【中米貿易戦争】自動車関税延期。懸念緩和も潜む不確定要素

トランプ米大統領が輸入車に対する追加関税導入の判断を最大6カ月先送りする見通しだと、政府高官3人がロイターに明らかにした。貿易を巡る新たな対立を回避する。

高官らによると、18日までに正式発表する見通し。商務省は2月、通商拡大法232条に基づく自動車関税についての報告書をトランプ大統領に提出したが、報告書が勧告する措置について同日までに最終決定することになっている。

NY株はU字回復で続伸

米国株式市場は続伸。ダウ平均株価は115ドル高で取引を終えた。経済指標はさえない内容だったが、トランプ米大統領が輸入車などに対する追加関税導入の判断を先送りするとの報道を受け、経済成長への懸念が後退した。

その後、米連邦準備理事会(FRB)が15日発表した4月の鉱工業生産指数は製造業部門が0.5%低下し、市場予想の0.1%上昇に反して落ち込んだと発表し上昇が抑えられた。
自動車や航空機などの生産が減った。中国との貿易摩擦が高まる中で生産が弱含んでいる兆しが示された。

総括

スレートストーン・ウエルス(ニューヨーク)の主任投資ストラテジスト、ロバート・パブリク氏は「何か爆発するとあわてて飛び逃げ、その後逃げるほどでもないと分かるとまだ元の場所に戻る、といった相場展開が続いている」と述べた。

情勢的に不安定要素は多い。
英国のEU離脱も未だに纏まる気配がない、中東情勢の緊張感の高まり、日本の消費税増税。

これからもニュースや要人発言により一喜一憂の展開が続くが、不安定要素はいつでも付き物。
冷静に物事をみて、情報の品質も見ていく必要がある。

出典

ロイター 5/16 トランプ大統領、自動車関税の判断を半年延期へ=政府高官

ロイター 5/16 米株上昇、自動車関税延期の報道で通商懸念和らぐ