ダウ最高値更新、第一段階合意完了

米国株式市場は最高値を更新して取引を終えた。米中貿易摩擦が緩和したほか、中国の経済指標が強い内容となり、投資家心理が改善した。

ダウ最高値更新

ダウ工業株30種は11月に付けた終値ベースでの最高値を上回って終了。
S &P総合500種とナスダック総合は3営業日連続で最高値を更新した。複数のアナリストによると、米中両政府が13日、「第1段階」の通商合意に至った ことを受け、世界経済見通しが改善した。
16日発表された中国指標も堅調となり、楽観的な見方につながった。中国国家統計 局発表の11月鉱工業生産は前年比6.2%増加と、5カ月ぶりの大幅な伸びとなった。11月の小売売上高も前年比8.0%増加し、市場予想を上回った。
米中の第1段階の合意により、アップルの「iPhone」など一連の消費 者関連製品に関して15日に予定されていた対中関税の発動が見送られた。

米中「第1段階」合意は完了

カドロー米国家経済会議(NEC)委員長は16日、米中による「第1段階」の通商合意は完了したと強調した上で、合意を受け米国の対中輸出は倍増するという見通しを示した。

カドロー氏はFOXニュース・チャンネルに対し「米国の対中輸出は倍増する」と表明。またホワイトハウスで記者団に対し「間違えないでほしいが(第1段階の)取引(ディール)は確実に完了した」と語った。
合意文書の署名は引き続き来年1月の第1週を予定しているかとの質問には「そう期待している」とし、合意文書の翻訳作業がまだ続いているものの、文言の修正はないだろうと述べた。「第2段階」の合意に向けた交渉については「間もなく」始まる見通しとし「ある意味、第2段階の合意は第1段階の合意の成果にかかっている。双方はつながってくる予定だ」と語った。
トランプ米大統領は15日に予定していた対中追加関税の発動を見送り、発動猶予と引き換えに中国は米農産物の購入を拡大していくと強調。中国も15日に予定していた一部の米国製品に対する追加関税の発動を見送った。

総括

まずは第一段階合意により、米中貿易は改善される見込みだが、まだまだこれまで追加された関税は生きている。

今後これがどうなっていくか。
また、世界経済にどう響いていくか注目していく必要がある。

第二段階合意への交渉もスタートしていくだろう。
第一段階合意は様々なことがあったが、結局はプロレス的な結末となったという感想。

世界経済のこれからをみないとなんとも、だが、第二段階合意の交渉も第一段階合意と同じ感じに進むようなら、まさにピンチはチャンスである。

出典

ロイター 12/17 UPDATE 1-米国株式市場=最高値更新、米中貿易摩擦の緩和や強い中国指標で

ロイター 12/17 米中「第1段階」合意は完了、米の対中輸出倍増へ=カドロー氏