【自動車工学】ミラーサイクル
ミラーサイクルと、トヨタのアトキンソンサイクルは同じものです。トヨタのプライドが、ミラーサイクルと言わせなかったのですね。
本来のアトキンソンサイクルは、アトキンソンさんが1882年に発明したエンジンで、吸気行程長さ=圧縮行程長さ<膨張行程=排気行程をクランクメカニズムで達成させたものです。
一方のミラーサイクル(Miller Cycle)は、吸気弁開弁期間を変えて、上記を達成させています。可変の場合には、VVTやVVAといった可変動弁系が用いられています。
1957年にアメリカのミラーさんが、ガスエンジンのノッキングを何とかしたくて発明したのがミラーサイクル。それを再発明したのが元いすゞの兼坂弘さん。兼坂さん指導の下、自動車で初めて量産したのが元マツダの畑村耕一さんです。
当時のミラーサイクルは最高筒内圧を抑え、高過給を得るために使われましたが、昨今のものは部分負荷時のポンピングロスを減らすために使われています。
ミラーサイクルのPV線図、熱効率は下記となります。
参考文献
US patent 2817322, Ralph Miller, "Supercharged Engine"
機械工学便覧 α「基礎編」 α5「熱工学」 第2章「熱力学」
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