出会い/そして『without U』

 初めてAZKiを知ったのは『VirtuaREAL.00』のリリースイベントだ。当時はVtuberについて触る程度しか知らず、特定の推し目当てで参加したイベントだった。
 当日、AZKiのステージになると会場の熱気は一気に最高潮へ。VirtualとRealが逆転したかのような強い衝撃、AZKiと開拓者と呼ばれるファンの強い繋がりを目の当たりにし、言葉に出来ない幸福感、高揚感が全身を巡るのを感じた。
 気づけば開拓者になっていた。AZKiの歌をもっと聴きたい。音楽の技術、知識もない私がただ純粋に惹かれていく中で、ついに待望の1st アルバム『without U』のリリースに歓喜した。

そして、『without U』へ

 表題曲の『without U』から始まり、疾走感溢れる『コトノハ』、圧倒的な迫力を持つ『嘘嘘嘘嘘』、『自己アレルギー』の流れは最高と声を大にして言いたい。
 そしてAZKi作詞、作曲の『ちいさな心が決めたこと』を迎える。AZKiの覚悟と決意が真直ぐ伝わってくる一曲。ラストのサビ前にある「痛みは力に、戸惑いは期待に、そうしてここで生きていくと決めたんだ」このフレーズから、未来に対して不安や迷いを抱く中で、前向きに挑戦していく姿勢に美しい強さを感じた。
 優しいメロディーから連なる『世界は巡り、やがて君のものになる』では胸を打たれた。リリース記念の公開インタビューで、さめのぽきが語った「AZKiという存在が確立される前のAZKiから今のAZKiを祝福する歌」、AZKiが歩いてきた道を、彼女自身が受入れ祝福するこの歌に涙が溢れた。
 そしてアルバムも終盤へ。ノスタルジックを感じながらも自然と踊りたくなる、『Midnight Song』、おしゃカワPop全開!『Reflection』、何気ない日常が楽しくなる『のんびりと、』など多彩な曲が続く。

 アルバム収録数全13曲。一曲一曲が確立した世界観を持ち、物語の様に世界を紡ぐ曲の数々に圧倒される。
 聴き終えた後はクリアになり、ただ「ありがとう」この気持ちだけ残った。アルバムがリリースされたことに、マネージャーとして活躍するツラニミズに、数々の感動する曲を製作してくださったクリエイターの方々に、AZKiを支える開拓者に、あの時の開拓者になった自分に感謝の言葉を伝えたい。
 何よりAZKiに会えて本当に良かった。文字で書き起こした薄っぺらなものだとしても、ただこの気持ちが本物であると信じている。


最後に
 「withont U」「あなたがいなければ」この言葉に込められた思いを、是非ともアルバムを通して感じて欲しい。リスナーにとってAZKiという存在がどのように映るのか。そしてあなたにとっての「without U」とは何か。多くの方の手にこのアルバムが届くことを願っている。Vtuber、VSingerなど少しずつ広がるコンテンツの中で、AZKiというの存在が輝きに満ちたものになることを祈って。



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