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ボス側から見た、ボスマネジメント

そもそも、ボスマネジメントとは?

ボスマネジメントとは、組織における一般的な上司→部下の概念とは逆に、部下側が仕事の目的を達成するために上司を動かすための考え方です。
私は組織の中で上司に当たるので、ボスマネジメントでは動かされる側の立場です。

ポジティブな場合だと、上司を動かすことで、自分が結果を出しやすい環境を作っていこう!という考え方
ネガティブな場合だと、上司は選べないから、せめて関わり合い方を変えてダメージを変えていこう…という考え方
がベースになっています。

完璧な上司なんていない

どれだけ役職が上がろうが完璧な上司なんていないと思っています。
私も、日々メンバーから学ぶことばかりです。

"裸の王様"になってしまわないようにメタ視点は常に意識していますが、気を抜くと、最前線で動いていた時よりも気づきが減ってしまうのは自覚しています。
クリティカルシンキングも勉強してみましたが、1番効果的なのは直接指摘されることだと思います。

そのため、私のチームのNo.2には「私に対して1番意見してくるメンバー」を置いています。
No.2にイエスマンを置くか or そうでない人を置くか…は議論が分かれるところかと思いますが、私は後者の方が好みです。

誤解を招かないように補足すると…
彼は、私の指示に反発するのではなく、意見と理由をきちんと伝えてくれます。
また、会議でも口火を切ってくれることで、後進のメンバーが発言しやすい環境づくりにも一役買ってくれています。

ボスマネジメントの面では、この上司に気づきを与えられることが第一段階だと思います。

組織の行きたい方向の一歩先をいけるメンバーが最高

上司が設定した組織の行きたい方向に対して、先回りに立ち回れることがボスマネジメントの最終ゴールだと思います。

今風な表現で言えば、"フォロワーシップ"を発揮することです。
フォロワーというワードの「補佐する」という意味を感じるかもしれませんが、本来の意味は、組織に貢献するためにリーダー(上司)を能動的・自律的に行動することです。

先回りするボスマネジメントを実現するためには、
 ① そもそものゴール設定の背景(目的)を正確に把握していること。
 ② 上司のやり方に疑問がある場合は、きちんと意見すること。
 ③ 上司の顔を潰さないようにすること。
 
が必要です。

リーダー(上司)は、組織の目的を達成することに存在意義があり、それが実現できる対価としてメンバーよりもお給料をもらっています。
チームで動く以上、最低限の礼儀として③は必要ですが、基本的に①②を求めているのは、どんなチームでも同様です。

出る杭を念入りに叩き潰す上司がいるのも事実。。

…とはいえ、中にはどれだけ丁寧な言い方をしても「俺に意見してきた!」とカッとなる上司がいるのも真理です。
また、やっかいなことに、そのタイプの上司はイエスマンを集めがちなのでチーム内がゴマすり合戦になりがちです。

その場合は、何か意見をする際に
「内容理解しました。すぐに取り組んでいこうと思うのですが、1点〇〇だけ確認させてください……」
のような形で、ポジティブな一文を入れて話すようにすると「意見してきた!」という表面的な部分でなく、きちんと内容で会話ができると思います。

立場が変わると、視点が変わり、意見も変わる

組織のやりたいことを先回りできるようになれたとすれば、それはもう上位視点です。

上位視点が全て良い…という極論にするつもりはありませんが、視点が変わると意見にも幅が出てくるのは事実だと思います。
私は、上位視点の意見・行動が定着してきたら必ず評価すると公言しており、今のNo.2にはこれの実現を期待しています。

 ・ なかなか直属の上司の評価が得られない。。
 ・ 媚を売るのは嫌いだが、評価は適切にされたい。。
という場合は、ぜひ本質的な意味でのボスマネジメントを意識してみてください。

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