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20分で食品・日用品を届けるサービスの1人目のエンジニアとして転職しました

初めましてのみなさんも、お久しぶりのみなさんも。僕は Mesh でエンジニアをしている赤木里騎 (あかぎりき)です。
ダークストアと呼ばれる約 20 分の間に食品や日用品を配達するサービスを開発すべく Mesh に入社して 9 ヶ月経ったので、物理的、精神的に重い腰を上げて入社エントリを書きます。

また、n = 1 にはなりますが、最後まで読んでいただけたらスタートアップに 1 人目のエンジニアとして転職する人がどのぐらいのスピード感、どんな軸で転職の意思決定をしたのかの参考になるかもしれないです。

あと、20 代後半の若輩者が人生もがいている姿を知りたい人はぜひ読んでみてください。面白い記事になっているかもしれません。多分。知らんけど。

紹介

本記事を読んでくださる方にとって Mesh は何やってる会社?、赤木って誰?と思うはずなので紹介します。

Mesh とは?

食品や日用品を約 20 分であなたの家に届けます

株式会社Mesh は 2021 年 11 月に設立され、食品や日用品などを注文後わずか約 20 分で配達をするサービスを開発しています。

Mesh は設立から 1 年未満の会社ですが、業務委託の方を合わせると既に20名を超える方が協力してくださっています。スーパーの経営をされていた方や、倉庫開発を数十年された経験を持つ方などにも顧問として入っていただきチーム一丸となって総力戦で準備中です。

※ サービスローンチや、サービス提供エリアなどのお知らせはタイミングを見てまた発信しますのでもう少々お待ちください。

僕の自己紹介

僕は DeNA に 2019 年新卒で入社したのち、3 年目の終わりの頃に Mesh へと転職しました。主にサーバーサイドのエンジニアとして日々開発しています。

Mesh では Go と GCP を使っていますが、技術的なことについてはまた別途紹介できたらと思っています。

もう少し詳細な自己紹介は個人ブログに記載しているのでご興味ある方はどうぞです。


なぜ Mesh に1人目のエンジニアとして入社した?

ここからは少しボリューム多めなので、時間がない方は転職してからの章まで読み飛ばしてしまってください!

入社を決めた2つの理由

先に結論だけ伝えておくと以下の 2 点を強く信じることができたからです。

  1. 僕が利用者になれるサービスであること

  2. 最後までやり抜くと信頼できる創業者がいること

起業家・佐藤との出会い

ある日、知人経由でダークストアの事業で起業を目指している佐藤(普段はしゅんさんと呼んでます)という方からのメッセージがあるということで連絡をもらいました。

たまたま僕が元から興味のあった食の分野の話ということもあり、ひとまず話を聞くことにしました。

初めて Zoom で話したのは某日の朝 8 時半からでした。今思うと 2 人とも完全に朝型の時間ですねw
事業内容やなぜ起業に至ったのか、エンジニアとしての面白み・サポート体制などを説明してもらいました。
そして一度対面でも話そうということで約1週間後に約束をしました。

迷い

初めての Zoom での対話が終わった時点では社員として join するイメージは全く持てていなかったです。
1 人目のエンジニアとして開発を支えるほどの自信がなかったので、あくまで副業として関わるのが良いと思っていました。

しかし、副業で関わりたいと思うほどには僕の心の琴線に触れる話だったので転職という選択肢が無かったというと嘘になります。なので転職という選択肢も視野に入れて、とにかく不安に感じていることや考えていることの整理をすることにしました。

まず最初にやったことはダークストアの海外での先行事例や日本での状況について広く浅く知識をつけ、spread sheet へ気になっていることを書き出して転職前後での簡易的なメリット・デメリットを整理しました。

前職時代でのメリットは成長環境が整っていることで、デメリットは開発するサービスの利用者に僕がなれなかったことです。
逆に転職した後のメリットはサービスの利用者になれること、デメリットは気軽に技術的な相談をできる相手がいなくなることでした。

比較してみると分かりましたが、正直転職したら面白そうだけど、技術力に対する自信が足りていないことが転職という意思決定から僕を止めていました。

技術的な不安を解消するために、ダークストアに必要だろうと考えられる技術的な要素について洗い出してみると以下のような感じになりました。当時の雑メモのままなので突っ込みどころがあるかもですが見逃してください…!

Mesh で必要になるだろうと考えた技術まわりの雑メモ

気持ちの整理

整理してみると、技術力不足なところは多々あるなと思いました。例えば、クライアントやフロントの技術については自信を持って提供できるサービスを 0 から生み出すことは現実的に厳しいと思いました。

ただ、転職という選択肢がなくなるほどではなかったのでまずは妻に正直な思いを相談しました。妻の理解なくして転職はあり得ないと思っていたので、とにかくありのままに話をしました。

少し話が飛びますが、僕は米農家の孫で農業にも興味があります。農家のサポートすることに人生を捧げるのもありかと考えたこともあり学生時代には食べチョクでインターンシップをさせてもらっていたこともあります。

話を戻しますが、そういう経験を持っていたので妻には昔からエンジニアを辞めて農家になるのも 1 つの手という話をしたり、DeNA 在職時代には僕が利用者になれないサービスの開発を自分ごととして捉えることが難しいということについて相談したりしていました。そういった状態だったので、最終的に転職したいという気持ちを持った時にも応援してくれました。感謝しかありません。

また、妻だけではなくて起業の経験がある先輩や、研修時代からよく相談に乗ってもらっていた同期にも相談しました。
先輩には技術的な不安に対して現実的に解消可能なのか、同期にはあと何が分かれば僕が転職するのかしないのかの意思決定をできるのかを相談しました。

前者はサポートしてくれる人を見つけることで解消可能、後者はこの後話す 2 点を明確にすることで意思決定できると思いました。

ここまでの準備を、しゅんさんと連絡を取り始めてから対面で会うまでの(多分数週間の)間にやりました。

意思決定に必要な要素は 2 つ

僕の妻や先輩・友人に相談してようやく、この章の最初に伝えた転職の意思決定をするための軸は 2 点だと絞り込めました。

  1. 僕が利用者になれるサービスであること

  2. 最後までやり抜くと信頼できる創業者がいること

1. については、スーパーへの買い物で数日おきに時間を消費していて、食事宅配やネットスーパーを使ったこともあったので、明らかに自分が日常的に使うことのできるサービスになると思いました。また、この分野のことを調べている時間も楽しかったので自分ごと化できるなと感じました。

そのため、もうひとつの信頼できる創業者がいるかどうかが最終的な論点になると感じました。

佐藤を信頼しても良いと僕が思えるか

妻や先輩・友人に相談し、どうやったら信頼できる創業者かどうかを見極められるのか言語化しました。

『転職して一緒に働いて、もし創業者が期待している姿と違ったときに自分の判断が間違っていたのが悪いと自責にできると思えるか』

人によって様々な考え方があると思いましたが、僕は上記でした。これを判断するためには対面で以下のことについて見られれば良いと思いました。

  • どんな働き方をするのかを知る

  • 過去の経験が今にどんな影響を与えているのかを知る

  • 嘘をつかないか

そして、それを判断する具体的な方法としてライフチャートを書いてみるのが良いかなと思いました。

対面で会った日は、僕の住んでいた場所の最寄駅にあるサイゼリアで半日以上ライフチャートを元にお互いのことを知る時間として過ごしました(ちなみに、僕がサイゼリアでどうですか?と聞いた時のしゅんさんの最初の一言が良いっすね!だったのは個人的に好印象でしたw)。

生まれた時から現在に至るまでの変遷を聞いたことで、社会人になってからの愚直に仕事をやり切る働き方や、話を誇張して自分を大きく見せようとすることもないことがとても伝わる良い対話だったなと思います。

意思決定

ということで、しゅんさんと対面で話した日の後半では僕は1人目のエンジニアになることを心の中で決めていました。

転職してから

僕がなぜ Mesh に入社したかの話はもうお腹いっぱいですね。
次は僕の転職後の話をしようと思います。

プロダクト開発について

僕が Mesh に転職したのは 2022 年 2 月です。入社エントリを書かずにもう 9 ヶ月も経過していました。ズボラすぎますね。しかし 9 ヶ月の業務の分だけ語れることがありそうです。

Mesh は会社設立から、この1年弱の間にユーザーアプリと配達員アプリ、ピッカーアプリ、倉庫マネージャー向けwebの管理画面の計 4 つを開発しています。非常に簡易ですが、それぞれ以下の機能を有しています。

  1. ユーザーが商品を注文(ユーザーアプリ)

  2. 商品をピッキング(ピッカーアプリ)

  3. 商品を配達(配達員アプリ)

  4. 商品在庫や注文管理(管理画面)

生鮮食品を扱うダークストアの事業特性上、日々の在庫管理を徹底し、注文後迅速に商品をピッキングしてユーザーの元へ届けるというオペレーションの最適化は、ユーザーアプリと比較しても同等かそれ以上に重要な要素だと思います。配送速度だけでなく、生鮮食品を扱う以上安定して高品質な商品を届けることは、ユーザーが Mesh を選ぶ 1 つの理由になると思います。

ここまでバックヤード側のアプリについて話してきましたが、もちろんユーザーアプリの開発もこだわって進めています。しゅんさんが twitter にも投稿していますが、複業で協力してくださっているデザイナーのセカさんが作った UI を着々と作り上げていっています。

ダークストア事業について

僕はダークストア事業によって多くの人の日常生活を時間選択肢の 2 点で大きく変える可能性があると思っています。

まずは時間についてです。

僕自身自炊をしていて2 日に 1 回のペースで買い物をしますが、移動時間と買い物の時間を合わせると 1 回で最低 30 分かけています。1 年で 100時間弱を買い物にかけ、そのうちの約半分は移動時間です。

もし移動時間が無ければその分自分の趣味を楽しんだり、自炊をもう少し凝るなどしてより食事を楽しむと思います。日常的な行為だからこそ、時間削減に介入できると大きな効果を期待できると思います。

次に選択肢についてです。

僕(20 代後半の一人暮らし)は買い物が面倒でスーパーに行くことを諦めて適当なものを食べたり、買い物によって時間や精神力をすり減らした結果運動を諦めたことが何度もあります。

ダークストア事業はこのような諦め体験を解決します。家にいながら購入後、約 20 分の間に商品が届く体験は、買い物行動に存在する大量の選択肢を削減し、自分のより豊かな人生を作るための選択肢に向き合うことができる画期的なアイディアだと思います。

CEO について

しゅんさんに出会ってから 1 年以上経ち、彼の学び続ける姿勢や、働くメンバーへのリスペクトの精神を度々感じています。

例えば、僕と彼の 2 人でとある出張中に、技術の本やブログを読んで技術的な質問をしてきたことがあります。しかもそこそこしつこくw (いい意味です)。これからの時代の経営者にはエンジニアをリスペクトして関わってくれることは重要だと思います。

デザイナーに対するリスペクトを感じる瞬間も幾度となくありました。プロダクト開発をしているとアプリの UI やフライヤーなどさまざまな場所でデザインに触れる機会があります。
しゅんさんはそれぞれのデザインで色、形、その他ありとあらゆる視点からデザイナーとコミュニケーションし妥協なく完成まで持っていきます。

1 つのアウトプットとしてロゴは本当に誇れるものになりました。

Mesh のロゴ

※ ロゴデザイン制作はさとうコージィさんに依頼させていただきました。最高のロゴに仕上げていただき大変感謝しています!!

そもそもしゅんさんはもともとプロダクト開発畑の人ではりません。それについてはこちらのブログを読んでいただけると理解できるかと思います。

そのような方が起業し、多くの業務をこなすかたわら、エンジニアやデザイナーへの理解を示しプロダクト開発を推進していくことは並大抵のことではないです。

Mesh のエンジニア組織について

最後に Mesh のエンジニア組織のことについて触れようかと思います。

現在正社員のエンジニアは 3 名、業務委託で 2 名の計 5 名で、4 つのアプリを作っています。作るものが多いので初期から外した仕様もありますが、ユーザーアプリについては多くの仕様を初期から取り込み、スタートアップにしては当たり前品質を比較的担保した状態からスタートすることになりそうです。

とある日のオフィスの様子 - しゅんさんが撮影してくれてます

先日、正社員エンジニアの1人である ebiken さんの記事が公開されましたが、ebiken さんは Mesh の開発の初期の初期から協力してくださり、決済や検索機能の実装、CI/CD、terraform の導入などとにかく Mesh の開発レベルを引き上げるスーパーエンジニアでありながら、誰に対しても柔和なコミュニケーションをする人格者でもあります。彼と一緒なら非常に難易度の高いダークストア開発に潜む多くの壁も乗り越えていけると思います。

もう1人の正社員のエンジニアの teru さん ( ebiken さんと DeNA 時代の同期です)は、執念の塊とも言えるほどアプリの UI/UX にこだわり開発をしています。例を挙げるとキリがないぐらいにこだわりをみせる方で彼の入社後、肩の荷が下りるとはこのことかと思うほどに開発に対しての不安も解消されてきました。

ダークストアの運営は toC のユーザー向き合いのアプリだけ開発すれば良いわけではなく、バックヤードの商品の在庫管理や発注・納品、倉庫で商品をピッキングするアプリ、ユーザーに商品を届ける配達員用のアプリを駆使することで品質の高い商品を迅速に安定して届ける必要があります。

特に商品の在庫管理については Biz 側正社員の 悠人さんと相談しながら学んでいます。悠人さんは横目で見てるだけでも大変な商品選定から卸様とのコミュニケーション、各種運営に必要なオペレーションの設計など、ローンチに向けて進めています。卸様と直接コミュニケーションをとっているため、本から学べること以上の話が相談する度に詰まっています。

他にも業務委託で関わってくださっている方々は優秀なメンバーが揃い、この少数精鋭で 4 つのアプリの開発が進んでいます。
これからも立ち止まることなく、突き進んでいこうと思います。

最後に

最後まで読んでいただきありがとうございます。かなり長文になってしまったので読むことに疲れたかもしれないですが、Mesh の事業やメンバーが魅力的に映っていたらとても嬉しいです。

今年の 6 月までは正社員エンジニアは僕 1 人だけだったため開発に対するプレッシャーや不安は常に隣り合わせでした。それでも Mesh は多くのメンバーに恵まれ(正社員は直近の数ヶ月で 3 人増えました)、最近はプレッシャーや不安よりもプロダクトのリリースを待ち遠しいと感じるほどになってきました。

このような Mesh ですが、ご興味あれば採用情報も覗いてみてください!

採用情報

少しでも Mesh での開発に興味の沸いた方がいらっしゃれば Twitter の DM で大丈夫ですのでお気軽にご連絡ください。

また、Mesh ではビジネス・デザイナー・エンジニア・CS・採用人事・広報などあらゆる職種を募集中です!
作るべきものや作りたいもの、試行錯誤の毎日です。ぜひ一度お話しして Mesh の組織や事業をより詳しく知ってみませんか。そして、よければ一緒に働きましょう!

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