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炭水化物が不足するとどうなるの?

 数年前から「炭水化物抜きダイエット」等が体重コントロールに効果あるとして、主食(炭水化物)を食べないで、おかず(肉や魚、野菜等)を意識して食べる、という食事をしている人があります。しかし、極端な炭水化物の制限が、健康被害につながっていることもわかってきています。そこで今回は、気になる「炭水化物」と健康の関係について、考えてみました。

そもそも炭水化物とは?
人の体に必要なエネルギーを作るために、炭水化物(糖質)、たんぱく質、脂質という三大栄養素を私たちは食事からとっています。
炭水化物は、人間にとって主要なエネルギー源となる栄養素で、人の体で分解できる「糖質」と分解されない「食物繊維」に分類されています。
炭水化物中の糖質は消化・吸収されてブドウ糖となり、血液といっしょに全身をめぐり糖質1gあたり4kcalのエネルギーになります。糖質は、同じエネルギー源でもたんぱく質や脂質と比べると、すばやく体に使えるという特長があるため、運動時、病中、病後には真っ先使われます。

おにぎりonigiri_ume


炭水化物が不足するとどうなるの?
体内では、糖質は少量のグリコーゲンとして肝臓や筋肉の中に蓄えてられ、必要に応じて使われます。血液中にはブドウ糖として存在し、ブドウ糖を使ってエネルギーに変換し不足すると、肝臓や筋肉のグリコーゲンを分解してブドウ糖が生成されます。結果、グリコーゲンが尽きるとエネルギーが不足し、疲れを感じるようになります。
炭水化物の極端な制限が長期になると、たんぱく質からも少しエネルギー化されるため、たんぱく質の主な役割である体の骨格や筋肉にも影響が出てきます。
また、脳は、ブドウ糖が唯一のエネルギー源であり、活動時・休息時を問わずブドウ糖を燃焼しています。そのため糖質が不足すると、脳への栄養が届かなくなくなるため、注意力や判断力も鈍ってしまいます。

食パンbread_syokupan_usui

 
炭水化物はどのくらいとったら良いのでしょうか 
炭水化物のうち、糖質は、ご飯、パン、麺類などの主食、いも類などにでんぷんとして多く含まれています。また、砂糖や果物などの甘いものにも多く含まれていますが、甘いものは血糖値を急激に上昇させてしまうため、糖質としては、でんぷんをとったほうが良いでしょう。

例えば
1日1800kcal必要な健康人では、およそ60%程度の約1100kcalを炭水化物からとるのが望ましいといわれています。 
炭水化物は、食べ過ぎると糖質のとりすぎにつながり、肥満や生活習慣病を招くおそれがあります。

一方、繰り返しますが、不足が続くと、体力の低下や疲れやすくなるなど快適な生活の妨げになります。
適切な摂取をこころがけると良いですね。



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