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お客さんが値段を決めるお店のはなし#2

先日たこ焼き屋さんの2回目を開店した。
個人的な「2」(2回目)あるあるを紹介したいと思う。
何かを始めるにあたって大抵「1」つまり初回は何故か上手くいくことが多い。

1回目の話を読まれていない方はそちらから読まれた方がいいかもしれません。

1回目が何故か上手くいくというのは所謂ビギナーズラックってやつだ。
そんでもって今回は「2」だ。
僕のあるあるだと「2」は大抵うまくいかない。
1回目がうまくいけば尚更うまくいかないという経験則を踏まえて
今回のたこ焼き屋に臨んでみた。


2回目のテーマ:TAKOYAKI IS BAAAAAAAD

「2回目は上手くいかないもんだ」ということでテーマはTAKOYAKI IS BAAAAAAAD。
昔懐かしの7STARS(知ってる人いるかな)のKAWASAKIインスパイアでAの数は7つ。
結果、損益計算書ははこんな感じ

カオパス2月損益計算

先月に引き続き持ち越している原材料もありながらもタコは新たに買い直す必要があった。相変わらずコストが掛かりすぎ問題。(しゃーない)
備品類は買い足す必要がなかったのと全然売れなかったのでほぼそのまま残ってる。
だけど、ガス缶のコストがバカデカイ。

ちなみに前回の超巨大な改善点は「生産性の悪さ」だった。
なんと言っても20分に20個しか作れないのだから痛恨の極み。
この改善策として「作り置き」に精を出すことにした。
運よく義理の兄がヘルプに来てくださったので「鬼に金棒」つまり「暇な店に話し相手」ってやつで心強すぎ、在庫生産に大変協力してもらった。
オープン時間を限定的にして、在庫を積んで一気に売るという作戦だ。
どうだ我ながら賢いだろう。(誰でも思いつく)

にもかかわらず開店時間を14時〜16時という「誰も来ない時間帯」にしてしまう痛恨のミス。
昼飯時でもないし、ド平日のド真ん中で誰も来やしない。

冗談抜きでこの日最初に入店してきたのは「鳩」だった。
販売実績はこんな感じ。
なんと衝撃の購入者3名。

カオパス2月販売実績

この状況にも関わらず16時に閉店する根性に我ながらリスペクト。
割と多めに在庫持ったので義理のお兄さんやご近所さん、知り合いのお店にお裾分けすることにした。
これらは「広告宣伝費」として計上してもいいのだろうか。

販売実績の数字を見ると客単価も1月に比べて低くなっている。

これには心当たりがある。
値段を決めて頂くシステムにすると必ず聞かれることがある。
「幾らくらいがいいのかねぇ…」
と、聞いているのか独り言なのかよくわからない感じで呟かれる。
(もしかして心の声が聞こえる能力(チカラ)が備わってしまったのかも)

すると我慢できずに答えてしまう自分がいる。(聞かれてもないのに)
「この辺りの最安値は〇〇さんのところの6個300円ですかね」
するとお客さんは「ふーん」と言った感じ。
この会話があると300円に寄っていった感じがした。
(この日2人にその話をしてしまった)

人間とは自分で価値は決めれないけど、目印が出来るとそれに乗じると言うことだ。(その300円のお店は利益出ていないらしい)
ってことは「みんな1000円くらい入れていかれますね」と言ったら値段が上がるということか。
この実感値が得れただけで僕はこの日大満足。
(と言わないとやってられないだろ)

怖過ぎて見たくもない収支はこんな感じ。

カオパス2月損益計算

どうだ「シャバイ」だろう。
マイナス1万円近くになってるじゃんか。(人件費無しでだよ)
これはマジにシャバい。
奥さんには内緒ね。

2回目は「うまくいかないだろう」という思い込みが影響したのか、してないのか。
時間帯のミス、モチベーションの低下(2回目と言うことで)、変な緊張感も相まって結果は散々なものになってしまった。
バッドケースは想定内だとしてもそれに合わせた自分がバカだった。
(バッドなのはたこ焼きじゃなくて俺だった)

そんな中、この日一番印象的だったのは、二人目のお客さんとの対話だった。
そのお客さんは若い男性の方。
入店して来られた時は心の中でガッツポーズ。
「やっと入ってきてくれた」という思いからついつい饒舌に話しかけてしまう。

僕:「お兄さん入ってくるまでヤバかったんですよ、最初のお客さん鳩だったんですよ、これマジで」
お客さん:「あ、私の苗字『鳩山』なのでそいつは親戚ですね」
僕:「…….それ出来過ぎやろー」

来月もがんばろーっと

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