしく厳しい。一端リストラされれば、その職場に復帰することはまずあり得ない。

芸能界の場合、それは一般企業からリストラされた勤め人が転職するより、遥かに厳しいだろう。

だから私としては、22歳退所制度に大いに賛成する。

22歳なら、仮にジャニーズ事務所を辞めて就活を始めるにしても、若さという最大の武器がある。例え退所によってアイドルへの道が完全に断たれ、夢が破れたとしても、逆に考えれば、

「これからはアイドル以外の何にでもなれる」

という、人生最大のチャンスと思って欲しい。若さというものは、人生の一時期にしか得ることが出来ない、最強の特権なのだから。







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