不毛会議 #114
「ブーーーーンブブーーーーンブーンガチャガチャブォーーーーーンブーーーーンブォーーーオオオオンブォンブォーン。今何分?」
「今から練習するわ」
おもむろに呟くアズナブル。
カーレースチームを率い、自らもレーサーとして出場していたアズナブル。
頭の中にはサーキットのコースがインプットされている。
そこで脳内トレーニング。
そうシュミレーションだ。
横にいたスタッフにタイムを3分計らせる。
ヨーイドンでスタート。
ひとりエア・カーレースを始めだした。
しかし
いいか良く聞け。
ここはキャバクラだ。
キャバクラのボックス席で
ブーンブンブンと唸る水平対向4気筒ターボエンジンの爆音。
勿論、そのエンジン音はアズナブルの口から溢れでるブーンブンだけれど。
白熱のレースを見守るスタッフ(と、キャバ嬢)
その間誰も話さない。
いや
話せない。
「三分です!」とスタッフが伝える。
「惜しい!!」と吠えるアズナブル。
何のこっちゃ。
三分は気が狂う程に長かったです。
つづく
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