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認知症と糖尿病の空腹感

父は糖尿病の悪化とともに認知症が進行している。食事・入浴・排泄と言ったことは自分でできるけれど、会話力や記憶力、思考力は随分低下してしまった。

糖尿病の方も先日の入院前はHbA1cが9.7、血糖値が300となり、利尿剤が効かずにむくみで体重が9kgも増えてしまった。

今、困っているのが睡眠障害と夜間空腹の訴え。夜中眠れずに起きているとお腹が減るという図式は成り立つけれど、食べても1~2時間もすればまた食べたがるのだ。

原因として糖尿病の薬による低血糖からの空腹感の場合があるらしいが、今飲んでいる薬は低血糖になりにくい物。
また、利尿剤と糖尿病による多尿からのカロリー不足で空腹感もあるとのことだけれど、体重の推移を見るにこれも当てはまらない。

推測しているのは、早食いと食物繊維不足によるインスリンの大量分泌からの血糖値の乱高下。または認知症による満腹中枢機能阻害。

一食を際限なく食べる訳ではないとはいえ、代謝が下がる夜間の間食は禁忌だ。

夜中に食べずに済むよう、以下のような対策をしてみた。

・一日三食で、夕食は特に満足感のある食事にする。
→何を食べたかは覚えていても、どれぐらい食べたかは忘れてしまう。

・一日三食それぞれを少なめにし、やや遅い時間に四食目をとってもらう。
→少ない量しか食べていないという記憶が残り、まだ食べても問題ないと理屈を立てられる。

・夕食を遅い時間(20時頃)にすることで、夜間空腹を抑える。
→23時を過ぎると空腹を訴え始めるので、空腹が早いか遅いかでしかない。

・夜食にカロリーオフのダイエット食品を探す。
→慢性心不全と慢性腎不全により、塩分の他タンパク質、カリウム制限にひっかかるものが多い。

・夜食に循環器に良いとされるナッツ類を用意する。
→糖尿病による1600kcal/dayにひっかかる。

・ゼロカロリー食品を用意する。
→20分程の一時しのぎになるが「お腹に溜まる物が食べたい」または「こんなもの食べたくない」と拒否される。

・冷蔵庫に夜間に食べてはいけないという貼り紙をする。
→意に介さない。

・食欲をそそらぬよう、目に付く所から食べ物を退避させる。
→冷蔵庫を開ければ食べ物がある。

・諦めて炭水化物を含む夜食を取ってもらう。
→1~2時間もするとまた食べたがるので、食べた分だけ糖尿病が進行。

・糖尿病が進むとまた入院でもっと食べられなくなるなど、理由を優しく説明する。
→医者でもないのに説教するなと怒り出す。

そもそもで夜間に寝てくれれば解決するのだけれど、メラトニンの分泌が少ない高齢者は睡眠時間が少なく、また時間を持て余すため昼寝をしたり、夜も早い時間に眠ろうとするので寝付きが悪い。
また、糖尿病が悪化すれば昼寝が増えるという調査がある。

夜中に食べる→糖尿病が悪化する→昼寝をする→夜眠れない→夜中に食べる
悪循環だ。

処方されている睡眠薬は強制的に眠らせるものではなく、効果が薄い。では強い睡眠薬となると、ベンゾジアゼピンは筋弛緩によるふらつきで危険だ。怪我はなかったが転倒したことがあり、機序が違う睡眠薬に変えたばかりだ。

であれば、漢方薬で睡眠障害の根本から治療できないだろうか。
「症状から読み解く 薬局で買える 漢方薬のトリセツ」
によるトリアージと、よく利用するドラッグストアの薬剤師さんとで意見が合致した「柴胡加竜骨牡蛎湯」を試してみる。血圧降下薬との併用も可能なので問題ないはずだが、念のため主治医にも報告を入れる。

今の状況を私の外(文字)に出して整理した。ネットで同じ境遇の人の意見や対策を探してみよう。

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