変わるって簡単

「人の脳っていうのは、大きな変化に耐えるようにはできていないんです」
自分が「なんかこのままじゃ嫌だけど、どうすればいいかわかんないな」と欝々としていたとき、そう教えてくれたのは誰だっただろう?

「だから変わりたいと思ったら、少しずつ変わっていくのが一番の近道なんです」
と、その人は続けた。この台詞の続きを自分が言うとしたら?今日は、それを記事にしてみる。

「イチローだって、バットの素振りを一回やるところから練習を始めていたと思うんです。で、一回の素振りって誰でもできるような小さなことですよね。そして彼は、そんな小さな行為の積み重ねの果てにスーパープレイヤーになった。そんな風に、どんな大きな変化であれ、究極的にはすごく小さな動きから始まっている。

歴史を変えるような大きな行為だって、誰かの小さな動きが積み重なってできていますよね。例えば『安土城を建てたのは誰?』『答えは大工さん!』というような謎々がありますけど、あんな感じ。

城を建てるよう指示したのは織田信長だったかもしれないけど、実際に石を積み、設計図の通りの建てた人々こそが、ある意味ほんとうに『お城を建てた人』なわけです。だから、細かく見て行けば『石を積み上げる』という大工の動きこそが城を建て、歴史を変えているとも言える。

そういう意味合いでいけば、世界は、無数の人の小さな行動で日々、変わっているわけですね。

それの小規模バージョンが私たちの人生で、毎日の無数の動きが文字通り人生を変え、人生を作っています。姿勢を伸ばすか、伸ばさないか。仕事中に休憩を取るか、取らないか。どちらでもいいんですが、そういうことの積み重ねがあなたの人生を作っている。

だからもし『変わりたい』と思う人がいるなら、『まず身近なところから少しだけ変えてみて』と伝えたいんですね。

もし『笑顔でみんなと仲良く話せる人になりたい』と思いながら『でも私は根暗だから無理だ』と思っているなら、笑顔の練習から始めてみる。鏡の前で口角を上げるだけです。それに慣れてきたら『今度は人の前で笑顔を作ろう』とか心がけていけばいいと思うんです。

いきなり『私は人気者だ!みんなと仲良く話すぞ!』と意気込んでも、いままでやったことがないのだから、うまくいかないのは当たり前かなと。だから、変わりたいときに大事なのは、自分にとっての『素振り』=『何ならできるか』『何なら積み重ねていけるか』を考えて、実際に実行に移すことです。それが些細なことであっても。

大きなお城だって、石を積むという地味な行為からしか始まらない。同じように、人生も小さな行為を積み重ねていくことでしか作れません。

大きな変化を夢見るときこそ、小さな行動の大切さを忘れないでください。私も自分にそう言い聞かせています。ご清聴ありがとうございました」

短いスピーチが書けた。今日のnoteはここまで。

本を買ったり、勉強したりするのに使っています。最近、買ったのはフーコー『言葉と物』(仏語版)。