「狂員ならびに粛清生徒抹殺潜入捜査官」企画書

①キャッチコピー
ーー因果応報・自業自得ーーイジメスルヤツジゴグユキーー天網恢恢疎ニシテ漏ラサズ・親ノ因果ガ子ニ報ヒーー
②あらすじ
 いじめ自殺、体罰、指導死、性的いじめ、その動画配信と拡散ーー狂った教師と悪事の自覚なき生徒達、または体罰禁止を逆手にとった巧妙かつ陰湿な、生徒による教師へのいじめなどという言葉では片付けられない犯罪行為が蔓延し続ける世の中。法改正もされることなく、加害者側の弱者達は泣き寝入りするしかない状況が続くしかないように思われていたがーー世間はそれほど甘くはなかった。
 西暦2050年代になり、ついにいじめ行為全般を断罪、処罰する組織が結成、法案が内密に決定された。だが、殺人・暴行・その他拷問・私刑と、あらゆる残虐行為を認可したこの組織と法案は間違いなく世間からの激しい非難を浴び、日本中を混乱させると危惧した内閣と文科省は、世間への忖度により、この組織の存在と法案は、昭和のダッカ事件以来の「超法規的措置」が適応される。かくて、闇の法律に守られた、諸刃の剣たる組織が結成された。
③第一話ストーリー
 とある地方都市の公立中、市立南涔(みなみたき)三中二年生のクラスの朝のHR。教育委員会から派遣された副担任が派遣されたことが伝えられる。彼女の名は真名桐鳳花(まなぎり・ほうか/女・27)。
 縁なし眼鏡に濃紺のジャケットと同色のタイトスカート、胸元が大きく突き出た白いシャツ、肌色ストッキングに黒いハイヒールを履いた姿に「女教師もののセクシー女優www」と揶揄したのは、学年イチのワルであり、暴力とモラハラ、セクハラで学年を支配している山崎浩輔(男/14)であった。
 彼と、真面目な生徒達は気まずそうに、しかし山崎とその取り巻き連中が笑いを上げる中、担任の斎藤隆行(男・25)が彼らを叱りつけ、一旦は静かになるが、
「まったくこのクラスはまとまりがなく、問題児ばかりでして」と憎々しげに愚痴ると、鳳花は教壇の上で伊東に飛び蹴りをかまし、吹き飛ばされたベランダに繋がるガラス窓をブチ割った。
唖然とする生徒達の前で、鳳花は腕組みし、ベランダでガラスの破片の中で血まみれになって仰向けに倒れている伊東の胸倉をつかみ、伊東の耳元でささやいた。
「私の見立てでは、問題児はあの連中だけ。クラスの生徒達にまとまりがないんじゃない、あなたに教師としての指導力が決定的に欠けてるの」
「【ただ同じ年に生まれたと言うだけで、横暴な権力ある生徒に支配された何の罪もない哀れな子羊たる生徒達と、教師以前に、大人としてそれを律し、真っ当なやり方で指導することすら出来ない、ボンクラ教師の完全排除】を、私は目指す」
「病巣をメスで開いて全摘して、教師も生徒も全員、まともな連中が安心して通える学校にすることが、【今回の】私の使命なのよ」
 担任の伊東はそこで、鳳花は例の文科省が結成した闇組織の潜入捜査官ではと疑いを持つが、その話は都市伝説だと信じて疑わない伊東はその考えを否定し、血まみれで震え上がった。
 ーーその光景は【女だから】と、鳳花をナメくさっていた山崎とその取り巻き達には畏怖を与え、真面目な生徒達には希望を与え、こうして桜花の副担任としての教員生活が始まる。
 中でも特に希望を持ったのは、山崎とその取り巻き達に、クラス内で最もいじめられていた女子生徒、小倉甘雨(おぐらかんな)だった。

⚫真名桐鳳花
(まなぎり・ほうか/27・女)
 南涔三中の副担任として、突然赴任して来た女教師。常にふちなし眼鏡をかけ、長い髪をまとめ髪にして、様々な形状のヘアクリップで飾っている、クールでグラマラスな美女。
 潜入捜査官第七班のチーフ。総合格闘家レベルの身体能力を持ち、強靭な脚力を活かした蹴り技を得意とする。教科担任は保健体育。
 専属の武器は総合格闘技。かかと落としを初めとした蹴り技を得意とする。
 
④第二話以降のストーリー
担任の伊東とともに学校の癌と呼ばれ、影で教員からも下・同・上級生からも憎まれる山崎への心理攻撃、録画、録音担当の による最高画質による伊東の不適切指導と山崎による同級生達へのモラハラ、パワハラ、セクハラ行為の高音質録画。
 山崎の指示による、彼が所属している野球部内での下級生達への暴力行為、性的いじめ等々。
 野球バカの校長、竹森は山崎の野球の実力しか見ておらず、彼の悪行にまったく気づいていない有様である。
そして、自分の友達だからという理由で、他クラスに在籍する山崎の取り巻き連中のいじめを受け、精神を病んでしまった友人、興田紗依子(こうださいこ)の仇を取って欲しいと、土下座までして頼み込んだ、鳳花と甘雨とのやり取り。実は生徒の中にも、組織から一般生徒、臨時講師として潜入捜査官の任務を遂行している者達がいた。
 
⚫一ノ瀬美由紀【本名/雪千ケ嫩】
  南涔三中、一年一組の女子生徒。(中1/12・女)しばしば貧血を起こし倒れる、145cmの、小柄で細身で色白の、ショートボブの少女。低身長をよく同級生の男子にからかわれるが、その際は秘孔の経絡を狙って、常に上ばきの裏に刺して仕込んでいる画鋲を飛ばし、いわゆる三年殺しを超微弱化させた【一、五日不動の術】こと【猫にイカの術】を使い、半日ほど腰が抜け、両脚に力が入らず、立てなくさせる異能力がある。
 実は彼女の失神は自らの意志による幽体離脱によるもので、表向きは優等生、生徒思いの教師の顔をしておきながら、影でいじめやアカハラを行う裏表のある者の悪意、及びそれらの者達の【恥ずかしい弱み】を電波として受信する聴力を持つ。そのため、加害者に憑依して意識を保たせたまま、影で行っている悪事を人前でわざと行わせ、人前で本性を露わにさせ、信頼を失わせる。cnは『ポゼッションスノウ』
「一ノ瀬美由紀」は目立たないための仮名で、ペンネームならぬペルソナネーム(PN)。
 本名は雪千ケ嫩(ゆきちが・ふたば)。
 専属の武器は、二刀流の警棒。

⚫鈴木明【本名/乱破透波璃】
 普段は日本史の臨時講師。(すずきあきら/26・男)cnは『ウィザードリィ(ハッカーの最上級者の意味)』一見すると冴えない黒ぶちメガネの青年だが、その正体は暴露系YouTuberで、美由紀とコンビを組み、全国の小中学校のいじめ問題を配信し、あまたのいじめっ子やその両親、担任や教員、校長や教育委員会のお偉方を社会的に抹殺してきた。配信者名は【ベル・ウッドライト】(鈴木明の強引な英語読み)ch名は【ベルウッドライトてぃーゔぃー(。⊿°」∠)モッモッ】で、配信冒頭で必ず「法で裁けぬ悪事を今日も暴露!開示請求、垢BAN怖くてやってられるか暴露(ぼーろ)系YouTuber~!」と、ノリノリである。
どんな配信内容でも開示請求されず、垢BANもされず警察や弁護士も動かないのは、彼が闇の法律と文科省に守られているだけでなく、警視庁に何らかのコネクションがあるとの噂だが、真偽のほどは定かでない。
 美由紀と同じく「鈴木明」も平凡な字面と読みで、目立たないためのPN。本名は乱破透波璃(らっぱ・とばり)
 専属の武器は、対象者が他者に対して行ったいじめ行為に関する一切の嘘をつくことが出来なくなる、左右の耳孔の奥まで差し込む特殊な長いイヤホン【オベディントブレイン】と、舌の真ん中に舌ピアスを穿つ【ノンユアライ・タンピアッサー】

⚫長松文吉(ながまつ・ぶんきち)
 南涔三中の用務員。(75/男)補聴器の機能も兼ねた左右の耳孔に埋め込んだイヤホンにより、美由紀とテレパシー交信することが出来るため、いじめを始めとしたあらゆる悪事の現場に駆けつけられ、現場の録画、録音を全担当する、潜入捜査班のサブチーフ。
 鳳花からは「長(ちょう)さん」美由紀と明からは「文吉っつぁん」と呼ばれている。
 元はとある小学校の教員だったが、定年時に【自分は教員時代に、死んで地獄に落ちた後も後悔し続けるだろう過ちを犯した】として、潜入捜査官となった。
 加えて、自分は「校長という階級に溺れていい気になり、完全に人を見る目が曇っていた」との理由から、自ら左眼を潰したため、左眼は義眼。本人の希望によりcn、PNともになし。
 専属の武器はあえて持っていないが、掃き掃除用の竹や棕櫚のホウキ全般、防犯ブザーが武器代わり。
 組織の上層部は長松の年齢や体力、潜入捜査官としての身を案じ、短銃の使用を無条件に許可しようとしたが、あくまでも【自身の力では手に負えない暴力行為発生時に使用する最終手段の道具】としてしか使いたくないと言う長松の強い希望により、その時々で一回しか使えない、パスワードを使用しなければ解除されない武器もどきのみを所有。
①護身が前提の微弱電流しか流れないスタンガン
②スプレー型の洗剤容器に入れた催涙スプレー二本
③上記二種類の武器もどき使用のためには、いつも首にかけているハンドタオルと、頭に巻いた迷彩柄のバンダナで隠しているインカムに向かって大声を上げることで、明からパスワードが発行(場合によりiPhone、医療用PHS、タブレット、PCなど様々だが)長松の両耳に送信される。用務員という仕事上、どうしても軍手が必須な仕事のため指紋認証が難しいため、長松自身の声だけが音声認証される。なお、パスワードは、毎回俳句か短歌の上中下のいずれかであり、俳句なら一例として、
1.上の句➡中の句&下の句
2.中の句➡上の句&下の句
3.下の句➡上の&中の句
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短歌は三首に限定され、一例として、
1. 【からくれないに水くくるとは】➡残りを全て言う
2.【君になれにし】➡同上
3.【山里は雪降り積みて】➡同上

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