既知の

思考の整理学の話その6「既知と未知」。文章を読むときの3つの知的活動

週末6回目の「思考の整理学」の話。最近私は「私自身の思考はどのようになっているのか?」に興味あります。今回の話は「すてる」。

知識は無限にある。その知識をただ単に溜めていくとは何なのか?知識をどう整理するのか?について考えてみる。

知的活動の3つの種類

知的活動には3つの種類が考えられる。
既知のことを再認する。これをAとする。
未知のことを理解する。これをBとする。
まったく新しい世界に挑戦する。これをCとする。

本日のnoteは「読書」の切り口で思考を深めていく。という話。

「A:既知のことを再認」する読書

すでに経験して知っていることが書かれている文章。
すんなりわかるのが「A:既知のことを再認」の読書。

「B:未知のことを理解」する読書

知っていることを手がかりに、未知のことを理解していく読書。
自分なりの解釈で理解していくのが「B:未知のことを理解」の読書。

区別をしているか?区別できるか?

と言っても一般的に「A:既知のことを再認」と「B:未知のことを理解」の区別をしている人は少ないのではないか?

または区別していて、「A:既知のことを再認」の部分だけ読んで、「B:未知のことを理解」は飛ばす。という読み方が多いのではないか?

極端に言えば
「A:既知のことを再認」のみに「あえて」留まっている。
「A:既知のことを再認」で終わっている。
それで読書したと思い込んでいる。
そんな読み方。

「C:新しい世界に挑戦」する読書

では、「C:新しい世界に挑戦」とは何か?
これは、解釈すら拒む。という話になる。

一度や二度ではわかるわけがない。何度でもぶっかって行く。やがて、すこしずつだが、おぼろ気にわかってくる。読む人が自分の想像力、直観力、知識などをその限界まで総動員して、ついには、『自分の解釈』に至るというような思考的読書の領域である。

「思考の整理学」では日本における漢文の素読を例としてあげている。これは音声だけで、意味は全く教えない幼児期の教育。これは乱暴のようであるが、一挙に「C:新しい世界に挑戦」するという読みの本丸に突入するような試みで、実際に、すぐれた未知を読む読者を育成したと考えられる。

読む人にとって、それはどれか?

日々たくさんのビジネス書が発売されるし、たくさんの人がnoteやブログを書いている。そしてそれ以上の人が読んでくれている。

さて、それは読む人にとって

「A:既知のことを再認」する読書
「B:未知のことを理解」する読書
「C:新しい世界に挑戦」する読書

のどれか?

書き手は、どれを狙っているか?

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Photo by Alfons Morales on Unsplash

「思考の整理学」noteシリーズ

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