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【夏ピリカ】つる・ゐゐゑ賞を発表致しますわ

貴女は、つる・るるるさんですか?


以前も申し上げたはずですわ。
ゐゐゑ(いいえ)

ワタクシはつる・ゐゐゑと申します(´ゐωゐ`)コンチャース



妹のるるるはみみっちさに定評があるみたいですが、姉のワタクシはどこを見てるのか分からないと定評がありますわよ(´ゐωゐ`) ごめんあそばせ。

名はバディを表すと申しますわ。「つる・ゐゐゑ=つる・いいえ=ワタクシはつる・るるるではございません」という図式なのよ。

名前の付け方がモノマネ芸人の発想なんだよな…

ですって?
何言ってるのよとき子さん!!(ノシゐωゐ)ノシ
あめしき@02文庫賞受賞を我が事のやうに慶んでいるというのに(ノシゐωゐ)ノシ



ワタクシの名前のことはいいの

今日は他でもございませんのよ。みみっちさに定評がある我が妹るるるでございますが、今回夏ピリカグランプリの審査員という大役を仰せつからせて頂きましたのよ。相変わらずどこを見ているか分からないと定評のあるワタクシも、これにはヴェリィプラウド。nose higherでございましたわ(´ゐωゐ`)オホホ


その夏ピリカグランプリ、昨日07/16に結果発表がございました。るるるを含む審査員殿の個人賞9作品と、すまスパ賞10作品。受賞者の皆様には、心からお祝いとお喜びを申し上げる次第よ。


妹るるるが立派に公式審査員を務め上げたことは、前述の通りヴェリィプラウドでございますが、実は姉であるワタクシも応募作品全て拝読させて頂いたのよ。嘘じゃないわ。Marmalade殿とMs.NejiriとAzuki Barが証人よ。



そこで。公式賞に選ばれた19作品を除く、119作品の中から、つる・ゐゐゑがバチコニング・インスパイアされた作品を3つ紹介させていただくわ。





光の森の鏡 / いまえだななこ殿 

この作品の選出理由は、落差の作り方よ。

前半はね、森の中で動物たちが楽しげに会話をしているの。見慣れない鏡に驚くクマの子。鏡について優しく説明する長老のフクロウ。ほっこり系かしらと思った貴方。後半の展開に震えるわよ。


神々しさを感じさせるトップ画も、落差を生むために、ななこ殿が意図的に作った気さえしてくる。それぐらいの高低差よ。耳がキーンとしたわ。


優しさと恐怖がグチャグチャになった感じ。それがただのカオスになっていないのは、設定にちゃんと筋や理屈が通っているから。この世界観を読者に納得させる力がある。

そして、最後の一文。「それまでは、光の森で穏やかに、平和に、みんな仲良く。」この作品は1000字ピッタリだから、あと200字猶予がある。何かもう一つ二つ、付け加えたくなるのが人情よ。でも、ななこ殿は余計なことは書かない。何とも形容のし難い余韻を、読者に投げて終わり。痺れるわ。

ななこ殿、御見事でございました。




ユア・ミロワール / SHIGE姐殿

この作品の選出したのは、ズバリ、カッコイイからよ。

旦那に浮気をされた「私」。旦那と浮気相手との会話で「専業主婦。それしか能のない女」と評された「私」。色んなものが渦巻いたはずよ。募りに募ったどす黒さがあったはず。それでも、最後はスパッと潔く。振り返りもせずサヨナラ。痛快爽快。お気に入りの靴を履いて出ていくラストも粋ね。

物語の中盤で「私」が鏡の中の自分と会話をするんだけど、ここの描写が、小気味良いラストシーンに効いてくる。「あの男の着た服なんか洗濯したくない」なんてセンテンスは、すごくリアルよね。

初見だと、この物語における鏡の重要性はそこまで高くないのでは…と思えるかも知れないわ。でも、2回、3回と読んでみると、すごく重要な役割を果たしていることが分かる。鏡の中の自分との対話=決意を固めること=行動の分岐点。そこに鏡がなければ、「私」は行動に移せなかったかもしれないのよ。

夏ピリカの全作品を読んで、「怖い」「面白い」「美しい」「せつない」「ほっこり」は複数あったのよ。その中で「カッコいい」と感じたユア・ミロワールは唯一無二だった。

SHIGE姐殿、御見事でございました。





大切な鏡 / ほしまる殿

この作品の選出理由は、リアリティのある物語での鏡の使い方の巧みさよ。

「かがみ」というテーマは、比較的発想を飛ばしやすい気がするのよね。「鏡の向こうの世界」を描けるから、ファンタジーやホラーとも相性が良い。

逆に言うと、日常を切り取ったリアリティのある作品で、鏡を効果的に使うのは難しいと思うのよ。ほしまる殿の「大切な鏡」はお手本のよう。地に足の着いた物語の中で、上手に鏡を使っているわ。学生時代に啓太から渡された鏡を、ずっと大切にしてきた恵理子。その一方、啓太に間近で見つめてもらえる美紀。

恵理子にとっては、これ以上大事なものはないといえる鏡。でも啓太と美紀には、鏡なんて必要のないアイテム。鏡を使って、この残酷な対比を表現しているのがニクいのよ。

そしてラストの恵理子には、女性としての矜持みたいなものを感じたわ。せつない物語なのに、どこか爽やかな読後感が残るのが良いわね。

ほしまる殿、御見事でございました。




上記以外にも、心惹かれた作品は沢山あったのよ。ワタクシは3つ取り上げましたが、公式審査員各位は1つしか選べないのですから、ご心労如何許りかと拝察申し上げます。



久々過ぎてキャラがブレまくったゐゐゑでございました。
またいつかお目にかかりましょう。

Forget Me Not (´ゐωゐ`)ノシ




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主催のピリカ殿より。私選記事推奨とのこと。やっちゃえNISSAN。



いぬい殿の個人賞受賞作の朗読。贅沢な副賞よね。



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