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=LOVEの歌唱メンが、2010年福岡ソフトバンクホークスのブルペン陣ぐらい鉄壁だって話。【マーメイドはひとりで躍る⑱】【イコラブ】【SBM48】

これから綴る内容は僕の頭の中のこと。
主演はもちろん「=LOVE」
助演は2010年の
福岡ソフトバンクホークスのブルペン陣
である。

さて、「くだらないな」と
笑ってくれただろうか。
それなら、万事OK。
3900字のコラムの旅へと
あなたをお連れしよう。


=LOVEは、2017年結成。
元HKT48・指原莉乃プロデュースの
「女性声優アイドル」で、
「イコラブ」という愛称で親しまれている。

声優学校として業界一の歴史と実績を誇る
代々木アニメーション学院に所属し、
2019年に「≠ME」、
2022年に「≒JOY」という
妹グループも誕生している。

その最たる魅力は「声優アイドル」ならではの
歌唱パフォーマンスの高さ。

もっと言うと、
「サビを1人で任せられるボーカリスト」が
何人もいることである。

現在10人体制の=LOVEで
いわゆる歌唱メン
=パフォーマンスの中で
特に歌を持ち味としているメンバーに
分類できるのが、

ザ・パーフェクト・佐々木舞香、
憑依のスペシャリスト・野口衣織、
ビブラートの魔術師・諸橋沙夏

3人だと考えられる。

佐々木は本当に外さない。
私が見た限りでは
どのライブ・テレビ番組でも
音程が安定しているアベレージタイプ。

と、思っていたのだが、
実際生で聞いてみると、驚いたのがその声量。
会場中、いや会場の外にも
そのクリアな歌声が溢れ出ていたかもしれない。
彼女は、おそらく
ただのアベレージタイプというより、
爆発力も備えていて、
いわば
ヒットもホームランも打てるバッターなのだ。

さすがに完璧と言わざるを得ない。

(これのセンターの子です)

野口は曲への心酔ぶりが図抜けている。
イメージとしては
少し元欅坂の平手友梨奈に近いと思っていて、
表現者としての立ち振る舞いや魅せ方に
並外れたセンスが感じられる。
どういうことかって? Don't think! Feel.
3rd Single「手遅れCaution」を聴けば、
きっと分かる。

諸橋はソロでのコンサートも
経験しているイコラブのシンガー。
バラードも、アップテンポも、
高速ラップも難なくこなしてみせる。
特に儚いフレーズでのビブラートは抜群で、
その数秒間は、
世界って、
諸橋が歌を歌うために存在してるんだよな、

なんて思ってしまっても無理はない。

(1:06~他にも大事な人が~のところ)

ここに、最強アイドルの具現化・齊藤なぎさも、
小さな身体からは
想像の付かないようなパワフルな声量と
キュートな歌声で
歌唱メンの一人としてグループを支えていた。

(サムネ左、大谷映美里とWセンター  
サビ前の佐々木野口もエグい)

ただ、齊藤が2023年1月に卒業。
これまで齊藤が歌っていたパートを
他のメンバーでカバーする必要が出てきた。

歌唱メンかつ人気メンバーだった齊藤は、
ソロパートの割合も多め。
残った佐々木・野口・諸橋らへの負担が
増えすぎてしまうのではないかという
不安もあった。

いえ、心配ご無用。
なぜなら、=LOVEは
ここからの選手層がスゴイからである。

まずはスポットライトの住人・髙松瞳。
1st Singleからほとんどの表題曲で
センターを務めてきたイコラブの顔である。

そのポジション上、
曲の出だしや落ちサビなどを
任されることが多いのだが、
これが普通に上手くて声量も強い。

諸橋のような
細かなテクニックをちりばめる
歌い方とは対照的で、
飾らず、ただ真っすぐ笑顔で歌ってくれる。

「ああ、今自分は
アイドルの歌を聴いてるんだな」
って、
脳みそが正常な位置に戻ってくる感覚がする。

アイドルとして、
ど真ん中で直球勝負してる感じがして清々しい。

さらに、
15th Single「ラストノートしか知らない」
表題初センターを務めた
インテンスワンポイント・齋藤樹愛羅
成長が著しい。

これまでの樹愛羅は、
いわばイコラブの「飛び道具」
その甘くも、耳に残りやすいキャラメルボイスで
突飛な歌詞やフレーズを多く担当してきた。

ただ、同シングルは儚く複雑な恋のバラード。
しっとりとしたメロディーで
音数も少ない難曲ながら、
指原Pは歌いだしやサビ、落ちサビなど
重要なソロパートを彼女に託した。

これが大成功。
繊細でか弱いながらも
確かな意志を持ったその声は、
曲の主人公との親和性も完璧。
先述の佐々木・野口らエースを
Bメロに贅沢に配置することもできていて、
曲にさらなる深みを出している。

同シングルでぐっと存在感を強めたのが、
玄人好みの色付け屋・大場花菜。

低音寄りの少しハスキーな声質を持つ大場は、
イコラブでは希少な存在だが、
これまであまり歌唱メン的な位置で
起用されることはなかった。

ただこのほどは
着実に声量アップが感じられるなど、
ファンからも
パートの増加を求める声が目立つようになると、
同シングルで2サビ後のハモリ要員に抜擢。

この諸橋とのハモリが抜群で、
自慢の低音をレベルアップした声量で
炸裂させている。

(ハモリは3:36~で右が大場)
ていうかラストノートは2サビからの流れが完璧だからみんな見てくれ。
こんなのいい意味でアイドルの楽曲じゃないよ。

大場は最新16th Single「呪って呪って」でも、
1サビの2番手と2番の入り、
そのc/w「誰にもバレずに」でも、
Bメロと2サビの入りを任され、
確実に歌唱メンへの階段を上がっている。

この2人が歌唱メンに加わりつつある現在、
イコラブは10人中6人、
なんと過半数が歌唱メンということになる。

はっきり言ってこれは異常だ。

では、どのくらい異常なのか、
2010年の福岡ソフトバンクホークスの
ブルペン陣を使って説明しよう。


この年のホークスは、
イニングをイートできる先発が少ない中、
駒数豊富なブルペン陣で
逃げ切るパターンを確立。
救援防御率は、
12球団唯一の2点台となる2.84を記録した。

まず、
イコラブの佐々木・野口・諸橋にあたるのが、
攝津正・ブライアン・ファルケンボーグ・
馬原孝浩
の3人だ。

3人は前年の2009年から
勝ちパターンに組み込まれ、
2010年は、
攝津が71試合で防御率2.30、
42ホールドポイント
ファルケンボーグが60試合で防御率1.02、
42ホールドポイント
馬原が53試合で防御率1.63、32セーブ

まさに圧巻のパフォーマンスを見せた。

3人のリレーは、
その頭文字を取って「SBM」と呼ばれていた。

https://youtu.be/RpNOgcHPos0?si=BMoC8frVHLyt_UI6

しかし、彼らだってもちろん人間。
投げ続ければケガのリスクは高まるし、
パフォーマンスが低下することだってある。

特に攝津は前年からの勤続疲労で、
少し打ち込まれるシーンも見られていた。

そこで救ったのが、
甲藤啓介・森福允彦・金澤健人の3人。
これはイコラブでいう、
髙松・樹愛羅・大場に当たる。

甲藤はこれまで目立った成績を残せずにいたが、
5年目のこの年、一気にブレイク。

当初は敗戦処理や
ビハインドでの登板が多かったが、
内角をグイグイえぐる攻めの投球で
首脳陣から信頼を集め、
気づけば、秋山監督も「困ったら甲藤」
コールする状態に。

フル回転の活躍で65試合、76イニングを投げ、
防御率2.96で戦い抜いた。

(2:40から投げる背番号48)

サウスポーの森福は夏場以降にぐっと台頭。
左手サイドハンドから繰り出す
直球とスライダー、シュートは
コンビネーション抜群で、
その個性溢れるスタイルは、
まさに樹愛羅そっくり。

対左のワンポイントから
先発が早々に降板した時のロングリリーフ、
ピンチでの火消しなど
オールマイティな起用に応えてみせた。

最後の一矢となる金澤は、
4月末にトレードで加入。
31歳、ホークスが4球団目で
戦力外の経験もある苦労人だ。

内外を丁寧に突く味のある投球で、
派手さは欠くも地道にアウトを積み重ねていく。

ビハインドでの出番が多い中、
逆転を信じ、腕を振り続けるその姿は、
まさに、縁の下の力持ちだった。


この年のホークスをまとめると基本的には、
7回攝津、8回ファルケンボーグ、9回馬原
勝ちパターン。
6回や火消し、僅差のビハインドの場面を
甲藤・森福・金澤が担い、
分厚いブルペン陣を構成していた。

=LOVEで置き換えると、
佐々木・野口・諸橋の歌唱メントリオを
髙松・樹愛羅・大場が要所で
支えているイメージだ。

ここからが本当に伝えたいこと。
最近のイコラブの何がスゴイって、
この後者3人が、
普通に勝ちパターンを張れるほどの
レベルになっているのである。

どういうことか、まずはホークスで説明する。

7回は絶対攝津、ってなってたところに
甲藤がチャレンジして攝津を休ませる。
8回はファルケンボーグ
で行けば安心だけど、
負担を軽くするために、
たまには森福に行ってもらう。
そして、彼らがその仕事をしっかり全うする。

こうした好循環は、
層の厚いチームにしかできない特権だ。

=LOVEは現在、そのフェーズに入りつつある。

これまでだったら佐々木が歌うよなってところで
ひょこっと樹愛羅が出てきたり、
1番では野口が歌ってたパートを
2番で髙松が任されたり
諸橋のテクニックが欲しいところに
大場がチャレンジしていたりと、
より多くのメンバーで
重要なパートを
振り分けられるようになったのだ。

しかも、=LOVEにはまだまだ、
大谷映美里、音嶋莉沙、瀧脇笙古、山本杏奈
控えている。
彼女らがそのポテンシャルを開花させ、
歌唱メンの仲間入りを果たしたなら、
もはや、
全員が歌唱メンなんてことになりかねない。
特に瀧脇がヤバイ。最近明らかにキテる。

2010年、ホークスはブルペン陣の大きな貢献で
7年ぶり16回目のリーグ優勝を果たしている。

ならば、
これだけの歌唱メンを携える=LOVEは、
女性アイドル界の「優勝」と言わざるを得ない。


どうだい、あなたもその沼へハマってみないか。


文・マーメイド侍

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