公文情報塾の第一回目講義
3月24日、公文俊平先生の公文情報塾の第一回目。久しぶりに、人間や社会を原理から考えることの出来る刺激的な一日だった。
はじまりのところから、人間というのは物語を作る動物だという説明から入る。「ストーリーテリング」は人間の認知に組み込まれたひとつのフォーマット(認知形式)であって。それなしには人間は生きられない、と。
そして、アベ派も、反アベ派も、それぞれの物語を生きている、と。
宗教も哲学も政治も科学も、物語なのだろう。そして、古い時代は、それぞれの地域民族が物語を語り継いで文化を生成してきたが、交通の発達により、違う物語の世界との衝突がはじまり、国際戦争になっていく。通信の発達は、更に、さまざまな物語の衝突を発生させているのかもしれない。
松永さんが発言した「私たちの意味」も刺激的であった。榎本くんが、インドネシア語では、「わたしたち」が2種類あると。自分を含む私たちと、自分を含まない私たち。
私とは何かを考えるのが20世紀だとしたら、物語の衝突を超えて、私たちを考えるのが21世紀なのかもしれない。それもまた、新たな物語になるのかもしれないが。
ということで、次回は、4月に第二回を行います。
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公文情報塾・第一回実施しました。
3月24日の14時-16時に第一回目を自由が丘で行いました。
公文先生のレクチャーを一時間、全員参加の議論を一時間。
終了後、喫茶店で、延長戦。
公文先生の講義は、物語(ストーリー、ナラティブ)の構造、文明と文化の違いと役割、社会の進化過程、物的技術と霊的技術の意味、など、人類社会にとって根本的な課題を語っていただいた。参加者の議論も白熱。これからの議論が楽しみなスタートとなりました。
▼参加者
松永統行
株式会社国際社会経済研究所(NEC)・情報社会研究部 主任研究員。最近のテーマは「ポリモルフィック(多形)機構」
中川 大地
『PLANETS』副編集長。芸能山城組。著書に「東京スカイツリー論(2012年5月、光文社〈光文社新書〉)現代ゲーム全史 文明の遊戯史観から(2016年、早川書房)
山肩 大祐
ナゾトキコンサルタント/Real-life Game Creator in JAPAN / IGDA日本理事/【統括】ココキタなぞとき七不思議/【謎制作】なぞともカフェ おばけのすむ家/CUBEー死神ー/リアル謎解きゲーム ダ・カーポVSリトルバスターズ!
境 真良
経済産業省国際戦略情報分析官。津田塾大学 非常勤講師。グローコム客員研究員。
榎本 統太
編集者。翔泳社、白夜書房などでIT・カルチャー関連の雑誌、書籍を数多く手がける。
久米信行
米繊維工業会長。多摩大学 客員教授
石村 源生
東京工業大学地球生命研究所(ELSI)
▼事務局
大野誠一
ライフシフト・ジャパン株式会社 取締役副社長
橘川幸夫
デジタルメディア研究所、日本未来学会。
遊佐ひとみ
デジタルメディア研究所
*後藤将之くんは、終了後に合流。
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