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『ウルトラマンギンガ』本来の未来で、ウルトラマンギンガとダークルギエルがいないことで、他のシリーズも踏まえてどうなっていたかを考察する


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注意

 これらの重要な展開を明かします。そもそも、各作品の結末が次の展開に活かされるウルトラシリーズを考察するので、結末の展開が明かされる性質にご注意ください。

特撮テレビドラマ

『ウルトラマンエース』
『ウルトラマンタロウ』
『ウルトラマンガイア』
『ウルトラマンコスモス』
『ウルトラマンネクサス』
『ウルトラマンマックス』
『ウルトラマンメビウス』
『ウルトラマンギンガ』
『ウルトラマンギンガS』
『ウルトラファイトビクトリー』
『ウルトラマンX』
『ウルトラマンオーブ』
『ウルトラファイトオーブ』
『ウルトラマンジード』
『ウルトラマンR/B』
『ウルトラマンタイガ』
『ウルトラマンZ』
『ウルトラマントリガー』
『ウルトラマンデッカー』

特撮映画

『ウルトラ銀河伝説』
『ベリアル銀河帝国』
『ウルトラマンコスモス THE FINAL BATTLE』
『ウルトラマンギンガ 劇場スペシャル』
『ウルトラマンギンガ 劇場スペシャル2』
『ウルトラマンギンガS ウルトラ10勇士』
『ウルトラマンX きたぞ!われらのウルトラマン』
『ウルトラマンオーブ 絆の力、お借りします!』
『ウルトラマンジード つなぐぜ!願い‼︎』
『ウルトラマンR/B セレクト!絆のクリスタル』
『ウルトラマンタイガ ニュージェネクライマックス』
『ウルトラマントリガー エピソードZ』

ネットオリジナル特撮

『ウルトラマンオーブ THE ORIGIN SAGA』
『ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズ』
『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』
『ウルトラギャラクシーファイト 運命の衝突』

漫画

『ドラゴンボール』
『ドラゴンボール超』

テレビアニメ

『ドラゴンボール』
『ドラゴンボールZ』
『ドラゴンボールGT』
『ドラゴンボール超』

はじめに

 『ウルトラマンギンガ』など、近年のウルトラシリーズ、ニュージェネレーションヒーローズシリーズでは時間をさかのぼる要素があり、特に「未来から来たウルトラマン」であり、その半身が敵のダークルギエルだったギンガは、展開を複雑にします。
 また、ルギエルも「未来に引き継がれる永遠の命を信じられなかった、人形のスパークドールズに閉じ込めたかった」ギンガの心らしく、何故そこまで悲観的だったのか、未来に何があったのか、気になります。
 そのような考察もネットにありました。
 そこで、ギンガとルギエルが本来いた未来は、つまり彼らが来なかった未来はどうなっていたかを考察します。
 『ウルトラマンオーブ』には『THE ORIGIN SAGA』がありますが、『ウルトラマンギンガ』には「THE ORIGIN FUTURE」があるかもしれません。未来のどの時点でギンガとルギエルが過去に向かうかも分かりませんが。
 『ドラゴンボール』では、わずかな変化が大きくなったりプラスとマイナスが入れ替わったりするカオス理論のような状況が複雑ですが、それをニュージェネレーションヒーローズシリーズに適用します。


2022年10月24日閲覧


考察の方針

 ここでは、ギンガとルギエルが来たのをg改変と呼びます。
 g改変前の世界はどうなるか、のちのシリーズも踏まえて考察します。
 案外その影響が現在の『ウルトラマンデッカー』の次作、『ギンガ』10周年の作品で現れ、それがギンガとルギエルの誕生に繋がるのではないか、とも考えました。
 ここでは、ギンガとルギエルがいないことで各世界がどう変わるか、1つの作品の変化がのちの作品に影響し、それが『ギンガ』の世界にどう反射のように影響していくか、を中心に予測します。
 そのため、『ギンガ』の世界以外の敵が『ギンガ』の世界に来られるか、も重視します。

 いつもの記事にもまして、登場人物の説明が少ないので分かりにくいかもしれませんが、ご了承ください。

『ウルトラマンギンガ』及び『ウルトラマンギンガS』のエタルガーなど

 まず、ギンガとルギエルがいたはずのg改変前の未来は、何度も改変を繰り返してでもいない限り、『ギンガ』の時点でギンガとルギエルがいないので、その争いは起こりません。
 スパークドールズのうち、怪獣やほとんどの宇宙人は『ギンガ』の世界に来られず、イカルス星人が微妙なところです。世界観を超えられるウルトラマンノアの複製されたダークザギも微妙ですが、ルギエルなしに『ギンガ』の世界をあえて攻める動機は思い浮かびません。
 『ウルトラマンギンガS』では、チブル星人エクセラーはおそらくその世界に来ず、スパークドールズで変身するウルトラマンビクトリーが果たしてギンガとルギエルなしに存在するかも分かりませんが、ギンガやヒカルの仲介がなく、地上人と争う可能性もあります。スパークドールズとビクトリウムに関連があるらしいので、ビクトリウムを巡る地上人と地底人の争いが、ギンガとルギエル誕生の鍵になるかもしれません。
 ヤプールがルギエルを通じて『ギンガS』の世界に関わらないので、『ウルトラファイトビクトリー』で、グア軍団は復活しないかもしれません。ビクトリーが地底だけでなく宇宙全体を守る意識や、スパークドールズや他のウルトラマンを信頼する感情も芽生えにくいでしょう。
 ただ、劇場版のエタルガーは「邪悪なウルトラマンを封印する」と、ギンガに濡れ衣を着せてアレーナに協力させており、ギンガのいない時間軸ではビクトリーにそうしたかもしれませんが、「どこまで被害を出すか」が曖昧です。
 ウルトラマンティガからウルトラマンメビウスまでを封印しても、何故「邪悪なウルトラマン」に仕立てやすい行動をしたウルトラマンアグルやウルトラマンジャスティスやウルトラマンヒカリと戦わなかったのかの目的や、ウルトラマンゼロに勝てるか、ゼロとの戦いを「メインディッシュ、最後のお楽しみ」と捉えてどこまで攻撃出来るか、するかが分かりません。
 場合によっては、ティガからメビウスまでの平成ウルトラマンが封印されたまま、エタルガーは生きたままになるかもしれません。
 そもそもギンガをエタルガーが個人的に憎んでいた可能性があり、ギンガのいない世界では場合によっては、何もしないかもしれませんが。

『ウルトラマンネクサス』がかかわるか

 また、エタルガー戦でのウルトラマンネクサスは、ダークメフィストを恐れているらしいこと、姫矢の台詞を話したことから、『ネクサス』の途中の時間軸から来たのか、という可能性もあります。
 『ウルトラ10勇士』公式サイトでは、「本来の姿であるウルトラマンノアから体力を消耗してネクサスになったのか」という推測もありますが。
 すると、「ギンガの協力なしで、ネクサスがエタルガーに封印されたままの未来」は、『ネクサス』に影響し、おそらくそのあとの『ベリアル銀河帝国』でゼロがノアから能力を授からなくなる、といった根底の世界観が崩れる未来すら考えられます。しかし、あまりに因果律や前後関係が複雑なので、これは除外します。

『ウルトラマンX』のグリーザなど

 『ウルトラマンX』ではグア軍団を通じてビクトリーがその世界に来ないので、大空大地がエクスラッガーを使いこなせず、大地=ウルトラマンエックスはグリーザに負ける「本来の未来」に近付くかもしれません。
 ネクサスとウルトラマンマックスがエタルガーに封印されたままなら、マックスだけを狙って『X』の世界に来たクワイラはともかく、原因不明のビーストは危険です。
 劇場版のザイゴーグや、封印されていた初代ウルトラマンやティガもまとめてグリーザに消されるかもしれません。
 グリーザがどの宇宙まで消そうとするか分かりませんが。

『ウルトラマンオーブ』のムルナウとレイバトス

 『ウルトラマンオーブ』では、主人公のガイ=ウルトラマンオーブが、『THE ORIGIN SAGA』でウルトラマンダイナ、ウルトラマンガイア、ウルトラマンコスモスに助けられる展開がエタルガーにより妨害されるか、テレビ本編でティガ、メビウスの能力を使えずにフュージョンアップ出来なくなるかが、エタルガーの行動次第です。
 そして、ギンガがおらず、ビクトリーが周りと協力し合わず、エックスがグリーザに負ければ、オーブは劇場版でトリニティになれず、ムルナウに負けるかもしれません。ジャグラーは自分だけそのように生き残るのを良しとせず、ムルナウにまとめて倒されるかもしれません。
 すると、地球などの「自分にとって美しい世界」を宝石にしたいムルナウと、怪獣軍団を生み出したいレイバトスの対立が『ウルトラファイトオーブ』で発生して、ゼロとの三つ巴になるかもしれません。

『ウルトラマンジード』のベリアルとギルバリス

 『ウルトラマンジード』の場合は、ゼロがギンガ、ビクトリー、エックス、オーブのいずれかからの能力を受け取れず、ビヨンドになれず、ウルトラマンジードもそれによって強くなりにくいと言えます。敵のウルトラマンベリアルも、エクセラーなしにおそらく成立しないファイブキングの能力でキメラベロスに、ルギエルの能力でアトロシアスになれませんが、おそらく味方が不利です。この辺りから、味方が過去作の能力で強くなれず、敵が比較的有利になりやすくなります。
 仮にベリアルがカレラン分子などで『ジード』の世界の宇宙を吸収すると、劇場版のギルバリスとどう戦うかは未知数です。

『ウルトラマンR/B』の前提とトレギア

 『ウルトラマンR/B』は、そもそもギンガやビクトリーの能力で主人公のウルトラマンロッソとウルトラマンブルの基礎的な変身が成り立つため、ギンガなしでは、『超全集』での、1300年前のルーゴサイトとの戦いで『R/B』の世界に来ることがなくなります。その世界は平和でも、ルーゴサイトによる別の被害が発生して、なおかつウルトラウーマングリージョの誕生はなくなります。
 劇場版のウルトラマントレギアはどこの世界にも行けるようなので、おそらく『R/B』の世界にあえてかかわらないでしょう。

『ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズ』から不利になる味方

 『ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズ』では、ギンガ、ビクトリー、エックス、オーブ、ジード、ロッソ、ブルのいずれも弱いかそもそも生き残れず、それの影響を受けにくいウルトラダークキラーとトレギアばかり強く、ウルトラマンから複製されたダークネスなしでも敵が有利で、おそらくエタルガーは復活する以前に倒されずに協力したかもしれません。

『ウルトラマンタイガ』で追い詰められる味方

 『ウルトラマンタイガ』では、ギンガを起点としたブルまでのウルトラマンの強さが減り、ニュージェネレーションレットをタイガ、タイタス、フーマの3人のウルトラマンが使えず、トレギアやヴィランが有利です。しかしトレギアは強過ぎるにもかかわらず手を抜いて、あえてタイガやヒロユキを苦しめる、攻撃より嫌がらせを優先しているところがあり、タイガ達が弱くても世界を滅ぼさないかもしれません。劇場版のグリムドがどうなるかも曖昧です。少なくともレイガは誕生しないでしょう。

『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』は味方がそこそこ不利である

 『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』では、仮にコスモス、マックスがエタルガーにとらわれたままであれば、また、タイガやタイタス、フーマがトレギアに勝てなければ、かなり味方が弱くなります。一方アブソリュートタルタロス側のベリアルやトレギア、バット星人はギンガ以前の時間軸から来るのであまり変わらず、レイバトスもおそらくタルタロス側のままでしょう。

もっとも不確定な『ウルトラマンZ』

 『ウルトラマンZ』では、人間の兵器である特空機の根源であるグルジオライデンが、そもそも『完全超全集』によれば、ジャグラーがかかわっており、ギンガのいない影響でジャグラーがムルナウに負けるなどをしていれば、そもそもグルジオライデンが地球に来ない可能性もあります。
 さらに、『R/B』の歴史でO-50がロッソとブルにギンガやビクトリーの能力を授けなければ、グリージョ(美剣サキ)がグルジオの能力を手に入れず、それもグルジオライデンに影響したかもしれません。
 ギルバリスがベリアル由来のデビルスプリンターで復活するかは、ジードなしでどう成立するか分かりません。おそらく『ジード』でジードが負ければ、ベリアルとギルバリスの戦いになったでしょうし。
 さらに、ジードがギンガなどの能力でギャラクシーライジングになれず、ギンガとルギエルがいなければゼロビヨンドとアトロシアスによるデルタライズクローにも影響して、グリーザに負けるかもしれません。ベリアロクも生まれないかもしれません。
 ただ、私は『Z』の世界そのものを、ジャグラーが「ベリアルにタロウのストリウム光線が当たった並行世界」ではないかと推測しており、ジャグラーがいなければ『Z』の世界そのものが誕生しないかもしれません。



2022年10月24日閲覧
 ヤプールは実のところ、『ギンガS』の前は『ウルトラマンエース』や『ウルトラマンメビウス』の同じ世界にしか現れず、異次元人とは言え、自力で世界観まで超えられるか分からず、ルギエルなしでは『Z』の世界には来ないかもしれません。
 しかし、仮に『Z』の世界が誕生していて、ヤプールのバラバがいなくても、D4レイがなくても、セレブロは「人間を操る能力」さえあれば、何らかの文明自滅ゲームは行えたかもしれません。
 セレブロがD4レイを含むデストルドスを操ったときに、ユウキマイのD4やウルトロイドゼロが集中して批判される傾向がありますが、そもそも「人間を操る」セレブロの能力の前では、特空機などのハルキ達の兵器そのものが危険だったと、私はツイートしました。

2022年10月24日閲覧


『ウルトラギャラクシーファイト 運命の衝突』は圧倒的に味方が不利である

 『ウルトラギャラクシーファイト 運命の衝突』では、ゼットも含めてニュージェネレーションヒーローズが味方にきわめて多く、さらにゼットへのティガ、ダイナ、ガイアの能力、ネクサス、メビウスの存在もエタルガーの影響で未知数になります。敵はグア軍団のギナなど、ギンガの影響を受ける前の存在が多く、そのまま現れやすいでしょう。ヒカリとビクトリーが手を組んでトレギアとベリアルに立ち向かうのも難しいでしょう。ベリアロクはいませんから、その意味では敵に不利ですが。ニュージェネレーションのウルトラマンの能力を多く使うウルトロイドゼロが、ギンガのいない影響で生まれず、タルタロスに奪われなくても、他の特空機を奪う可能性はありますし。
 いずれにせよ、『運命の衝突』では味方が敵に比べて圧倒的に不利です。
 アブソリューティアンが勝利して、光の国を乗っ取る危険すらあります。
 そこでアブソリュートタルタロスが大爆発を起こさなければ、『トリガー』の世界にタルタロス、ディアボロ、ウルトラマンリブットは行かないかもしれません。

『ウルトラマントリガー』での「災いと福」

 『ウルトラマントリガー』は比較的ニュージェネレーションヒーローズシリーズとの関連が少なく、予想しやすくなります。『ティガ』の世界からミツクニが来るのはギンガがいなくてもおそらく変わらず、『Z』の世界からバロッサ星人とキングジョーが来る直前までは同じでしょう。しかし果たしてギンガ抜きにジャグラーが『Z』の世界にどうかかわるかがあまりに遠大で、『トリガー』の世界まで予想し切れません。
 仮にゼット達も来ずにその場を乗り切っても、アブソリュートディアボロとタルタロスとリブットが来なければ、エタニティコアの能力をマナカケンゴ=ウルトラマントリガーが制御出来ないかもしれません。ディアボロから得たアブソリューティアンの能力によるナースデッセイ号のバトルモード、及びリブットの能力なしで、カルミラの操るダーゴンにアキトが勝てるかも難しいところです。かえって『トリガー』の世界が滅ぶかもしれません。
 皮肉にも、アブソリューティアンの中でも粗暴で良い描写があまりないディアボロが、『トリガー』の世界で元々危険なエタニティコアに対処するための「災い転じて福となす」の要素があったかもしれません。
 『ギンガ』と『ギンガS』以来の、別作品と繋がる世界観の『デッカー』は、そもそも、ギンガを起点としたニュージェネレーションヒーローズシリーズの戦いなしでは、ディアボロやリブットが来ないため、『トリガー』の時点で壊滅したかもしれません。

まとめ

 まとめますと、ギンガとルギエルが未来から来ない、おそらく「『ギンガ』本来の未来」では、『ギンガS』のエタルガー、『X』のグリーザ、『オーブ』のムルナウ、レイバトス、『ジード』のベリアル、ギルバリスなどの敵同士が争うか手を組むかが難しく、『R/B』は「その世界だけは平和になるが、敵が他のところで暴れる、味方も減る」状態で、『ギャラクシーファイト NGH』でそれらの敵がトレギアも含めて合流して有利になり、『タイガ』で徐々に味方が不利になり、トレギアなどが手を抜くかが鍵になります。
 『ギャラクシーファイト TAC』では、味方が敵に比べて不利で、『Z』はそもそも物語が成立するかあまりに不安定で、『ギャラクシーファイト 運命の衝突』は味方が圧倒的に不利です。そしてアブソリューティアンが勝ち、『トリガー』の世界はディアボロによる災いが福に転じずにかえって滅ぶかもしれません。
 エタルガー、グリーザ、ムルナウ、レイバトス、ベリアル、ギルバリス、ルーゴサイト、トレギア、ダークキラー、セレブロなどの世界観を超える敵が、果たしてどこまで被害を出せるか、出す意欲を持つかがかなり不安定です。
 ただし、敵にとっても不利な要素はあります。たとえば『X』のザイゴーグは、それ以前のグリーザに負ける可能性が高く、『タイガ』の敵の宇宙人もいずれトレギアやウーラーやグリムドに滅ぼされる危険性があります。『Z』も敵同士の争いは考えられます。
 よって、災いは敵に有益とも限らず、倫理的にも、「人間やウルトラマンが間違っていて、敵の方が正しい」と敵自身や人間が主張することがあっても、その日常を揺さぶる側同士も揺さぶり合う展開が考えられ、誰が被害者か加害者になるかも曖昧になります。
 むしろ『Z』で「特空機があるからこそ災いが起きたのであり、D4やウルトロイドゼロによるものとは言えない」といった責任の所在が分かりやすくなるかもしれません。
 これらを通じて、『ドラゴンボール』とはまた別のカオスを引き起こすニュージェネレーションヒーローズシリーズを考察すると見えて来るものがあります。
 特に、変化の種が『ドラゴンボール』シリーズより多く、たった1つのエピソードでウルトラマンやその仲間が負けるかが必ずしも確定出来ない以上、この予測もあくまで近似式のようなものだとお考えください。
 また、途中の予測をあとの予測に活かすので、数学の問題のように、途中式が異なると、それ以降は0点になる可能性も否定は出来ませんが。
 ただ、こうしてギンガが他の世界のウルトラマンを、どこまで自覚しているか別としてもまとめ上げて、その協力関係を築いていくのに対して、敵の方は過去から存在してあまり協力し合わない傾向があるようです。あるいはアブソリューティアンが、ギンガ以前の過去から連れて来る存在を戦わせています。
 その意味で、ギンガ達は「未来と絆」の、その敵は「過去」の象徴として戦っていくのかもしれません。エタルガーが「ウルトラマンと人間の絆」を恐れるのは、その辺りにあるかもしれませんし、さらにギンガは元々それのない未来から来たからこそ、「絆」で新しい「未来」を作り上げたいのかもしれません。

 
 

参考にした物語

筧正典ほか(監督),市川森一ほか(脚本),1972,『ウルトラマンエース』,TBS系列(放映局)
山際永三(監督),田口成光(脚本),1974,『ウルトラマンタロウ』,TBS系列(放映局)
根本実樹ほか(監督),武上純希ほか(脚本),1998 -1999(放映期間),『ウルトラマンガイア』,TBS系列(放映局)
大西信介ほか(監督),根元実樹ほか(脚本) ,2001 -2002(放映期間),『ウルトラマンコスモス』,TBS系列(放映局)
小中和哉ほか(監督),長谷川圭一ほか(脚本),2004 -2005,『ウルトラマンネクサス』,TBS系列(放映局)
村上秀晃ほか(監督),金子次郎ほか(脚本),2005-2006,『ウルトラマンマックス』,TBS系列(放映局)
村石宏實ほか(監督),小林雄次ほか(脚本) ,2006 -2007 (放映期間),『ウルトラマンメビウス』,TBS系列(放映局)
アベユーイチほか(監督),長谷川圭一ほか(脚本),2013 (放映期間),『ウルトラマンギンガ』,テレビ東京系列(放映局)
坂本浩一ほか(監督),小林雄次ほか(脚本) ,2014 (放映期間),『ウルトラマンギンガS』,テレビ東京系列(放映局)
坂本浩一(監督),足木淳一郎(脚本),2015,『ウルトラファイトビクトリー』,テレビ東京系列(放映局)
田口清隆ほか(監督),小林雄次ほか(脚本) ,2015 (放映期間),『ウルトラマンエックス』,テレビ東京系列(放映局)
田口清隆ほか(監督),中野貴雄ほか(脚本) ,2016 (放映期間),『ウルトラマンオーブ』,テレビ東京系列(放映局)
坂本浩一(監督),足木淳一郎(脚本),2017,『ウルトラファイトオーブ』,テレビ東京系列(放映局)
坂本浩一ほか(監督),安達寛高ほか(脚本) ,2017,『ウルトラマンジード』,テレビ東京系列(放映局)
武居正能ほか(監督),中野貴雄ほか(脚本),2018,『ウルトラマンR/B』,テレビ東京系列(放映局)
市野龍一ほか(監督),林壮太郎ほか(脚本),2019,『ウルトラマンタイガ』,テレビ東京系列(放映局)
田口清隆ほか(監督),吹原幸太ほか(脚本),2020,『ウルトラマンZ』,テレビ東京系列(放映局)
坂本浩一ほか(監督),ハヤシナオキほか(脚本),2021-2022,『ウルトラマントリガー』,テレビ東京系列(放映局)
辻本貴則(監督),中野貴雄(脚本),2022-(未完),『ウルトラマンデッカー』,テレビ東京系列(放映局)

映画

北浦嗣巳(監督),長谷川圭一ほか(脚本),2003 (公開),『ウルトラマンコスモスVSウルトラマンジャスティス THE FINAL BATTLE』,松竹(配給)
坂本浩一(監督),小林雄次ほか(脚本),2009(公開),『大怪獣バトル THE MOVIE ウルトラ銀河伝説』,ワーナー・ブラザース(配給)
アベユーイチ(監督・脚本),2010,『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦! ベリアル銀河帝国』,松竹(配給)
アベユーイチ(監督),谷崎あきら(脚本),2013(公開日),『ウルトラマンギンガ 劇場スペシャル』,松竹(配給)
原口智生(監督),長谷川圭一(脚本),2014,『ウルトラマンギンガ 劇場スペシャル ウルトラ怪獣⭐︎ヒーロー大乱戦!』,松竹(配給)
坂本浩一(監督),小林雄次ほか(脚本), 2015(公開),『劇場版 ウルトラマンギンガS 決戦!ウルトラ10勇士!!』,松竹メディア事業部(配給)
田口清隆(監督),中野貴雄ほか(脚本),2016(公開),『劇場版 ウルトラマンエックス きたぞ!われらのウルトラマン』,松竹メディア編集部(配給)
田口清隆(監督),中野貴雄(脚本),2017,『劇場版 ウルトラマンオーブ 絆の力、お借りします!』,松竹メディア事業部(配給)
坂本浩一(監督),根元歳三(脚本),2018,『劇場版 ウルトラマンジード つなぐぜ!願い‼︎』,松竹メディア事業部(配給)
武居正能(監督),中野貴雄(脚本),2019,『劇場版 ウルトラマンR/B セレクト!絆のクリスタル』,松竹(配給)
市野龍一(監督),林壮太郎(脚本),2020,『劇場版 ウルトラマンタイガ ニュージェネクライマックス』,松竹
武居正能(監督),根元歳三(脚本),2022,『劇場版 ウルトラマントリガー エピソードZ』,バンダイナムコアーツ

テレビアニメ

大野勉ほか(作画監督),冨岡淳広ほか(脚本),畑野森生ほか(シリーズディレクター),鳥山明(原作),2015-2018,『ドラゴンボール超』,フジテレビ系列(放映局)
清水賢治(フジテレビプロデューサー),松井亜弥ほか(脚本),西尾大介(シリーズディレクター),小山高生(シリーズ構成),鳥山明(原作),1989-1996,『ドラゴンボールZ』,フジテレビ系列(放映局)
金田耕司ほか(プロデューサー),葛西治(シリーズディレクター),宮原直樹ほか(総作画監督),松井亜弥ほか(脚本),鳥山明(原作),1996 -1997(放映期間),『ドラゴンボールGT』,フジテレビ系列(放映局)
内山正幸ほか(作画監督),上田芳裕ほか(演出),井上敏樹ほか(脚本),西尾大介ほか(シリーズディレクター),1986-1989,『ドラゴンボール』,フジテレビ系列

漫画

鳥山明,1985-1995(発行期間),『ドラゴンボール』,集英社(出版社)
鳥山明(原作),とよたろう(作画),2016-(発行期間,未完),『ドラゴンボール超』,集英社(出版社)

ネットオリジナル特撮

小中和哉ほか(監督),小林弘利ほか(脚本) ,2016 -2017 (配信期間),『ウルトラマンオーブ THE ORIGIN SAGA』,アマゾンプライムオリジナル(配信元)

https://m.youtube.com/watch?v=X-Q0z0V8VnI

『ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズ』

2022年10月24日閲覧

ネットオリジナル特撮
https://www.youtube.com/watch?v=GeDbbd_aaxc
『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』

2022年10月24日閲覧

坂本浩一(監督),足木淳一郎(脚本),2022,『ウルトラギャラクシーファイト 運命の衝突』,円谷イマジネーション配信

2022年10月24日閲覧

ネット

『ウルトラマンギンガS 決戦!ウルトラ10勇士』公式サイト「キャラクター紹介 ウルトラマンネクサス」

https://m-78.jp/ginga/2014/character/#content41

2022年10月24日閲覧

参考文献

山口昌哉,1986,『カオスとフラクタル』,講談社ブルーバックス
丹波敏雄,1999,『数学は世界を解明できるか:カオスと予定調和』,中公新書
米沢富美子,1995,『複雑さを科学する』,岩波書店
森肇,1995,『カオス 流転する自然』,岩波書店
著者/J.ブリッグス+F.D.ピート,訳者/高安美佐子+山岸美枝子,2000,『バタフライパワー-カオスは創造性の源だ―』,ダイヤモンド社
縄田正樹(発行人),2019,『ウルトラマンR/B 超全集』,小学館
縄田正樹(発行人),2021,『ウルトラマンZ 完全超全集』,小学館


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