学びのストーリー

「学び」の場をデザインする。日々の業務の中で「学び」を与えるために

プロジェクトを通して「学び」を与えること。「学ぶ」ことを支援する。学ぶ環境の整備と学ぶ設計(デザイン)をすることは、私の大事なミッションの1つと考えています。

ゴール、メンバーの理想の状態

プロジェクトに参加しているメンバーに対して、一方的に与える研修ではない。プロジェクトワークや日々の業務の中でいかにうまく「学び」を与えられるか?いや「学び」を、自分自身で気付かせられるか?

つまり

「学んでいる!」を意識していない状態。
気が付いたらできていた。
自然体。日々の姿勢。

つまり息を吸うように自然と「学ぶ」状態になっている。色々なことに自然と気が付く状態

・その場をどう整えるか?
・その場をどう演出するか?
・そのプロセスを言語化してみたい。

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1.それは何か?何を学ばぜたいのか?

メンバーに何を「学ばぜたいのか?」

1つ目は「情報」

あれを知っている。それを知っている。の類。
いわゆる暗記の類。
プロジェクトワークでは、KPI、PDCA、WBSという言葉の意味を知っている。というレベルの話。
先人が整理してくれたものの断片。

2つ目は「知識」

「情報」を体系立てて理解している。
「情報」を順序立てて使える。
「情報」を俯瞰して見れる。

プロジェクトワークでは、何をどういった手順で進んでいけばよいか?を知っている。どういった手順で進んでいけば成功確率が高いかを知っている。

「知識」も「情報」もすでに先人が整理してくれたものがある。
ググれば出てくることが多い。
ただし、正確な情報をググるためにはそれなりの「知識」も必要。

だから「情報」と「知識」を分けて理解できるように導く。

3つ目は「知恵」

もっている「知識」をどう活かすか?
「知恵」=知識 × 〇〇
プロジェクトワークは予期せぬ出来事が日々たくさん発生する。その時、解決するためには「知恵」を使う必要がある。
「知恵」がプロジェクトワークでは重要になる。
先人に答えを聞けない領域。
自分で考える。

プロジェクトでは、色々なポイントで「それは何か?」を判断している。
例えば、私が関わっているプロジェクトでは、私は頭の中で、以下のことを考えながら、メンバーの動きを見ている。観察している。

・〇〇さんには大事な「情報」が足らないな。
・今、言っているのは「情報」に過ぎないんだよね。ググれば出てくる。もっと俯瞰して捉えないと実践では使えないだろう。
・物事を体系立てて「情報」と「情報」を整理して「知識」にしてあげよう。
・そのためには、ここを保管してあげよう。

そして状況に応じて「学び」の場をデザインしている。

2.「学び」の場をデザイン

「知恵」「知識」「情報」という言葉をあえて使うシーンは少ない。

理想は

「学んでいる!」を意識していない状態。
気がついたらできていた。
あくまで自然体。日々の姿勢。

つまり息を吸うように自然と「学ぶ」状態になっている。色々なことに自然と気が付く状態

なので、そこを目指して「学び」の場をデザインしている。

「学び」の場のデザインその1:「情報」は最初に与える。「知識」もフワッと教える。

プロジェクトワークに関しては、まず「情報」を与える。
私がプロジェクトワークでよく与える情報は3つ

・プロジェクトの特性について
・会議ファシリテーションと基本テクニック
・タックマンモデルから考えるチームビルディングという概念

これらは最初にまず教える。
その時に、その背景や全体像、より深い部分もフワッと教える。頭の隅に置いておいて、程度。

Tips
最初に行うことで、メンバーの知識レベルがある程度把握できる。なので対話(クイズ)形式で聞くのもの良い。
ただしクイズをやりすぎると正解を出すことに意識が行き過ぎて萎縮してしまう場合もあるので、「5秒で答えて、ハイ終了。正解は〇〇」などとテンポよく展開するなどが結構有効。

または「知っている?知らない?」の2択でもOK。

言葉を最初にあわせるという意図もある。

「学び」の場のデザインその2:「振る舞い」を逃さない。言葉で伝える。

メンバーは様々な振る舞いをする。
そして「良い振る舞い」「 悪い振る舞い」に注意する。

意図しないでやっている場合も多いので、「良い/悪い」に関わらずその場で言語化してあげる。私は言葉で伝えることを大事にしている。

「情報」とか「知識」だけでなく「振る舞い」の話。

Tips
言語化のコツは「良い振る舞い」の場合は、その人を中心軸に整理。
「悪い振る舞い」の場合は、起った背景を探る事に注力。

最初のうちは「良い振る舞い」にのみ注力する。

「良い振る舞い」の時の対話
1. 常に積極的に会議で発言している。
 →積極的に会議で発言するとコミュニケーションが進むのでチームの状態がよくなるね。なぜならチームビルディングにはコミュニケーションが必要だからね。とか、些細なことが、別の事につながるという事を、そういう視点を持ってもらう。

2. 物事を俯瞰して捉えている。捉えようとしている。
 →俯瞰して見ること、その姿勢、思考の癖をまず褒める。(私の場合はさり気なく。)
 →俯瞰して物事を捉えるは意識しないでやっている人もいるけど、そもそもできない人も多いので、そういう姿勢が大事なんだよ!って言う様にしている。

3. 他の視点を取り入れている。取り入れようとしている。
 →視点を変えること、その姿勢、思考の癖をまず褒める。(私の場合はさり気なく。)
 →視点を変えるは結構難しい。できない人が多い。なので視点を変えるって事は大事と伝える。ので、そういう姿勢が大事なんだよ!って言う様にしている。

「悪い振る舞い」の時の対話
1. 重箱の隅をつつく会話が多い。細かい部分にこだわり過ぎて前に進まない。
 →全体の中の一部であること、そこを気にしすぎても前に進まないと伝える。大事なのは単に否定するのではく、今はその話のタイミングではないということを伝える。(人によってはすねちゃう人も多いので扱いは難しい。私も上手くできない。)

2. 会議に遅刻する。
 →これは駄目と言う。

そんなレベルから言語化して伝えていく。

「学び」の場のデザインその3:体験談とディスカッションで「知恵」を追体験

体験談を聞き、それについてディスカッションするのは、「学ぶ」姿勢のある人にとって最高のコンテンツだと思う。
私はプロジェクトの体験談を幾つかスライド化していて、それを常にiPad PROに入れてある。何時でも出せるようにしてある。
例えば、ランチの時間にiPad PROでその場でプレゼンも行う。

Tips
この時はこのように課題をクリアした!のテクニックを話すのが有効。より具体的にね。
そしてどう自分なりにクリアしたかを可能な限り、今のプロジェクトにも合わせた内容で話す。

また、これはアイスブレイクとしての役割も担う。

3.私の心掛け

メンバーに「学び」を与えること。しかも自然体に「学び」を与えること。これは本当に難しい。これができるようになるには普段から「考える」ということを癖にする必要がある。

普段から「考える」の1つ目:「知恵」「知識」「情報」を意識

・それは「知恵」か?
・それは「知識」か?
・それは「情報」か?

日々の会話で感じて欲しい。
その人が喋っていることは「情報」か?「知識」か?「知恵」か?
つまり「情報」「知識」なら先人からのモノ。「知恵」ならその人のモノ。

普段から「考える」の2つ目:言語化して「言葉で伝える」という事

頭の中でふんわり考えていること、何となく喋ったこと。
この状態のモノを言語化すること。
言葉でなく、図解でも良い。絵を書いても良い。
大事なことは、人に見せられる状態であること。
アウトプットを意識。

上記2点を普段から意識する。脳内トレーニングに加え、実際にnoteなどに書くなどの他人を意識する。この積み重ね。

アスリートのようなトレーニングの日々。イメージは筋トレ。

また「考える」ためにには「知識」のインプットも必要、本でもブログでも勉強会でもなんでもよい。「知識」のインプットは怠ってはならない。

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