抗菌薬

ペニシリン系抗菌薬

結局、古典的orアミノPCの2択!陽性球菌だけなら古典的やし、陰性桿菌カバーしたけりゃアミノでおけ。緑膿菌想定ならタゾピペ一択!

・古典的ペニシリン(ペニシリンG)

グラム陽性球菌をカバー。肺炎球菌、神経梅毒、レプトスピラ、破傷風菌。

・(ペニシリナーゼ耐性ペニシリン。日本では未承認。ナフシリン、オキサシリン。MSSAの1st。日本ではセファゾリンだが、髄液移行性がない。。。)

・アミノペニシリン(スルバシリン(ユナシン®️、iv)、アモキシシリン・クラブ酸®️オーグメンチン、®️クラバモックス(小児用)

グラム陰性桿菌の腸内細菌をカバー。(緑膿菌には効かないけど)
サルモネラや赤痢もカバー。
βラクタマーゼ産生菌(MSSA、グラム陰性菌、嫌気性菌など)に良い適応!
ユナシンとオーグメンチンの違いは静脈か経口かの違い!アモキシシリンは、経口なので外来とかで重宝!溶連菌性咽頭炎、中耳炎、副鼻腔炎、尿路感染などによき。軽症はこれして帰らせたりするよ

・抗緑膿菌ペニシリン(タゾピペ。®️ゾシン)

緑膿菌を想定すべき時!!医療関連感染とかに使う。市中なら、免疫不全患者(DM患者の軟部組織感染や好中球減少時の発熱などは緑膿菌の想定は必須)
入退院を繰り返したり、copd既往とかも。

⚠️
・ペニシリンアレルギー。アナフィラキシーや蕁麻疹、唇の腫れ、呼吸苦の既往など聞く。

・βラクタマーゼとPBP変化は違う!



セフェム系抗菌薬!とモノバクタム系抗菌薬

結局、陽性菌には使いたいか陰性菌に使いたいか。腸球菌には効かない

陽性菌には第1世代が効く。(オウブの1stセファゾリン。)
陰性菌には第3世代が効く。(淋菌1stセフトリアキソン。肺炎球菌のカバー一応ある。モラクセラやインフル桿菌に効く!から急性肺炎とかにいいね)
第4世代は1+3のイメージ。SPACEのカバーあり!
第3.4世代は髄液移行性あり!


⚠️腸球菌には効かない!!それはペニシリンGやスルバシリンに任せとこ

・第1セフェム(セファゾリン®️セファメジン CEZ)

グラム陽性菌に効く。MSSAの1st!蜂窩織炎とか!
感受性あるなら大腸菌による腎盂腎炎もよき。
手術の術前

・第2セフェム(セフメタゾールCMZ フロモキセフ)
器用貧乏なのでいらん。陽性なら1でいいし陰性なら3でいい
セフォチアムは嫌気性菌のカバーないけどCMZはカバー。
CMZの使用はオペの術前投与くらい。

・第3セフェム(セフトリアキソン®️ロセフィン

CTRX、セフォタキシム®️セフォタックス
モラクセラ、インフル桿菌に効く。2つとも緑膿菌のカバーはない。セフタジジムは緑膿菌カバー3rdだが、セフェピムで良いからおぼえなくておけ。
髄液移行性あり。
つまり以上より、市中肺炎や細菌性髄膜炎に適応ね!腎盂腎炎や尿路性敗血症。
ちなみに、市中肺炎ならセフトリアキソン+アジスロマイシン併用もあり。非定型のカバー。
髄膜炎なら腰椎穿刺結果出るまで、セフトリ+バンコ+アシクロビルの2〜3剤併用。大量投与。髄液移行を期待して
高齢者や免疫不全患者(細胞性↓)とかならリステリア(細胞内寄生)も考慮。スルバシリンとか併用もあり。
★セフトリアキソンは肝代謝、セフォタキシムは腎代謝で使い分ける!
つまり、セフトリアキソンは腎機能による用量調整が不要!!!

・第4セフェム(サフェピム®️マキシピーム CFPM)
SPACEカバーなのでタゾピペのような使い方ができる。
つまり医療関連感染、好中球減少、術後髄膜炎

注意⚠️
PC同様アレルギー。
下痢、肝障害、腎障害、骨髄抑制、ビタミンk不足(腸内細菌死滅)

・モノバクタム系抗菌薬(アズオレオナム)
グラム陰性菌のみカバー。緑膿菌もいける。βラクタムにアレルギーがある時くらい。

カルバペネム系抗菌薬!(イミペネム®️チエナム メロぺネム®️メロペン 


腸球菌には原則使えない
SPACEと嫌気性菌カバー。緑膿菌想定ならおけ!(医療関連、好中球減少、免疫不全、敗血症、熱傷、術後) 壊死性筋膜炎とか腹腔内感染とか嫌気性菌ぽい臭そうなやつもあり!
ESBL産生グラム陰性菌の1st!ペニシリンだけやなくセフェムも効かんから。MRSAには効かんよ
髄液移行性あり





グリコペプチド系抗菌薬 バンコマイシンテイコプラニン

オキサゾリジノン系抗菌薬(リネゾリド)はVREなど多剤耐性グラム陽性菌。リボソーム50sに作用

⭐️血中濃度測定(tdm)が必要。この場合トラフ値(最低血中濃度。次の投与前の濃度)を測定。治療域と中毒域近い  10〜15μg/ml
cf.アミノグリコシドもそう。
⭐️疑わしい時には即座に使用開始!MRSAと判明するまで待つ暇ない
⭐️投与時間は1時間以上を保つ。レッドパーソン症候群おこる(ヒスタミン遊離で顔や胸赤くなる)

MRSA、VSE(バンコマイシンsensitive entero)、その他免疫不全のグラム陽性カバーしたいとき。

腎機能悪い人にはランダム投与ってのがあるんやと。ランダム濃度15μg以上ならその日は投与不要

カテ感染s/oだと、血液培養2セットとってカテ抜去。抜去したカテも培養に提出。そのほか尿検査尿培養胸部Xpなど提出。バンコマイシン+タゾピペやセフェピム




アミノグリコシド系抗菌薬 ゲンタマイシン、ストレプトマイシン


救急では感染性心内膜炎や菌血症の時にペニシリン系と併用するくらい。けど腎機能悪いとあまり使えないから微妙。病棟管理かな。


基本的にグラム陰性桿菌のカバー!緑膿菌などSPACE
グラム陽性球菌にはβラクタムと併用が多い。MRSAには使えない。
濃度依存。濃度モニター必要。腎機能障害、聴神経障害

SPACEにはタゾピペ、セフェピム、カルバペネム、ニューキノだったよね

タゾピペ+アミノグリコシド で緑膿菌への併用療法
緑膿菌疑わしくないときは、ペニシリンGやアンピシリンでもおけ グラム陽性菌(感染性心内膜炎や菌血症)はちなゲンタマイシン使う。バンコマイシンとセファゾリンと3剤あり!

注意⚠️
・バンコマイシンはmicのみやったけど、こちらはピーク値も出す。濃度依存だから。

・アムホテリシン、nsaids、シクロスポリンなどは腎障害あるので気をつける

ニューキノロン系抗菌薬

 
3世代に分かれてる。
1.シプロフロ :グラム陰性菌
2.レボフロ      :+肺炎球菌
3.モキシフロキサシン:+嫌気性菌

大前提として、グラム陰性菌をカバー!SPACEや腸内細菌に良し。そしてサルモネラ、赤痢、カンピロなど細菌性腸炎もカバー。+@で2世代以降は肺炎球菌もカバーしてるからレスピラトリーキノロンと呼ぶ。
結構変わり種に効くイメージ。マイコ、レジオネラ、クラミジア、MAC、海外の菌など。

組織移行性が高く、感受性あるなら前立腺炎の1st!髄液移行もある。

注意⚠️
・nsaidsとニューキノロンは併用禁忌!けいれん。

・副作用にQT延長!なので抗不整脈薬クラスⅠ.Ⅲと併用避ける 食って延長

・18歳以下の小児、妊婦、授乳婦には禁忌!軟骨形成障害


マクロライド エリスロクラリスロアジスロ

中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎、非定型肺炎、クラミジアなど。

注意⚠️
肝臓代謝なので、チトクロームCに作用。
抗不整脈薬、抗けいれん薬、抗凝固薬などと併用注意。致死的になるから。

cf.マクロライドとニューキノロンは交差耐性がある。

副作用:QT延長 くってえんちょう 

クラミジアには1st!アジスロマイシン1g



クリンダマイシンというのが別にある。βラクタムアレルギーに使いやすいらしい。グラム陽性と嫌気性菌のみカバー。エリスロとの交差耐性の話はあるが、無視でいい。

テトラサイクリン

マクロライドと同じ感じ。クラミジアに効くが、アジスロマイシンが1st 1g

メトロニダゾール

 嫌気性菌とCDと原虫!(アメーバ赤痢、トリコモナス)。細菌性膣症も。嫌気性だから?

cf.CDはアルコール効かない。術後3日目とかで下痢してるやついたら、PPE着たり手洗いしたりしないといけない

ST合剤

葉酸代謝阻害
アレルギー多い。腎機能障害(高カリウム)、骨髄抑制、間質性腎炎注意



感染症のd/d!

①感染症の種類 市中?医療関連?緑膿菌とか真菌とか。
②患者の状態 健康?免疫不全?(担癌、薬剤、DM)
③感染部位(血液、肺、心臓、消化管、消化器、肝臓胆嚢膵臓、腎臓、中枢神経
④原因微生物 
cf.医療関連なら、MSSA、MRSA、

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?