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ヤンゴン、ダウンタウンの向こう岸の街へ_vol.4

道中のお米屋さんで米を買って、サイカーはダラのバンブービレッジに到着しました。

ヤンゴンのはずれにもバンブーハウスと言われる竹で出来た家が川辺に密集している地域があり、そこと同じような場所を想像していました。

そこは、薄暗いバンブーハウスの中、ぐったりと座る人々の暗い表情が印象的で、「The・スラム」だったのです。

ダラのバンブービレッジは、孤児や貧しい人が集まって暮らしている場所と聞いていました。

そのため、郊外のバンブーハウス群と同様の暗さを覚悟していたものの、実際に私の目の前に現れた光景は、とても明るいものでした。

ビレッジの長老のような人が、お米を小分けにしてくれて、村人に配るのを手伝ってくれました。

(案内してくださった方は毎月お米の寄付に行っているので、長老も勝手知ったるといった感じ)

建っているバンブーハウスは、ヤンゴン郊外で見たそれと同じ、竹で出来た簡素なものなのですが、明るい印象を受けたのは、元気な子供達がわーっと集まってきたからです。

この子供達、本当に元気で、突然現れた日本人の3歳男子に大喜び。

息子の手を引っ張って「遊ぼう遊ぼう」「僕の家に行こう」「この子帽子かぶってる」「小さいサンダルはいてる」と興味津々。

両手で顔をぷにーっと挟んだり、抱っこしてくれようとしたり、その人数があまりにも多いものですから、息子は驚いて、「ママ〜!(涙)」となってしまいました。

「ママ、ポカリ飲む」「ママ、あれ食べる(そのへんで売っていた100チャットの揚げ物)」「ママ、あれ食べる(そのへんで売っていた100チャットのスイカ)」

と、泣きながら矢継ぎ早に出てくる息子からの要求。

本当に食べたい飲みたい気持ち半分。驚きのあまり、ここはママに甘えなければ、という気持ち半分だったのでしょう。

「そういう時はなんて言うんだっけ?頂戴って言うんでしょ?」と、息子に言うと、さらに泣きじゃくる息子。頂戴と言われるまで動かない私。

そんな訳で、お米の寄付現場は、阿鼻叫喚…かと思いきや、息子の泣き声は、さらに輪をかけて元気なダラの子供達の歓声にかき消され、「サイカー乗せてあげるよ」「こっちにおいで」と、さらに慰めてくれようとする子供達。

普段、ミャンマーのローカル幼稚園に通い、先生も生徒も全員ミャンマー人という環境にいるのに、ダラの子供達のパワーに息子は終始圧倒されっぱなしでした。

続く。

2014年〜ミャンマー在住。IT企業を現地でやっている夫、現地のローカル幼稚園に通う3歳の息子と一緒に、日々アレコレドタバタやってます。サポート頂いたら、新しいモノコト探しに使わせて頂きたいです!