哲学を学びたい人へ

今の哲学者(というか大学の哲学の教授陣)が行っていることは、本当に哲学したい人の関心とは、少し違っているかもしれない。世俗のことに一切、煩わされず「人間いかに生きるべきか」だけを考えていたいと思うなら、大学は今、あまりいい場所じゃない。自分は研究生として在籍していて、そう思う。

というのは、先生方は論文や学会発表という場での実績はあるけれど、生き方について考えるプロじゃないからだ。もちろん、他の学問(経済学や物理学など)よりは「幸福とは」「正義とは」について考える機会をくれるけれど、それは今や哲学者の仕事ではなく、宗教や自己啓発の得意分野になりつつある。

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本を買ったり、勉強したりするのに使っています。最近、買ったのはフーコー『言葉と物』(仏語版)。