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【物語作成プロジェクト座談会】メモ魔フェスイベントレポート vol.2

メモ魔フェス2021イベントレポート第2弾は「物語作成プロジェクト座談会」をお届けします!
物語作成プロジェクトは、メモ魔塾特進科のMリーグ課題を受けて有志で立ち上がったプロジェクトです。
これまでの活動と今後の展望について、プロジェクトメンバーで語り尽くしています!


1.物語作成PJ、その時

はじめに、特進科もりぞーさんより、物語作成プロジェクト発足秘話についてお話いただきました。

❶Mリーグ課題「ショートショートの乱」を受けて、作家まみさんに各クラス提出予定作品のフィードバックを依頼。
まみさんより、物語の構成や感情曲線の考え方についてアドバイスをもらう。
❷ショートショートの乱終了後、各クラスで作られた未発表の作品がある事を知り、何かの形でフィードバックしてもらう場を設ける事ができないかと相談。
❸Mリーグ課題の取り組みを通して、物語作成への意欲が芽生えた特進科生がいるのではとまみさんからプロジェクト立ち上げ企画の話題が上がる。
❹プロジェクト立ち上げについて特進科内で提案したところ、ふっくんから「やらない理由はない」と後押しがあり、発足に至る。


2.after星新一賞

プロジェクト最初の活動は、星新一賞への応募だったそう。
執筆と提出を終えた今の気持ちをメンバーそれぞれが語りました。

ふっくん「自分一人ではできなかった。すごくいい時間でした。会話する中で意見をもらえる事で「こっちの方がいいかも」と自分でも気づきがあった。そういうのがチームの良さかなと思いますね。実は割と安易な気持ちで始めたけど、過去の受賞作を見て焦りました(笑)。でも、どうせやるならちゃんとしたものを出したいなという葛藤がありました。ちょっと後悔したりして(笑)。」

おかまりさん「自分の書いた作品を共有して、その都度フィードバックをもらえた。一人で書いていると自分だけの世界になり、もっと良くなる機会を失ってた。色んな意見をもらう事で挑戦できて、いいものになったと感じてます。」

もりぞーさん「週一回集まって進捗を共有したり、話せる場があってすごく良かった。次に集まる時までの目標設定があったのも、すごく意味のある事だった。これこそ仲間がいるからできる事だと思いましたね。私自身は応募の締め切りに間に合わなかったんですけど、参加できた事で自分が何を作りたいのかなどを考えさせてもらえたのは、実りのある時間だったなと思う。星新一賞に感謝します。」

かなかなさん「私は最初「星新一賞なんて…」と思っていたけど、みんなが書いたものをまみさんに褒められているのを見て、私も書いてみようかなと思いました(笑)。まみさんからアドバイスをもらう事で書きたい意欲を刺激されましたね。」

まみさん「自分が考えていたものを「面白いね」って言ってもらうと、そこでモチベーションが上がる。壁打ちの相手がいる事で、それを乗り越えていくスピードが速いですよね。すぐ転換できるっていうか。そういうスピード感があったかなと思います。」

全員が感想を話し終えると、まみさんから「来年も星新一賞に応募したい人?」と投げかけがあり、なんと全員が手を挙げて応募を表明していました。
また、まみさんからは「有名な作家さんを招いてイベントができたらいいね」という提案の場面も。


3.排出型vs萌え型

「排出型」と「萌え型」とは?…作家それぞれが得意とする作品づくりの型の事だそうです。

排出型…自分の思いを作品に乗せて発露させていくという型。自分のメッセージがコアにあって、メッセージを伝えるために必要な登場人物が出てくる。
萌え型…作り手が自分の生み出した登場人物に感情移入し、ファンになる。自分が萌える主人公を語りたくて物語を作っていく。

ふっくんとおかまりさんは排出型、まみさん、もりぞーさん、かなかなさんは萌え型という事で、それぞれの立場から作品の書き方やお互いへの質問でトークが進められていきました。

おかまりさん(以下:お)「排出型は自分の言いたい事や経験した事をテーマに書くので、登場人物の台詞に自信が持てない。どうやって書いてます?」
もりぞーさん(以下:も)「今まで関わってきた人がロールモデルになっています。普段から他人を想像するような生き方をしているのもあって、この書き方がしっくりきました。」
「今まで出会った憧れの人などになった気持ちで書いているっていう事ですか?」
「そうです。依存する、みたいな。僕は草野球もやってるんですけど、バッティングフォームもプロ野球選手を真似てます。それに近いのかな。」
かなかなさん(以下:か)「私は登場人物にツッコミながら書くんですよね。「こんな事言ってるわ、アホちゃう」みたいな(笑)。ニヤニヤしながら書くっていうのが楽しいです。私がツッコミたい人を書く、みたいなのはあります。」
まみさん(以下:ま)「私は自分の事を“憑依系作家“と呼んでいて。登場人物に憑依して書いているところがあるんですよ。なので、登場人物と一体化してどっぷりハマっちゃう。同じ感情を自分の中で再生させて号泣しちゃって、それ以上書けなくなった事もあります(笑)。子どもの頃は女優さんにも憧れていたんですが、その才能はなかったので、書く事で夢を実現させているところがあるかも。登場人物を愛しているので、やっぱり萌え型ですね。」
ふっくん(以下:ふ)「元々、作品の見方が違うのかも。僕はストーリーとか伏線の部分とか、裏のメッセージやメタファーについて考えながら読みますね。だから自分でもそこから考えて作るかな。」
「ふっくんは全体像を俯瞰していて、素晴らしいなと思います。」
「僕は伝えたいメッセージから考えて、後付けで登場人物が生まれる。この人は多分こう言うだろうな…とは思うけど、自分のメッセージにそぐわない事は言わない。自分で読み返して推敲した時に、伝えたいメッセージがちゃんと伝えられているかと言うのは考えますね。そこが一番かな。逆に萌え型ってどうやってキャラクターが生まれるんですか?」
「今まで出会ってきた色んな作品からオンリーワンではないものが生まれてますね。萌える人がいっぱいいる。」
「私も今まで出会った人のミクスチャーである所はもりぞーさんと一緒かな。私のデビュー作『母性症候群』に出てくる吉沢玲二という人物は、前田裕二さんがモデルなんですよね。でも吉沢玲二の中にはちょっとサディスティックな部分があって。それはちょうど作品を書いていた頃に関わりのあった、コルクの佐渡島さんが入ってるのかなと思います。人に対してベクトルが向いてると面白いケミストリーが生まれてくると感じてます。」


4.次の物語は?

もりぞーさん「僕は周りからサスペンスを書いてって言われました。普段サスペンス見ないので、新たな自分と向き合うという意味では物語作成の醍醐味を味わえるかな、と思います。」

ふっくん「僕には“人間のドロドロした部分を書いて“という話があって。そういう状況を僕は俯瞰して見る側なので、冷静に書けそうな気はしてるんですけど。もうちょっと自分の内側というかコアを見せる作品に挑戦する事になるので、気合が必要ですね。」

おかまりさん「萌え型を書いてみようかと。今までだと自分の伝えたい事があるので、主人公に自分と近い要素があったけど、今度は自分が素敵だなと思う人物などを書こうかなと思ってて。3人くらい好きなキャラが思い浮かんでるので、全く自分とは違うキャラクターを作って何かを語らせるっていうのをやってみようかと思います。」

かなかなさん「私は大正生まれの祖母の物語が面白いので、それを書きたいと思いつつ、壮大過ぎて(笑)。時代背景を調べたりとかもしないといけないので。そこに心折れてるから(笑)もうちょっとライトなものをと思ったりする。とにかく量を書けるようになりたいです。」

まみさん「『母性症候群』のスピンアウト編を年内にはリリースしたいなと思ってます。新しい作品も書きたいので、ネタの壁打ちを物語作成プロジェクトでやっていけたらと思ってます!」


5.PJは物語作成部へ

もりぞーさんからのメッセージ
「物語作成プロジェクトを、今後は共通科の部活動にしていきたいと思っています。物語作成は、ビジネスや生活にも役に立つものだと感じています。先ほどお話しした「感情曲線」のパターンというのは色々な場面で転用できることだなと思います。
ぜひ多くのメモ魔塾生の皆さんに知ってほしい、体験してほしい、共有したいという気持ちが生まれました。仲間が多いほどたくさんの物語が生まれて、そのプロセスを共有する事で学びがあったり、感動があったりすると思います。自分と向き合う機会もすごく増えるので、物語作成の醍醐味をぜひ味わってほしいです。
興味がある方は、共通科のMCD(メモ魔塾コミュニケーションデザイン部)内にプロジェクトのスレッドがあるので、コメントいただけると嬉しいです。ぜひ、自分と向き合いながら物語を完成させていきましょう!」

物語作成部では、作品の執筆以外にも、他の方の作品づくりのお手伝いや、物語以外の分野でのライティング等の活動も考えているそうです!
書いてみたい人も読んでみたい人もウェルカムな物語作成部になりそうなので、興味のある方はぜひ入会してみて下さい!
(※MCDと物語作成部への入会には「メモ魔塾」への入会が必須となります。)

次回のイベントレポートは「あの頃の、筋肉へ。」です!
筋肉を愛する男達の熱いトークセッションの様子をお届けします。
お楽しみに!

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