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ツタヤ図書館の本質的な問題。

ツタヤ図書館の暴走ぶりが、各地で騒がしい。山口県周南市の図書館のリポートは、いろいろな問題が垣間見える。

ツタヤ図書館が152万円でダミー本3万5000冊を購入計画 「人をバカにした話」と憤慨も

 ツタヤ図書館を推進する人と批判する人は、論拠そのものが違っていると思われる。批判する人は、これまでの図書館の秩序から大きく逸脱するツタヤのやり方に怒っている。旧来の良識的な図書館人は、図書館が目的であり、よりよい図書館を目指して生きてきたのだろう。それに対して、ツタヤにとって、図書館は手段でしかない。現実として、ツタヤのビジネスモデルは、公共の予算を使って、ブックカフェを作り、そこでの飲食の売上で利益を稼ごうとするものだろう。ビジネスが目的なのだから、古本買おうが、ダミー本を買おうが、関係者の良心は少しも痛まないだろう。

 だから、ツタヤの方法論を、旧来の図書館人の立場で批判しても、相手の心には届かないだろう。問題は、別のところにあると思う。それは、ツタヤ図書館が公共の資金を使って建設されているということだ。

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