(24)焼きそばパンの逆襲■アジアの風

 満と坂巻が盛り上がっているところに、森川が入ってきた。旅なれているようで、小さなディパック一つで、いつもの格好であった。
「よぁ、台湾はどうだった」
「ああ、サーズ問題が長引きそうだなぁ」
「おお、そうか、やばいな、あまり近寄るなよ」
 満はおどけて、森川から顔を背けた。
「検査受けたから大丈夫だよ。検査薬を日本が開発したみたいだよ。それよか、久しぶりに台湾に行って驚いたのは、レシートが宝くじになっててな」
「なんだそれ」
 森川は、台湾のコンビニでもらったレシートを二人に見せた。そこには、通常のレシートだが、店名のところに連番が振ってあった。
「ほれ、アジアの人たちって、領収書とか請求書とかいうシステムを嫌うじゃないか。どんぶり勘定というか、信頼関係でものごとを運ぶから、欧米のように契約書類が苦手なんだ。それで税務署が領収書を発行する習慣を普及するために、宝くじつきの領収書を店舗に配布したんだな。中国人は宝くじが好きだから」

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(24)焼きそばパンの逆襲■アジアの風

橘川幸夫

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橘川幸夫

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