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鬼滅の刃の哲学対話に参加してみた

なにが書いてある?

先日FBで二村ヒトシさんが、小学生の息子たちに大人気の鬼滅の刃を素材にしたオンラインでの哲学対話の参加者を募集しておられ、参加してみたらとても楽しかったので、備忘録的に書いておこうと思います。

なぜ参加した?

僕は哲学対話って聞いたことが無かったのですが、
「哲学対話は〈問い〉を立てて、みんなで〈考える〉ことを楽しむ不急不要の遊びです。」
これは面白そう!!って思ったのと、
『大学の哲学の講義で学ぶような知識は無くて大丈夫(むしろ無いほうがいい)です。』
と書いてあったからです。

二村さんには、CROSS2014でエンジニアの愛と恋とセックスに参加していただいた際の開催前挨拶と、講演後のどたばただ&お礼だけだったので、ほぼほぼ初見なのだけれども、鬼滅の刃に対する愛を語る会ではなく、あくまでも 考える事を楽しむ回であること、人の考えを否定しない、難しい言葉を使わない、哲学の知識も無くても良い!みたいな感じで、はじめての人にもわかりやすく、どんな会なのか、どんなルールなのかが丁寧に記載されていたので、こりゃ参加するしかないなということで、飛び込んでみました〜!

「哲学対話」とその 7つのルール

哲学対話とは、疑問や考えを安心して自由に話すと同時に、参加者どうしで互いの話を聴き合う場ということで、ルールも明確化されています。(場によって多少の変化はあるみたい)

1.何を言ってもいい
2.人を否定したり茶化したりしない
3.発言せず、ただ聞いているだけでもいい
4.お互いに問いかけることが大切
5.知識ではなく、自分の経験に即して話す
6.話がまとまらなくても、意見が変わってもいい
7.分からなくなってもいい

 ※ 出典(定義とルールの参考にさせていただきました!)

僕はITの界隈で働いているんですが、そこで言われている心理的安全性を保つためのものととても近くて、コミュニケーションのルールが明記されているのはすごく良いですね!コミュニケーションってたしかにルール化されていないのに臨機応変にいきなり求められたり怒り出したりする人とか、それは失礼だ!と説教始めるひととか多いので、、、。二村さんは、会全体の時間が2時間30分のうち、30分もつかって、人に同調・共感しなくて良いことや自分を卑下しないことなど、きわめて丁寧に説明しておられました。この説明は、どれだけのリピーターがいたとしても、必ず実施されておられるそうです。僕は、これをやってくださったことで本当に気楽に参加することができたので、本当に助かりました。はじめましての人向けに手厚いサポートをするのって本当に良いですよね〜!また、対話をする上での心理的安全性をさらに担保するために、本名でも相性でもハンドルネームでもないその場限りのなまえを付けてそれで呼び合うというのも良かったですね〜

どんな鬼滅について話したのか?

哲学対話では、自分の主義主張、感想ではなくて『問いかけ』が重視されます。「僕はこう思った」「こう考えている」ではなくてそこに至る考えや他の人の思考をより引き出すようなものが必要で、『この場は機能としては、1つの脳なんだけれども、皆さんはその中の一つ一つの脳細胞のようになったと思って・・・』と説明がありました。人の心のなかでは、なんらかの結論に至るまでには、自分の頭の中でも同じように色々な疑問や思考、思索があるので、それを拡張してロールプレイングをすると考えると超楽しかったですね!

今回の題材は、鬼滅の刃の1〜2巻を読んで、ある程度背景を理解した上で、各自が問を持ってくると言う形式で、その場でみんなからも『問い』を出しました。★が選ばれた『問い』で、それぞれ30分と時間を区切って霧が悪かろうがなんだろうが、そこで終了というもの!もうモヤモヤしか残らない!超楽しい!

・1巻の表紙にはなにがかいてあるのか?
★「生殺与奪の権を他人に握らせるな!」by富岡さん、とブチギレていたが、生殺与奪の健を他人に渡さないということが人間に出来るのか?
・女性読者は、男なら頑張れというセリフをどう読めば良いの?
・鬼に完全になる人と人間性を残している人の違いはなんだろう?
★なぜ少年漫画はわざわざ「戦う」のか?
・炭治郎の家族は食べられていないのでは?食べられていないのならなぜ?
・なぜ舞台が大正時代?
・修行のシーンが長いのはなぜ?
・修行とはいえ、どこまでがパワハラ?
★本来許せない腕鬼(藤の牢獄にいたボス的なやつ)を殺した後に、なぜ炭治郎は、赦しの感情をもてたのか?
・「16歳を超えたらまずくなる」という鬼のセリフを描いて作者はどう思ってほしかったのか?

それぞれ、とても面白いみんなの考え方や新しい『問い』が生まれていましたが、「その場かぎり」なルールのと正解なんてないので、みんなだったらどう考えるかや、〜とおもうのはなんでだろうか?と新しく考えを巡らせてみては如何でしょうか?


最後に

今回やってみた形式の「哲学対話」は個人的には本当に、おもしろかったのです。個人的な感想なのですが、僕らの界隈の方々と、すごく相性が良いんじゃないかな〜。
今後参加してみたいし、なれてみたら自分でも開催してみたいと思いました!興味のでてきた方で一緒にやってみてくれる方ぜひぜひ!

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