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小さな学校「Heart party」について●(4)リアルテキスト塾のこと。

 インターネットが登場した時、僕は「インターネットの最大のキラーコンテンツは教育になる」と書いた。情報はタダになる。しかし、その情報は一方的に誰かが提供しただけで、保証はなく、冷たいデータでしかない。その情報に、体温を注ぎ、思いを込めて伝えるのが教育である。

 そして、僕が言う教育とは、上部機構や特別の知識人が上から一方的に配信するものではない。僕が相手に何かを語る時、僕は先生であり相手は生徒である。相手が何かを語る時、相手が先生であり、僕は生徒である。そうした日常的な関係性の充実が、僕の目指す「教育」である。

 リアルテキスト塾は、僕が一方的に語る時間が多いが、それも、参加者のコミュニケーションのための手段である。僕のところには、時々、僕の本を読んでくれた人が、会いたいと訪れてくれる。嬉しいことだ。しかし、僕と話しても本に書いてある以上のことは教えられない。むしろ、僕のようなものに関心を持ってくれて人同士と出会った方が、その人のためには意味があるのではないかと思った。僕は、やたらと出版パーティやら忘年会をかなりの規模でやることが多い。それも、僕が主役ではない、読者同士のHeart partyという意味合いがある。

 リアルテキスト塾は、すでに次回で16期生になる。これをやって学んだことは、書いた言葉と、話した言葉には、違う作用があるということだ。書いた言葉は、時間と空間を超えて広がっていく可能性がある。しかし、目の前で話す時、時間も空間も、そこにしかない。同じ内容の言葉にも、込められるものが日によって違う。ちょうど、音楽のレコードアルバムとライブの違いだ。それは両方必要だ。インターネット的な表現も必要だが、時間と空間を限定したHeart partyも必要なのだと思う。

 ちょうど、次回のリアルテキスト塾は、「小さな学校」の創刊準備のタイミングに重なったので、この創刊に関わりたい方の受講を希望します。

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