Pleasure2018の前にB'zについて語る

※この記事は、今回伝説となった福岡のライブの前に書かれたものです。

僕ら、ずっと今まで走り続けることで、いろんな景色を見せてもら­ってきました。
そしてそのドラマが本当に感動的で愛しくてかけが­えのないものです。
速くたって、ゆっくりだって、とにかく走り続­ければ辿り着ける場所があるということ、教えてくれたのはみん­ななんだよ!
そうやって今日辿り着いたこの場所、今­こうやって見てるこの景色、これはもう本当最高です!
ぜひお互い­、この瞬間をしっかり胸に焼き付けて、また今度笑顔で会える日ま­で、ゆっくり走り続けましょうよね!
また会うんだぞ!約束だぞ!­
今までみんなが僕たちにくれた、すべての声援に心から感謝します­。どうもありがとう!

──B'z LIVE-GYM Pleasure 2008 -GLORY DAYS- "RUN"前の稲葉浩志氏のMC
==============================

10年前。
とある決断をした私は辛い思いをしていた。
この判断は間違っていたのか、そう悩んでも、でももう決めたことだから仕方がない。

その日はすごく泣いたけど、それからは、辛いよりも、悲しいよりも、何と言うか、虚無感だけが残った。

何かしなきゃ。気持ちを切り替えなきゃ。
こんままじゃいかん。前を向かなきゃ。

私はいつも落ち込んだときにそうするように、iPodを取り出す。

耳にカナル式のイヤホンをさす。
何となく、導かれるように、B'zを選ぶ。

シャッフル再生で流れてきたのは"裸足の女神"。

~~~
どれだけ泣けば朝が包んでくれる
鏡の中の濡れた唇を噛む

街中が裏切りにあふれてると
スネるだけのヤツもいるけど
君はかなり重い恋のダメージも
腹におさめ明日を見つめてる

OH MY 裸足の女神よ
キズをかくさないでいいよ
痛みを知るまなざしは
深く澄んでもう萎れることはない
https://youtu.be/M-lR5jvsJiY
~~~

中学一年生の時、担任の先生が教えてくれた須永博士さんの詩に、こんな一節があったことを思い出す。

"苦しいことや さみしいことは
自分をきたえるための 出来事なんだよ
負けるんじゃないよ"

生きていると、幸せなことばかりじゃないし、辛いこともたくさんある。でも、だからこそ、幸せな時にちゃんと幸せを感じられるのだと思う。

その年、私はB'zのpleasure(ベストアルバムのライブ)に行った。神戸まで夜行バスに乗って。

私はそこまで激アツなB'zファンではないので、普通ならB'zのライブのために神戸遠征なんてしない。でもあの年だから行った。

野外のB'zを初めて見た。

最高に気持ち良かった。

あの時だから行った。行けた。

こういうことなのか。人生って。
人間万事塞翁が馬。
私の座右の銘である。

ある本には、
「恋愛や友情、趣味や文化も"寂しさ"というスパイスなしでは生まれないし、"寂しさ"こそが"豊かな感性を生む源"になるんじゃないか、と思います」
とあった。

辛いことが私の身に降りかかった時、今まで何となく聞いていた音楽が心にガツンと響いたり、何とも思っていなかったありふれた景色がとても優しく美しい情景に見えたり、普段だったら手に取らない本を手に取ったりする。感性が研ぎ澄まされるのを感じる。

たまには、辛いことがあるのもいいものだ。
きっとそれは、私の人生を豊かにしてくれる。
そして、私を少し強くしてくれる。

そう思えるようになったきっかけが、10年前のB'zのLIVE-GYMだったように思う。

辛いこと、悲しいことがあった時、「また音楽がビンビンに楽しめるシーズンがきたね」と絶望にうちひしがれている自分を俯瞰で見ている私を感じることさえある。

ゆっくりと走り続けて、色々な経験をして、ちょっと気を抜くと今にも止まりそうだけど、
今日はB'zのLIVE-GYMに、
稲葉氏との約束を果たすために行ってくる。

そしてまた10年、ゆっくりと走ろうと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?