見出し画像

出版構造論ノート(12)業界的コミュニティが嫌い。

 僕は業界的コミュニティが嫌いです。というより苦手。いろんな業界で生きてきましたが、音楽だろうとマーケティングだろうと出版だろうとソーシャル系であろうと、いろんな業界的世界があって、業界的カリスマがいたりする。もちろん、どんな世界にも素晴らしい人がいて、そういう人とは付き合うが、どうも「業界的付き合い」というのは、そういう個人的な付き合いとは少し違う。

「ムラ」ですね。村の掟があり、村の作法があり、村の常識がある。そして、派閥がある。NPOなんかがそうですが、同じ目的と方法論を持った団体同士ほど、仲が悪くて、飲むと、相手の悪口ばかり言い出す。そういうのに相槌をうたなければいけない世界が苦手です。

 業界的カリスマは、村の顔役になるぐらいだから才覚と人望があるのだろうが、僕は、そういう存在になってしまったこと自体で、その人を信用出来なくなる。実際、たいした能力があるとは思えないのに、何かの拍子で権力を握って、そのまま業界の顔役になっている人も見かける。村が嫌で、村から都市に出てきたのに、その都市の中で、抽象的な業界村を作ろうという意識には、同意しません。そういう業界の顔役を無批判に迎合する人も信用なりません。

 僕は、いろんな業界に所属していますが、帰属をした覚えはありません。いつも、その世界の中で「なんだか、よく分からない存在」であろうと願いました。客観的評価から逃げ続けてきました。

 僕の行動原理は、ずっと前から自覚しています。彼らは、社会の上で生き、社会的存在であることを目指してきたのだと思います。僕が、目指してきたのは違います。僕は、時代の上で生き、時代的存在であることを目指してきました。流れの中で流れになろうと思ってきました。僕の立つべきステージは、業界的世界のように固定的なものではなく、もっと大きな流れの上です。

 今朝は変な日だな。変なバイブレーションかあちこちから届く。まあ、そういう日もあるでしょう、ということで。

橘川幸夫の無料・毎日配信メルマガやってます。https://note.com/metakit/n/n2678a57161c4