ポケモンGOGOGO!はシンギュラリティの彼方へ。

 昨日は、「SEEDx地域未来塾・所沢ノード」のオープニングの式典があり、所沢へ行く。主宰者の藤倉潤一郎くん(地域協働推進機構)とは、彼が千代田プラットホームの企画を進めていた頃からディスカッションを重ねてきた仲間である。日本各地の地域密着型の創業支援や生活支援をしているグループが続々と集まってきて、密度の濃いい式典になった。ちなみに、仲間内では最年長の部類なので、SEEDx地域未来塾も僕が塾長。年取ると、名誉職的な肩書が増える(笑)。

 ポケモンGOの二日目なので、所沢までの道中もポケモン採集。電車のスピードでは捕まえることが出来ないが、停車場近辺のポケストップを先回りして待っていて、着いたら回すと取れる場合がある。電車の停車場がポケストップと離れていると無理だが、結構とれる。池袋の西武新宿線のホームは、見事に何もいない。そりゃそうだ、ホームでポケモン探してたら、危なくて仕方ない。危険地域ははずしてあるのだろう。バスの場合は、もっとゲットしやすくなる。バスに乗って、ポケモンの旅もあるかも知れない。

 帰り道に、大学は違うけど、学生時代からお世話になっている、田谷満さんと所沢で合流し、帰りの西武線の中でずっとおしゃべり。先日亡くなった、新木正人さんの書籍「天使の誘惑」のレビューを頼まれる。

 目黒駅から、いつもはバスに乗って帰るのだが、本日は、歩いてポケモンの旅。多くの人が、一駅前で下車して、歩いて帰ったのではないか。ここのところ忙しくて、バテバテだったが、夕食後、散歩してから、寝た。

 さて、ポケモンGOについて、「すぐに飽きるだろう」という声があるので、書いておこう。エンターティメントのメディアというのは、最初は、「遠くから眺める」「関心を持つ」というところからはじまって、「試してみる」「鑑賞する」レベルの体験があり、やがて「はまる」のである。読書や映画などは、鑑賞する人たちが多く、「はまる」人はマニアや専門家だろう。しかし、ゲームというのは、「はまる」ことが標準の楽しみ方なのである。だから面白く、だから危険なのである。

 「パズドラ」はだいぶ勢いがなくなってきたが、やり続けている人は多いだろう。僕も「バズドラ」やっていたが、途中で「ぷよぷよクエスト」をやりはじめて、こちらの方に「はまって」しまい、ずっと続けてきた。ギルドというゲーム内のコミュニティのマスターになっているので、辞められないというのもあるのだが(笑)。おそらく「バズドラ」やってる人や「ぷよクエ」やっている人たちが、一斉に、ポケモンGOを開始したのではないかと思う。その他、あらゆるゲームやコンテンツにはまっている人たちが、一斉になだれ込んできた。それも世界規模で。彼らにとって「飽きる」ということはない。辞める時は、ポケモンGOより、もっと面白いゲームが出てきた時だけだ。僕もおそらく「ぷよクエ」はフェイドアウトしていくだろう。

 大変なのは、ソシャゲーや携帯コンテンツを作っている会社だ。Googleが弱小検索エンジンを一層したように、Amazonが、中小書店を駆逐したように、ポケモンが携帯コンテンツメーカーを追い詰めていくだろう。コンテンツは無数に作られても、画面は一つしかないのだから。

 ポケモンGOでリリースされているポケモンは第一世代の151匹のようだ。すでにポケモンは700匹以上いるので、151匹取り尽くしても、まだまだ新しいポケモンが登場するだろう。なにより、リアルな世界と、ゲーム世界の融合がメインテーマなので、ゲームフェスや地域活性イベントなど、いろいろな仕掛けが、あとから作れる。ここが最大のポイントで、僕らは、アメリカという新大陸を発見した人たちのように、見たこともない、バーチャルな新大陸に足を踏み込んだのである。

 もう一方で、「歩きスマホ」の危険性が語られている。言いたいことは分かる。ただ、1963年にアニメの鉄腕アトムが放映されて、子どもたちの間で空前のアトム・ブームが起きた時に、ある小学生が「鉄腕アトムごっこ」をして、小さな崖を飛び降りて怪我をした事件があり、当時の朝日新聞は、教育的な観点からマンガやアニメを徹底的に攻撃したことがあった。それまでになかった新しいムーブメントがはじまると、古い世代は、必ずデメリットに着目して攻撃を加える。若い世代は、新しいムーブメントの、新しくて良い所しか見ないから、世代的対立が起きる。ロックも、オートバイも、ファッションも、いつもそうだった。そして、古い世代の攻撃で潰されしまうのは、それぐらいの新しさしかなかったものであり、攻撃をくぐり抜けて生き延びたムーブメントが、やがて本当の文化として社会に根付く。

 歩きスマホの危険性について、僕は、昔、故・林雄二郎と語り合ったことを思い出した。自動車の未来について、話しあっていた時だ。僕は、「これまでの社会は、自動車を作って信号システムを作って、工業が作ったものに、人間が従っていたけど、これからの社会は、人間が好きなように動いても、自動車や信号システムの方が、人間に合わせてもらうべきだ」と言った。林さんは「僕は昔から、そのことを言っているんだ。システムに人間が合わせるのではなく、システムが人間に合わせるべきだ」と賛成してくれた。

 自動車の無人走行などが話題だが、これも、技術的な進化だけではなく、その先に、近代文明の変換点があることを理解すべきだ。ポケモンGOは、シンギュラリティの、その先に向かっていく、人々の潜在意識に着火したムーブメントだと思う。まだまだ時間かかるけどね。

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橘川幸夫

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