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プロデューサは戦略のみを立案し、企画はスタッフに立てさせる、向峠慎吾氏の「ゲームの企画立案」の話はヒントが沢山

任天堂の据置型ゲーム機「Wii(ウィー)のローンチタイトル「Elebits(エレビッツ)」私も当時、実際に購入して遊んでいました。

このエレビッツ は、Wiiリモコンの操作でビームを出し、家具の陰に隠れている小さなキャラクタ「エレビッツ」たちを捕まえるというアクションゲームである。

YouTubeのプレイ動画

KONAMI向峠氏、Wii「Elebits」の制作手法を発表
ぶれない方向性を示し続ける、企画書作成までの長い道のり

本日のnoteは、この「Elebits」のプロデュースを務めた向峠慎吾氏が、「Elebitsの企画立案と制作について」と題した講演を行なった時の内容。

ゲームを作りあげる手法という話ではなく、ローンチで作りこんだゲームを出すため、実務上でどのようなプロセスを辿ったかというものである。

プロジェクトマネジメント、またはイノベーションを起こすヒントがあるので、紹介しておきたい。

プロデューサは戦略のみを立案し、企画はスタッフに立てさせる、Elebitsの企画立案までの流れ

①プロジェクト戦略の立案
 ↓
②企画の方向性のコンセンサス
 ↓
③企画ブレスト(拡散)
 ↓↑ 何度か繰り返す
④企画検討(絞り込み)
 ↓
⑤企画立案(企画書作成)

注力ポイント
・ブレストの段階では、向峠氏は参加しておらず、議事録を確認するだけに止めた。
・あらゆる意見を否定しないことが重要
・アイデアを絞り込むんだ後はぶれない。「一度決めたら動かしてはいけない」
・スタッフ自身が作っていると感じさせることが大切
・「直感的で簡単な操作」から方向性がずれ場合はプロデューサーとしてNGを指示

向峠氏が戦略を練るために作ったシートの1つ(写真を書き起こし)

会社・上司から求められるもの
・DSロンチの失敗による反省
・ワールドワイド展開
・ゲームの内容によりイメージを落とさない(暴力的etc)

制作がやりたいこと
トップダウンではない企画
制作中止にならないもの
マンネリ化した制作ではないもの(続編もの?)

CEDEC 2007現地レポートより

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Photo by Naomi Hébert on Unsplash

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