日本を変える企画書(1)選挙という仕事

日本を変える企画書(1)

 選挙のたびに思うのだが、立候補者の告知用掲示板、なんとかならないのか。都知事選の選挙費用が50億かかるって、掲示板設置と撤去のコストがかなりかかっているのではないか。いつも真新しい。立候補者の方も選挙区に自分のポスターはるのが、まず大変。泡沫候補なんて、はりきれない場合が多い。全国区となったら、組織力のない人は対応出来ない。

 だいたい、選挙掲示板をじっくり見て、投票する人なんているのか。同じく、がなり立てるだけの選挙カーや、人の悪口を言うだけの演説会も、町の騒音でしかない。スマホで充分だと思うが、せめて、移動式のデジタルサイネージで、一斉にデータ入力すればすむのではないのか。固定式にして、日常は地域情報の掲示板にすればよい。こういうのは、一気にやれば、その後のランニングコストが大きく削減出来るはずだ。

 立候補者は、心構えや心情よりも、具体的な政策を語って欲しい。それも僕が一番聞きたいのは、税金をどれだけ効率的に使うのか、削減した分をどのように市民に還元する政策に回せるのかだけだ。行政リストラ党が出れば、投票します。選挙は知名度をあげるのではなく、内容を示して欲しいので、TEDxのような有権者に対するプレゼンテーションの場になればよいのに。

 そこまで根本的にやらないのなら、現状の無駄を考えよう。政治家は、自分の本業で成功している人をのぞいて、意外と貧乏だということを知っている。力を持てば持つほど、スタッフが増えるし、事務所などの経費がかかる。通常の給料と経費だけでは、回らない。なので、有能という名の悪賢い秘書が、暗躍して資金を確保する。そういう状況はまずいというので、政党助成金という制度を作った。しかし、もうとっくに存在価値を無くしている民進党(民主党)が、解散して出直さないのは、政党助成金があるからで、このおいしい蜜があるから、貧乏な政治家に戻れなくなっているのだろう。

 選挙に金がかかる。事務所確保や選挙カーやポスター印刷費だ。昔、小泉郵政解散選挙があった時に、小泉さんは、守旧派潰しに落下傘候補を各地に落とした。小池百合子さんは、兵庫から東京に鞍替えして当選した。小泉チルドレンと言われる新人候補もたくさんいた。その時に一番困ったのが、新人なので、選挙カーがなかったことだ。それを知った大手自動車メーカーが、一気に選挙カーを提供したということだった。選挙用のポスターは、雨に濡れても破れないように、石油素材のユポという用紙が使われている。ユポは、大昔、奈良総一朗さんが開発したシステムダイアリーの住所録シートにも使われていて、破れない用紙だと、奈良さんから聞いた。インクも耐水性だ。なので、通常の印刷より、高額になる。

 選挙の供託金が日本は異常に高い。これは、選挙制度を作る時に、供託金がないと、貧乏な労働者が大量に立候補する危機を感じた政府が、資産のあるものしか立候補させないために作った制度だと言われている。もう、大正デモクラシーの時代ではないのだから、どれだけ大勢の立候補者がいても、よいではないか。立候補者が増えれば、各候補が少なくとも自分の周りの人たちには熱心に投票行動を訴えるから、全体的な投票率が上がるはずだ。投票率が低迷しているのは、立候補している人が、自分の生活感覚や感性と、全く違う人ばかりだからだ。今の、何十倍も立候補すれば、よいと思うが、それには、掲示板選挙では大変なことになるだろう。

世界一高い日本の供託金の見直しを!

 それで、ポスターはりが大変。「ポスターハリスター」という会社をご存知だろうか。新宿のゴールデン街とか、スナックなどに行くと、演劇やイベントのポスターが貼ってある。小さな劇団などは、自分らで手分けして店を回るのだが、実は「ポスターハリスター」という会社があって、そこに頼むと、大量のポスターも、あちこちにはってもらえる。ここは、1969年の寺山修司さんの天井桟敷の芝居のポスターをはっていた人たちが、他の劇団のポスターも頼まれて貼っているうちに、それがビジネスになったと聞いた。大学キャンバスなどにもはってもらえるらしい。

 同じようなサービスが、選挙用に出来ないのか。地域のお年寄りの小遣い稼ぎくらいにはなるだろう。選挙のたびにお金が動くのだから、そのお金は、地域の住民の仕事になればよいと思う。「出口調査」というのも、あれは、人材派遣会社が、選挙期間だけアルバイトを雇って、調査させている。ピンハネする人材派遣会社が大儲け出来るシステムだ。これも、地域の町内会レベルでのビジネスとして受託するようにしたらよいのでは。

 「日本を変える企画書」シリーズは、日本の現状を具体的にやれるところから、変えられるようなことを考えていきたい。

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