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異なるバックグラウンドからデータアナリストへ 〜メルカリ入社3か月を新卒メンバーが振り返る〜

この4月にAnalyticsチームへ3名の新卒が入社しました!
メルカリの新卒採用は基本的に1か月以上のインターン参加者のみが応募できるため、3名ともインターン参加者です。
どういう経緯でデータアナリストのインターンに参加した?なぜメルカリへ入社した?インターン参加時と入社後で何かギャップはあった?
などなど、新卒ならではの視点から語っていただきました!

自己紹介

Shouma:4月にAnalyticsチームに新卒入社しましたShoumaと申します。メルカリに入る前は、大学院修士課程で統計学、中でも多変量解析に関する研究をしていました。メインの業務としては、商品検索機能の分析をしていて、お客さまが欲しい商品と簡単・確実にマッチングできるよう、改善に取り組んでいます。具体的には、A/Bテストの分析やダッシュボード作成、ログ分析を通した課題発見、施策提案とか、色々やってます。

Yuki:僕はYukiです。お二方はいわゆる理系といわれるバックグラウンドですが、僕は文系バックグラウンドで、社会学という学問を学んでいました。その中でも国際社会学と言われる領域で研究をしていました。大学院では、フランス郊外におけるレイシズムに興味をもって研究を行っていて、主に質的調査と言われるような、コミュニティの中に入っていって、そこでインタビューをすることをしていましたね
僕は出品者に関連するプロダクト改善に取り組んでいます。どうしたらお客さまがアイテムを出品してくれるか、そのアイテムがどうやったら売れるのかといったことを分析を通して改善していく領域です。新しい機能のためにA/Bテストをしたりとか、ユーザーの行動ログからどれくらいの人が現在使っていて、これからどれくらいのポテンシャルがありそうなのかといった概算をしたりします。

Mid:Midと言います。ブラックホールなど天文学の研究を大学院でやっていて、この春に無事博士号を取得しました。僕はほかの二人と違って、最初の三か月で3つのチームを経験しています。

Yuki / Shouma:多い(笑)

Mid:単に組織体制の変更によるものです(笑)。最初は、商品のサイズとかブランドなど副次的な情報をつけてより探しやすくしたりするチーム。2つ目は、お客さまがより簡単に商品を購入できるようにプロダクト改善を行っていくチーム。現在は、スマホの売買をより簡単に安心にできるようにしていくチームに所属しています。社内全体で商品カテゴリごとにメルカリをより使いやすくしようと頑張っていますね。

多様なバックグラウンドからメルカリへ

Mid:僕ら三人ともインターン参加者ですよね。みなさんがどういう経緯で参加したか気になります。

Shouma:もともとデータ分析には興味があったんです。大学時代に研究室で毎年出ているデータ分析の大会に出る機会があって、提携している企業からデータを渡されて、その中でどんな有益な情報を出せるかみたいなのを競うというようなものなんですけど。データそれ自体は数字の羅列でしかないですが、上手にそれを操ることで有益な情報を取り出せる、宝探しみたいな感覚が楽しいなと感じていました。そこから、データ分析を仕事にしようかと思ったんです。あとは、どうせやるなら好きなサービスに関わりたい気持ちもありました。僕は、メルカリが好きで良く使っていたし、ユーザー視点からここを改善したいなという箇所もいくつかあったので、それを面接でぶつけさせてもらった感じです。

Yuki:(普段から使ってるアプリだと)改良したところが見えやすいみたいなのありますよね。自分も使ってるからこそ、あ、ここ変わってるみたいな。Midさんはなぜインターンを受けましたか?

Mid:僕は博士二年の夏にインターンに参加しました。研究者になるか民間企業に就職するかで迷っていたんですけど、民間の人にも話を聞いてみないと比較できないなと思ったんですよね。どこのインターンに参加しようか考えた時、民間の中で興味ある職種はデータ分析系だと思いました。僕の専門が天文学のデータ分析なので、強みも生かせるのかなと。研究は基本個人プレーで進捗がどうしても遅くなると感じていたので、分析チームが存在するようなある程度大規模の企業で経験を積みたいと考えました。
データ分析専任の受託会社も考えたが、インターンの短期間で分析業務に専念するにはプロダクトをよく知っている事業会社がいいと思い、普段から使ってたメルカリのアナリストインターンに応募しました。

Yuki:そこもポイントですよね。自社のデータを使うのか、受託したものを分析するのかってすごく大きな違いな気がします。メルカリにいる方々もそういうところは考えて入ってきてる印象があります。

Mid:事業会社を選ぶ人とかはそうですよね。

Shouma: 特に、メルカリには自社のサービスを好きな人が多いイメージですよね。Yukiさんはなんでメルカリのインターンを選んだんですか?

Yuki:実は就活にはだいぶ乗り遅れていたタイプだったのですが、友達が見かねてメルカリのインターンを勧めてくれたタイミングで参加しました。それまでは、スーツを着たくないとか、髪の毛は自由にしたいとか、上司と食事に行って払う払わないとかも面倒だと思っていて、先延ばしにしていた感があります。。まあでもやってみようって思ってインターンに応募しました。就活を頑張りすぎて疲れちゃうとか、鬱になっちゃうとかって近頃よく聞くじゃないですか。そこまで自分が頑張るタイプだとも思っていないのですが、一度潰れてしまったらそのあとも大変ですし。そういうことを考えて就活から距離をとっていました。

ただ、アナリスト職への興味はもともとありました。ですが、その興味のベクトルは少し二人と違うかもしれません。社会学って統計とかバリバリやる方はいるんですが、質的な調査に特化した人は、そこまで量的調査をしない方もいらっしゃるんです。僕は社会の中でマイノリティである集団を研究していたのですが、マイノリティ研究となると量的な統計を使えるほど多くないコミュニティが対象になることもあります。なので、研究の中でものすごくコードを書く経験があったとか、統計分析をしていたとかではないんです。統計だったりデータそのものに興味があるというよりは、もうちょっと大きなベクトルで、何か問題を発見して、それをデータで解決していく論理的なプロセスが分析と似ていて好きだったっていうのがありますね。色々な仕事でそのベクトルはあると思いますが、少なからず統計に触れていたので、そこにも通じるアナリスト職がいいなと思っていました。

自由度の高いプロフェッショナルとしてのインターンシップ

Yuki:メルカリのインターンではどんなことをされてましたか?人によっては時期が被ってはいるけど関わる機会はあまりなかったように感じます。

Shouma:インターンでは商品カテゴリに関する分析に取り組みました。今だとまさにMidさんが見られてるところですね。ざっくり言うと、メルカリが今後、各商品カテゴリに特化した機能を作っていくとした時、どのカテゴリから推進するべきなのか、というような問いに対する示唆を出しました。感じたこととしては、裁量権の大きさテーマ自体は与えられたんですけど、それを具体的な分析課題にどう分解して解いていくかは自分で考えて進める必要がありました。もちろんメンターやマネージャーは頻繁に壁打ちをしてくれました。自分で考えて進めるのが好きな人、遠慮せず人に質問できる人には充実したインターンだと思います。あと入社してから知ったのですが、その時に作った資料が未だに各所で展開されてたり見られているのを知って、とても嬉しかったですね。いわゆるケース問題ではなく、実際の社内課題に入社前から取り組める経験はとても貴重だったなと思います。

Yuki:僕はテーマ決めの裁量が大きくて、テーマから自分で決めました。言い方として的確なのかわからないけれど、いわゆる自由研究みたいな。やりたいことを自分で探しつつ、それが会社にとって必要な情報・リソースになるのかっていうのをすり合わせながらやってました
最初は配送・梱包の領域を分析するチームに入れてもらっていたんですけど、そのチームの中でとてもフォーカスされているものと自分の興味を引いたものをかけ合わせて分析対象を探していきましたね。

Shouma:どんなことをしたんですか?

Yuki:僕は商品の種類によってユーザーエクスペリエンスや行動が違うというところに面白さを感じていたので、カテゴリーごとの分析を配送・梱包の領域で行いました。メルカリの配送や梱包の作業において難しいと感じる事や重要視している事が、出品した商品の種類によってどのように変わるのかについての分析です。メルカリで商品が売れたら、配送方法を選んだり、梱包に必要なものを買い足したりすると思うのですが、やっぱりそれって出品する商品がどんなものかによって手順が全く違ってきます。楽器だったら梱包の仕方で既に躓きそうだけれど、本だったらどういう配送をすればより利益が出るのかを考える時に迷いそうじゃないですか。そこで、それぞれのカテゴリーの出品者がどういったステップで、なにに困っているのかをサーベイを通して分析しました。集めたサーベイを統計的にまとめて、カテゴリーごとにどういった梱包・配送の支援をすれば効果がありそうかということをチームやマネージャー、メンターの方に発表しました。
Midさんは?

Mid:メルカリアプリの初回立ち上げ時って会員登録ありますよね?実は登録せずスキップしてもアプリを開くことはできるんですけど(現時点では購入等はできない)、そういうスキップするお客さまの行動をログから分析しました。どこに問題があり会員登録に至ってないか明らかにし、解決策を提案するまでをなんとかやりきりました。インターンを通じて感じたこととしては、研究を通じて得たものが想定以上に活きるんだなあと感じました。コーディングやスライド作成などのハードスキル以外にも、仮説を立てて検証して、また仮説を立てて、という当たり前に行っている思考過程が意外と重要なスキルであることを実感しました。

内定承諾理由から紐解くメルカリの魅力

Yuki: Shoumaさんはメルカリ以外にもいろいろ受けられていましたよね。どのあたりが内定承諾の決め手でしたか?

Shouma: 僕はメルカリから内定をもらった後も就職活動を続けていて、他の企業でもインターン等経験させてもらった上で、最終的にメルカリに決めました。入社の決め手は色々ありますが、1つ挙げるとすると会社の規模感です。新卒のうちから大きな裁量権を持って、会社やプロダクトのグロースに必要なことをどんどん開拓して取り組んでいきたいと思っていました。なので、規模の小さいベンチャーも検討していたんですけど、まだ知識も経験も乏しい新卒の段階でそこに飛び込むのは憚られました。メルカリのAnalyticsチームは、新卒から大きな裁量権、主体性が求められる反面、つまづいたところを相談できる優秀なアナリストが多数いたり、過去の取り組みが社内に蓄積されていたりと、ベンチャー企業と成熟した大企業の両側面を持っている点が僕にとっては魅力的でした。

あとは、社内にはアナリストが取り組むべき技術的なチャレンジがたくさんあって、自身のバックグラウンドや興味とリンクしていた点も大きかったです。例えば、効果検証に用いているA/Bテストにおいて、より信頼性の高い実験を実施するため、さまざまな改善の取り組みがなされています。 この辺りにも積極的に関わりたいなと考えていました。

Mid: 僕も会社規模は自分にちょうど合ってるなと感じましたね。他の観点としては、全社員がメルカリアプリの改善に向かって一丸となっているのが面白いなと感じました。優秀なデータアナリストが働いていそうな似たような規模感の会社はさまざまなサービスを展開していることが多く、所属プロジェクトに応じてだいぶ雰囲気が違いそうですよね。その点、メルカリはみんなの目的が一致しているのも一つの特徴かなと思います。エンジニアと話している時とか、技術のことはそこまでわからなくてもアプリのどの部分を担当しているかは理解できますし。

Shouma: 確かに、みんなが同じ方向を向いて一つのプロダクトを作っているのは面白いポイントですよね。メルカリには部活制度があったりして、全く別のチームと関わる機会がちょくちょくあるんですけど、そういったタイミングで特にそれを感じます。

Mid:あとはYour choiceという働き方の制度、フルフレックス・フルリモートというのも大きかったです。僕はいつも7時ぐらいに仕事を始めて、16時か17時には退勤してゼルダをやっています。最近ついにラスボス倒しちゃいました。

Shouma:Midさんはいつも早朝から業務始めてるなと思ったらそういう理由だったんですね(笑)。
Your choiceで言うと、僕もインターン時代は北海道に住んでいたので、Work From Homeの制度には助けられましたね。

Yuki: 僕は将来の展望だけでなく、今がいかに快適であるかというのも大事だと思っています。その点ではチームのマネージャーと気が合いそうというのが大きな点でした。
あとは多様性ですかね。僕もそうですけど、やっぱりLGBTQしかり自分の中にある種のマイノリティ性を感じている人って会社でやっていけるのかとか、不安は多くあると思うんです。だけど、インターンをしたときに、実際にSlackでLGBTQの職場環境に関するアンケートが流れてきました。マイノリティの環境を改善していこうとする動きを実際に働く日常の中で目にしたというのは大きかったと思います。
フルフレックスの制度も、いろいろな人が一緒に働ける環境を作る点ですごく重要な要素だと思いますね。それこそ人一倍通勤に気疲れをしてしまう方だったり、子育てをしている方だったり人それぞれに働く上での障壁があるじゃないですか。今のチームにも子供を迎えに行くのでミーティングの時間を変えてほしいといったような要望がすぐに許容される環境があって、それが尊重される社風はリスペクトしていますね。

入社後に見えたメルカリとその成長の伸びしろ

Yuki:この4月からついに正社員として入社したわけですけど、インターン時代と社員になってからで何かギャップはありましたか?

Mid: そんなにギャップはないですね。というのも、メルカリの新卒採用は原則全員1ヶ月以上のインターン経由です。インターンで実際の業務や会社のカルチャーを体験しており、入社前にお互いの認識をすり合わせ、入社時の研修を最低限にするという点でかなり理に適っていると思います。
何かギャップを感じた方いますか?

Shouma:僕もインターンを通して、会社や業務についての 理解を深めた状態で入社したので、入社前後のギャップはそこまで大きくなかったですね。入社前にマネージャーと、担当したい業務についてのヒアリングも設けてもらったりもして、よく言われる「配属ガチャ」的なものが少ないのも、ギャップを感じにくかった理由の1つかと思います。
ただ、全くないわけではないですね。1つは、組織のグローバル化がより一層進んでいる気がします。僕がインターンをしていた時は日本語でのコミュニケーションが中心だったのですが、今では検索チーム・Analyticsチームとも、英語中心になっています。正直僕はまだ英語が全然ダメなので、オンライン英会話等で日々勉強しながら身につけていっている最中です。こういったグローバル環境で働けることはかなり新鮮で刺激的だと感じています。
あとは、横の繋がりが意外とあるんだな、というのは感じました。新卒一括採用って雰囲気の会社じゃないのはわかっていたので、一匹狼で頑張る覚悟はできていたんですけど(笑)、こんな風にアナリストの同期が2人もいますし、新卒採用チームがいろいろなイベントを企画してくださっているので、他部署のエンジニアとも交流ができています。

Yuki:僕も働き方についてはあまりギャップはなかったかと思います。マネージャーも一緒でしたし。ただ入社してからは、少なくともインターン期間(自分の場合は3ヶ月)以上は働くという上で、より詳しく制度を知っていかないと、とは思いました。あとは、多様性についてもより関心を持つようになりました。やっぱり自分がこれから働いていく場所なので、僕も協力できないかという視点は持つようになりましたね。会社に入ってから多様性が特に重要視されているというのは強く感じつつも、まだまだだなと思うところも同時にあります。社内でも話している時に、いやその言動ってどうなんだろうと思うようなこともあります。もちろん、そこで「いや、それはちょっと」って指摘できるような場ではありつつも、みんながみんな言えるわけではないと思うので。改善していくことが重要な気がします。

社内のグローバル化についても、それに取り組む姿勢をすごくリスペクトしていますが、まだまだ伸びしろがあるなと思います。今はまだ英語を使って仕事をするとか、外国人が多いとか表面的なところがグローバルな雰囲気を出してきている気がしています。職場環境の変化に実情が同じペースで伴わないというのは多くの会社が紛糾しているところだとは思います。環境がグローバルなものに変わるということも重要ですが、質的にもグローバル化していくことが重要だと思います。ただそこにグローバルな環境があるという表面的なグローバル化だけでなく、その中でそれぞれが多様であることを許容しながら、すべての人が心地よく働けることが重要であると思います。英語をなるべく使うことや、多様な人を会社に入れることも、それが最初のステップにはなると思いますが、そこから人同士の交流だったり、相互理解にもっともっとつなげていけるといいなと思います。

Mid:今日はいろいろ聞けておもしろかったです。それじゃあそろそろ時間ですし、飲みにでも行きますか!


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